再活性化が目覚ましい日本橋兜町・茅場町エリアに店を構える「Ringraziamento(リングラツィアメント)」も、そんな一軒です。イタリア語で“感謝”を意味する同店が位置するのは商店街から外れた静かな通りに面した地下1階。螺旋階段を降りていくアプローチもドラマティックで「これから美味しいものを食べるぞ~」というスイッチが入ります。
出迎えてくれたのは、オーナーシェフの佐野文重さん。日本のイタリア料理店で経験を積み、その後、イタリアへ。5年間在住し、イタリアで2番目にミシュラン三つ星を獲得した「アンティカ・オステリア・デル・ポンテ・ミラノ 本店」では、日本人で初めてメインディッシュを担当しました。
ホールを担当するスタッフはいますが、厨房を担当するのは佐野さんただひとり。4種類のおまかせコースを提供しており、「日本全国の旬の食材を取り入れたイタリアン」をコンセプトに掲げています。
そんな佐野シェフですが、料理はとっても繊細です。例えば、この日の魚料理は、「舌平目のロトロ ヴァポーレ シャンパンビァンコソース」。ロトロとは、イタリア語で「巻く」という意味で、パスタ、魚、肉、さまざまな素材で用いられる料理法ですが、手間がかかるせいか、目にする機会はそう多くありません。
「鴨が苦手という方って、けっこういらっしゃるでしょ? マリネして冷燻してハムに近い状態にすることでクセがなくなり、食べやすくなります」
丹精込めて仕上げられた鴨は野性味を微かに残しながらもたおやかで、芳醇な香りとまろやかな酸味を持つバルサミコのソースとも良く合います。
「ハハハ、確かにウチをフランス料理店だと思っているお客さんも多いんです」と佐野シェフが言うように、とあるレストラン予約サイトでは、「モダンフレンチ」にカテゴライズされていました。
ほほう、それって、イタリアンとフレンチのいいところ取りってことじゃないですか! ちなみに、今回いただいた平目と鴨は青森から取り寄せたものだとか。
「コースを通してお楽しみいただけるように、前菜には香草を使ってアロマの香りを付けるなど、全体の流れの中で味の強弱を付ける工夫をしています。温度も大切にしています。お客さまにはやはりいちばんいい状態で召し上がっていただきたいですからね」
「若い頃、ポーションが小さいお店のコースではお腹が満たされず、店を出た後、ラーメン屋に直行したこともありました(笑)。それは申し訳ないので避けたいところです。しっかり満足できるボリュームで、最後まで美味しく食べていただける量と構成を意識しています」
「気楽に楽しく食べていただきたいです。どんどんわがままを言ってください!」
シェフとやりとりしながら自由気ままに楽しむイタリアン、彼女も絶対喜んでくれますよね⁉
Ringraziament(リングラツィアメント)
住所/東京都中央区日本橋小網町9-6 NSTビル B1
営業時間/【ランチ】月~土曜11:30~15:00 (LO 13:30)、【ディナー】月~金曜18:00~23:30 (LO 21:30)、土曜 17:30~23:00 (LO 21:00)
※ランチは予約のみの受付
定休日/不定
※日曜・祝祭日は予約のみの対応
料金/デグスタッションコース 1万5000円、テイアラコース 2万円、オリジナーレコース 2万3640円、スペシャルフルコース 2万8000円(税・サービス料別)
HP/https://ringraziamento.com/
TEL/03-6231-0578 (電話受付14:00~17:00)
MAIL/info@ringraziamento.com
※イタリアワインを中心としたワインリストも充実しています。佐野シェフが「絶対お得です」と太鼓判を押すペアリングメニューもお見逃しなく。
【この記事を読んだ方だけに特別サービス!】
LEON.JPの記事を見たと言って電話で事前予約した方限定で、デグスタィオーネコース 1万6500円(税込)+イタリアワイン5種のペアリング 6600円(税込)、計2万3100円(税込)を1500円割引の2万1600円で提供します。
※他の媒体の併用不可。来店後の割引利用不可。お店のイベントなどの場合も利用不可となります。