2023.09.10
【第39回】番外編:焼きそば
謎多き「ソース焼きそば」の名店を食べ歩いてみた
日本初の料理評論家、山本益博さんが群雄割拠する街のラーメン店を自ら実食リポートする本連載ですが、今回は番外編。塩崎省吾著『ソース焼きそばの謎』に刺激を受けた巨匠が名店の「焼きそば」を食べ歩きました。
- CREDIT :
文・写真/山本益博 編集/森本 泉(LEON.JP)
著者のその姿を簡単に「オタク」とか「変態」呼ばわりはできない。真犯人を、証拠を積み重ねて追いつめてゆく鬼刑事のようである。著者へ最大の敬意を払いたい。ラーメンの始祖と呼ばれている浅草「来々軒」説が否定されるなど、目から鱗が落ちる話が満載。ぜひとも、一読をお薦めしたい。
浅草に昔から「ソース焼きそば」を食べさせてくれる店が多かったのは、舘林から製粉された小麦粉が東武鉄道によって「浅草」駅(現在のスカイツリー駅)まで運ばれ、そこから各地に運ばれていったからだという。それが明治の末のこと、浅草に数多くあった支那料理屋もそれゆえだという。
「デンキヤホール」「みかさ」「浪花家総本店」「玉屋」……それぞれに味わいが
浅草・千束「デンキヤホール」 HP/denkiya-hall.jp
神保町「みかさ」 HP/mikasain.com
麻布十番「浪花家総本店」 HP/azabujuban.or.jp
吉祥寺・四軒寺「玉屋」 Instagram/@no_okonomiyaki_no_life
● 山本益博(やまもと・ますひろ)
1948年、東京都生まれ。1972年早稲田大学卒業。卒論として書いた「桂文楽の世界」が『さよなら名人芸 桂文楽の世界』として出版され、評論家としての仕事をスタート。1982年『東京・味のグランプリ200』を出版し、以降、日本で初めての「料理評論家」として精力的に活動。著書に『グルマン』『山本益博のダイブル 東京横浜&近郊96-2001』『至福のすし 「すきやばし次郎」の職人芸術』『エル・ブリ 想像もつかない味』他多数。料理人とのコラボによるイヴェントも数多く企画。レストランの催事、食品の商品開発の仕事にも携わる。2001年には、フランス政府より、農事功労勲章(メリット・アグリコル)シュヴァリエを受勲。2014年には、農事功労章オフィシエを受勲。
HP/山本益博 料理評論家 Masuhiro Yamamoto Food Critique
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日本初の料理評論家、山本益博さんが、美味しいものを食べるより、ものを美味しく食べたい! をテーマに、「食べる名人」を目指します。どうぞご覧ください!
YouTube/MASUHIROのうまいのなんの!