2020.02.02
ふたりで巻き巻き! 手作りする「恵方巻(太巻)」のレシピ
“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!
- CREDIT :
レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太
そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
関西の風習で、節分の日に恵方(吉方)を向いて無言で‟丸カブリ”して1年の無病息災、家内安全を祈るといういわゆる「縁起物」ですね。関東で一般的になったのはこの10年くらいでしょうか?
最近では大量に生産されて廃棄されるフードロスが問題視されていることもあり、恵方巻がその代表格のように扱われていますが、手作りなら食材をムダにすることもありません。
実際に1本を‟丸カブリ”しては量が多いので、どうぞパートナーと一緒に巻いて、モグモグ……今年1年、ふたりの日々がラブラブでありますようにとお祈りしてみてくださいね。
「恵方巻」を作ってみよう!
【材料】 作りやすい3本分
のり 3枚
マグロ 適量
いくら 適量
キュウリ 適量
クリームチーズ 適量
えび 6本 ※エビは串をして塩ゆでする
おぼろ 適量
○すしめし
ごはん 2合
A酢 50ml
A砂糖 大さじ1と1/2
A塩 小さじ1と1/2
○玉子焼き (作りやすい分量)
たまご 3個
だし 50ml
うすくち 小さじ1
砂糖 大さじ1
サラダ油 適量
○レンコンきんぴら(作りやすい分量)
レンコン 250g
醤油 大さじ1
さとう 大さじ1
みりん 小さじ2
ごま油 小さじ2
ごはんを冷ましている間にきんぴらや玉子焼き、ほかの具を切って準備しておくとスムーズでしょう。きんぴらや玉子焼きは前日に準備しておいても大丈夫。
「恵方巻」「太巻き」にきんぴら? と意外に思われるかもしれませんが、シャキシャキした食感がいいアクセントになります。
【作り方】
この炊き上がったごはんとAのすし酢を混ぜる飯台は、無ければバットや大皿で代用してください。酢が下に溜まらないように、ボウルのように深さがあるものは避けましょう。
よくすし酢を入れてすぐバタバタと仰ぎ始める人がいますが、ごはんとすし酢が混ざる前に温度を下げてしまうと味がなじみません。温度を下げるのは、ごはんとすし酢がまざってから。ウチワや下敷き(笑)などあおぐものがない場合には、濡らした布巾やペーパータオルを乗せて30分ほど放置してください。すぐ冷めます。
フライパンにごま油を熱し、レンコンを炒め、砂糖、しょうゆ、最後にみりんを加えて炒め合わせれば出来上がり。きんぴらにはよく鷹の爪を加えますが、この「恵方巻」には合わないかも。少し甘めのほうがおいしいです。
たまごは全卵で3こ使います。
玉子焼き器は熱めに熱しておくのがふんわりと焼くコツ。
ふつふつと出来る気泡をつぶし、手前から奥へ(もしくは奥から手前へ)クルクル。
ひと巻できたらその玉子焼きを奥(もしくは手前)にずらし、サラダ油を敷き直してから
卵液を注ぎ入れ、最初に焼けていた玉子焼きの下にも流すことで、玉子焼きが大きくなっていきます。
手順の最初にもどってまたクルクル。
たまごは全卵で3こ使います。
玉子焼き器は熱めに熱しておくのがふんわりと焼くコツ。
ふつふつと出来る気泡をつぶし、手前から奥へ(もしくは奥から手前へ)クルクル。
ひと巻できたらその玉子焼きを奥(もしくは手前)にずらし、サラダ油を敷き直してから
卵液を注ぎ入れ、最初に焼けていた玉子焼きの下にも流すことで、玉子焼きが大きくなっていきます。
手順の最初にもどってまたクルクル。
ボウルにたまごを割りほぐし、だし、薄口醤油、砂糖を加えて混ぜ合わせます。
玉子焼き用のフライパンにサラダ油を熱し、余分な油をキッチンペーパーで拭きとってから、たまご液を1/4くらい流しいれ、半熟状になったら、手前から上に巻いていきます。
巻いたたまごを手前によせ、空いたスペースを再度油を敷いて、たまご液を流しこみ……同じ要領で2~3回焼けば出来上がり。
ポイントは玉子焼き用のフライパン(最近は安く売っています)を使うことと、失敗を恐れて弱火にしないこと。多少カタチが悪くてもどうせ巻きずしにしてしまうので影響はありません。
どうしても難しければ、スーパーや惣菜店でも購入してしまうのもアリです。
まきすはぜひ用意しておきましょう。
今回はごはん2合で太巻き3本分なので、ごはんを3等分しておくとわかりやすいです。
具をのせて、まきすで一気にしっかりと巻きましょう。
コンビーフやハムなどお肉を巻いてもよし、残りものの天ぷらを巻いてもおいしいかも。慣れたら何でも巻きたくなりそうです。1年に一度と言わず、何度でも巻いてみてください。
「恵方巻」といえど基本は太巻きですから、1本を6~8ピースに切ってみました。
やはり具が見えたほうが美味しく感じるのは、私たちが東京モンだからかな?
● 野本やすゆき (料理研究家)
東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。