東京では徐々に飲食店も再開されていますが、席数を少なくする、営業時間を短縮するなどの、各自「新しい生活様式」が求められています。ビフォーコロナとまったく同じ日々が戻ってくるには、まだまだ時間がかかりそう……いや、もう私たちのマインドセットも変容しているし、この新しい環境下でそれぞれの新しいライフスタイルを創り出していくのでしょうね。
一方で、このステイホームの期間中に新たな楽しみを私たちは幾つも発見しました。そのひとつが「WEB飲み」。ZOOMやGoogle Meetなどのアプリを使用して、オンラインで飲み会をすることになるとは、半年前には考えもつかなかったはず。友人同士が集って旧交を温めるだけではなく、バーや飲食店が主導したり、日本酒やワインの作り手がゲストとして登壇するなど、さまざまなバリエーションが生まれています。
なかでも中田英寿さん率いるJAPAN CRAFT SAKE COMPANYによるオンラインテイスティング「SAKE(酒)×NOMY(学)」は、単に愛好家が集って飲むだけではなく、大変に勉強になると話題です。「SAKE(酒)×NOMY(学)」とはなにか――? そのセッションを実際に体験してみました。
◆「SAKE(酒)×NOMY(学)」
第1回は「十四代(高木酒造)」、第2回は「而今(木屋正酒造合資会社)」……ともに大人気の酒蔵がテーマとなり、チケットは発売後即完売したのだとか。そして私が体験したのは第3回の「新政(新政酒造)」です。
そして、私はこの「新政」の蔵元である佐藤祐輔さんのお話をぜひ聞いてみたいと思っていたのでした。佐藤さんといえば、「新政」8代目の蔵元でありながら、酒造りの世界に入る前は東京でフリーライターをしていたという異色のプロフィールの持ち主。東京大学文学部卒業で、卒論は「ボブ・ディランとウイリアム・S・バロウズ」ですって! ますます興味がそそられます。
人気酒の造り手は、イベント会場などでも、周りを愛好家が幾重にも取り巻いているため、ゆっくりお話を聞くことなどできませんが、オンラインならじっくりとお話を聞けるはず。楽しみにその日を待ちました。
オンラインテイスティングと聞いていたので、ゆるゆると「新政」を飲みながらお話が聞けるのかと思っていましたが、意外にも(?)忙しく、充実した内容のセミナーとなりました。
この「SAKE(酒)×NOMY(学)」は今後も人気酒蔵が続々登場する予定。こんな楽しみがあるなら「新しい生活様式」も悪くないものですね。
「SAKE(酒)×NOMY(学)」
◆第5回「澤屋まつもと」
6月6日(土)14:00~15:30
◆第6回「風の森」
6月6日(土)18:00~19:30
問い合わせとチケット購入
◆にほんものChef's Table
中田英寿さんが新たにスタートした動画チャンネル「にほんもの Chef's Table(シェフズテーブル)では、日本のトップシェフによる日本酒と一緒に楽しめる家庭料理動画を配信しています。「虎白」や「ペレグリーノ」など名店のシェフが自宅でできる簡単レシピをプロセスとともに教えてくれるから、わかりやすい!