2024.04.28
【第53回】 「麵屋武蔵」のボランティア「あら~麺」
食べたいけど食べられないことが幸せな特別なラーメン「あら~麵」
日本初の料理評論家、山本益博さんはいま、ラーメンが「美味しい革命」の渦中にあると言います。長らくB級グルメとして愛されてきたラーメンは、ミシュランも認める一流の料理へと変貌を遂げつつあります。新時代に向けて群雄割拠する街のラーメン店を巨匠自らが実食リポートする連載です。
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文・写真/山本益博 編集/森本 泉(LEON.JP)
そこで、すぐに飯田橋の「ホテルメトロポリタン エドモント」で当時の総料理長だった中村勝宏さんに話を持ち掛けた。「ホテルの料理長に声をかけて、被災地へ料理のボランティア活動するチームを作りませんか?」と。
これが大好評で、都内のホテルで、ボランティア活動の資金集めの会を開いたときも、この「あら~麺」は好評で、会が終了すると、都内の各ホテル総料理長はじめ、スタッフ全員が「あら~麺」に舌鼓を打ったのだった。
麵屋武蔵 神山
この4月23日に「料理ボランティアの会 能登半島地震応援企画」として開かれたのが「麵屋武蔵」と「パティシエ ショコラティエ イナムラショウゾウ」のコラボディナーだった。
災害はあってはほしくないが、この「あら~麺」、いつか多くの皆さんに召し上がっていただきたい、震災がきっかけになって生まれたラーメンである。
● 山本益博(やまもと・ますひろ)
1948年、東京都生まれ。1972年早稲田大学卒業。卒論として書いた「桂文楽の世界」が『さよなら名人芸 桂文楽の世界』として出版され、評論家としての仕事をスタート。1982年『東京・味のグランプリ200』を出版し、以降、日本で初めての「料理評論家」として精力的に活動。著書に『グルマン』『山本益博のダイブル 東京横浜&近郊96-2001』『至福のすし 「すきやばし次郎」の職人芸術』『エル・ブリ 想像もつかない味』他多数。料理人とのコラボによるイヴェントも数多く企画。レストランの催事、食品の商品開発の仕事にも携わる。2001年には、フランス政府より、農事功労勲章(メリット・アグリコル)シュヴァリエを受勲。2014年には、農事功労章オフィシエを受勲。
HP/山本益博 料理評論家 Masuhiro Yamamoto Food Critique
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