庶民的な料理の代表格なカレーですが、ラグジュアリーホテルのシェフたちの手にかかればたちどころにひとつの美食カテゴリーに。そんなカレー自慢のホテルがご自宅用に、と開発したカレーの数々は、レトルトとて手抜きとは言わせない至高ぶり。
ずらりと並べて食べ比べるもよし、レストランさながらに演出してこだわりぶりを見せつけるもよし。おウチデートにバッチリとスパイスを効かせましょう。
※レトルトのほか、冷凍食品や長期保存パック商品を含みます
◆ 帝国ホテル 東京
あとからじんわりスパイシーな香りが広がってきます!
石渡氏が師事したのは、なんとあの“近代フランス料理の父"とも呼ばれるオーギュスト・エスコフィエ氏。パリの「ホテル リッツ」での修業時代に直接指導を受けたというので、このカレーもフレンチの流れをくんでいるといえるでしょう。その帝国ホテル伝統の味が缶詰になって、ホテルショップなどで購入可能です。
煮込んだ野菜を裏ごしせずつぶつぶ感を残しているといい、具を感じつつも口の中で溶けてしまうほどやわらかいのでのどごしが楽しい! 暑くて食欲がない時も、これならぐいぐい飲めちゃいそう。元気を出したい時にこそ、いただきたいカレーです。
こちらが伝統的な帝国ホテルの缶カレー。缶タイプは賞味期限が長いので、非常用に常備しておくのもおすすめ。ビーフカレー 缶タイプ1080円(200g・税込)
■ 帝国ホテル 東京
販売店舗/帝国ホテルプラザ 東京1階 ホテルショップ『ガルガンチュワ』
オンラインショップ/https://shop.imperialhotel.co.jp/
ガルガンチュワ/https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/hotelshop/index.html
HP/https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/index.html
◆ ホテルニューグランド
秘伝のスパイス香る複雑にして印象的味わいのカレー
1927年の開業当時からカレーはメニューにあり、現在においてもワイル氏が完成したレシピどおりのカレーをいただくことができます。
レトルトが作られたのは2009年、横浜港開港150周年のタイミング。レトルトにすることで起こる問題──賞味期限が長いため、保存期間中に微妙に味が変わってしまうことを考え、当時の総料理長自ら立ち合い、試行錯誤して生まれた至高の逸品です。
スパイシーでありながら、りんごやマンゴーチャツネ、ココナッツミルクも加えてありフルーティさも感じられる複雑な味わい。初めて食べるカレーがこれならば、おそらく巷のカレーをそれと認識しなくなるのでは、というほど印象深いカレーです。肉のごろごろ感もあり食べでがあるので、がっつりいきたい日にはこちらをチョイスするのが最適解かと。
このカレーはもちろんホテル内でいただけるものがオリジナル。レトルトとはまた違う、伝統の味わいが楽しめるので、「涼しくなったら横浜へカレーを食べに行こうね」とさり気なく横浜デートにこぎつけましょう。
レトルトシリーズはパッケージのデザイン性の高さにもご注目。カレーを作る寸胴をイメージしてあり、プレゼントにしても喜ばれそうなおしゃれ感がよき。ビーフ、チキンともに864円(200g・税込)。
■ ホテルニュー グランド
オンラインショップ/https://www.hotel-newgrand-shop.com/
HP/https://www.hotel-newgrand.co.jp/
◆ グランド ハイアット 東京
あの高級牛肉のカレーをおウチで! まろやかテイストが魅力
東京唯一のブランド牛「秋川牛」の牧場で、ホテル専用に育てている黒毛和牛にキヌアやブルーベリーといったスーパーフードなどを与えて丁寧に独自飼育しているオリジナル黒毛和牛「けやき坂ビーフ」。
ごろごろ入った大き目の肉も柔らかく、レトルトとはにわかに信じられないほど。「キミのために三日三晩夜なべして煮込んだカレーだyo!」と言ってもバレないかも? まろやかながらもスパイスもちゃんと主張があり、なによりもけやき坂ビーフの存在感を存分に堪能できるのが大きな魅力。やさしくて刺激的、かつ骨太な存在感だなんて……そんなアナタに彼女も惚れ直す!?
『けやき坂』での会食後などにお土産として買っていく人も多いという人気商品「けやき坂 BEEF CURRY」1944円(180g・税込)。
■ グランド ハイアット 東京
販売店舗/4階「けやき坂」(ランチ、ディナー営業時間内)
1階「フィオレンティーナ ペストリーブティック」
HP/www.tokyo.grand.hyatt.co.jp/restaurants/
◆ 東武ホテルレバント東京
幻の名店の味を再現 ワインが欲しくなる逸品
もとは「トライアール」のシェフであった柴谷シェフ、常連客であった東武ホテルマネジメント副社長に熱望されて東武ホテルに入社したという経緯があり、その腕をレバント東京でもふるっていたところ、コロナ禍に突入。フレンチレストランのランチ営業を開始することになり、“あのカレー”が復活したのでした。
スプーンでも抵抗なく切れるほど柔らかく、口に含むと肉のうまみがじゅわりと染み出てきて、気が付くととっておきのバローロを開けて飲んでしまっていた、なんていう事態に陥るほどの逸品。「“あのカレー”、また食べに来ない?」と誘えば、次のデートの約束もあっさり簡単にゲットできることは請け合いです。
冷凍なので一度解凍してから温める。最後にもう一度火を入れる(温め直す)ことまで想定してスパイスを調合しているそう。国産牛ほほ肉の特製カレー。1700円(200g・税込)
■ 東武ホテルレバント東京
オンラインショップ/https://levanttokyo.com/
HP/https://www.tobuhotel.co.jp/levant/
◆ パレスホテル 東京
肉の大きさにびっくり! 王道のビーフカレー
フレンチの流れをくむやさしい味わいが多いホテルカレーの中でも異色のスパイシーさが評判で、ホテル建て替え後も「あの味を、もう一度」と望む声がとても多かったといいます。
しかし、「IVY House」の当時のシェフ秘伝のレシピゆえ、再現するにも再開発が必要。肉の大きさや味わいをオリジナルに近づけるべく、数年の時をかけてレシピを研究してできあがったのがペストリーショップ「スイーツ&デリ」限定販売の「和牛ビーフカレー」。若干まろやかにアレンジしたものの、かなり「IVY House」のカレーに近いものとなっているそう。
しかもこれ、1つのパックに2人前(450グラム)入っているので、仲良しなふたりで分け合いながらいただくためのカレーなのです。120グラムも入っているお肉を「大きいほう、キミにあげる」「やだ、やさしい♡」なんて会話をしつついただくカレー。スパイシーながらスウィートな時間を楽しみましょう。
パッケージにも『IVY House(アイビーハウス)』を思わせるアイビー(蔦の葉)の柄が入っている。和牛ビーフカレー(2700円)のほかに黒豚ポーク(2380円)と地鶏チキン(2380円・すべて税込)があり、1個から購入可能。
■ パレスホテル 東京
オンラインショップ/https://www.palacehoteltokyo.com/shop/
HP/https://www.palacehoteltokyo.com/
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