2015.12.02
「ニッポンオヤジだからこその選択」こだわり割烹で日本の食遺産に乾杯
ニッポンのオヤジだもの、やっぱり美味しい和食くらいは知っててほしい。ということで、今月は久しぶりに和食屋さんにフォーカス。食べ慣れているからこそ、ひと癖あるお店をセレクトするのが通なポイントよ。
ナビゲーション・文/YULI*YULI
2014年1月号より抜粋
食通であれば、日本の食文化を知るべし

日本一の美味 尾崎牛と鮪を一緒に
◆ 尾崎幸隆[オザキユキタカ]/ 東京・港区
LIもカウンターで「きっとこの人が尾崎幸隆さんかな?」なんて思いながらお食事していました(笑)。
聞けば、この店の2大食材である宮崎県産尾崎牛の“尾崎”と、本鮪の初競りで有名な仲卸業者、「やま幸」の山口幸隆氏の“幸隆”をとった店名だったのです。つまり、和牛と鮪を売りにしているお店、というとってもわかりやすい店名。日本一の牛肉と鮪を食べてほしいという気持ちが溢れてますよね。
美味しい鮪が食べたい時は、寿司屋に、最高の牛肉だったらステーキ屋へ行くのが普通です。でもそれが『尾崎幸隆』だと、一軒で両方を楽しめてしまう。奇をてらった料理ではなく、誰もが好きなものを、しかもさらっと出してくれるのはとってもうれしい裏切り。なんて罪深いお店なのでしょう。と思いつつも、こんなお店に出会えて良かったって思うこと間違いありません。
うっとりしちゃう肉と鮪のコラボ

これだけでも大満足って思うはず

〆は、卵かけごはん(以下TKG)。それもトリュフの。TKG別腹族には、かなりの引きの強さだし、2階のピザ専門店SAVOIからピザを配達してもらうこともできちゃう。このレベルの高いサプライズは恋にも効くかも!?

◆ 尾崎幸隆[オザキユキタカ]
住所/東京都港区麻布十番3-3-13 M2Kステージ B1F
営業時間/17:00〜22:30(L.O.)※日曜は15:00〜20:00(L.O.)
定休日/無休
お問い合わせ/☎03-5413-4129
●コース 1万500円〜、シャンパン 1500円〜
東京都港区麻布十番3-3-13 M2Kステージ B1F
伝統の美、和食器に個性的な割烹料理を
◆ 半くり[ハンクリ]/ 東京・中央区

やっとたどりついた『半くり』さんの店主、笠嶋伸一郎氏は和歌山生まれ。17歳から京都の名店で修業を始め、その後くずし割烹“枝魯枝魯”で料理に打ち込んできた和食次世代。ある意味でいまどきな男子(失礼!)が、“お道具命”で武家の礼法に沿った正式な膳立てを重んじる、という素敵なギャップの持ち主。銀座の隠れ家は、そんな笠嶋氏の和製アジトみたいです。
審美眼の確かな美しい本膳料理

カウンターで笠嶋氏とお話をしながら膳が進んでいく濃密な食事の時間です。良い器が惜しげもなく使われているので、味わいはもちろん、目にも大満足な本膳料理。
膳のなかに広がる笠嶋ワールドの妙を味わう

淑女のトキメキポイント
◆ 半くり[ハンクリ]
場所/東京都中央区銀座7-3-9 銀座Leeビル 1F
営業時間/17:30〜翌2:00(L.O.)※土曜、日曜は〜21:30(L.O.)
定休日/不定休
お問い合わせ/☎非掲載(紹介制)
●コース 8500円〜1万500円、日本酒 800円〜
東京都中央区銀座7-3-9 銀座Leeビル 1F
オーガニックと、えさき風日本料理
◆ 青山えさき[アオヤマエサキ]/ 東京・渋谷区
緊張感のある室礼を良しとする懐石料理店とは一線を画したインテリアが、これからいただくお料理への期待を膨らませます。店主の江﨑新太郎氏は、料理人としては稀有な法政大学卒業。学生時代のアルバイト先だったフランス料理店で必ず使われるバターに疑問をもち、日本料理の道へ進むことを決心。
履歴書を握りしめて赤坂の料亭“山崎”の門を叩き、10年の修業を経て、独立。来年、料理人として30周年を迎えるのだそう。天然の魚や美味しい自然農法の野菜を求めて旅に出るのが趣味という江﨑氏の人柄を表す、革新すぎない“ちょい創作”が、お客様の心をとらえて離さないのでしょうね。
落ち着く個室で静かな夜を

吟味した食材に優しい味付け、がえさき流

安心、安全がモットーの江﨑さんの、野菜選びへのこだわりは噂に聞いていました。なかなかお家ではそこまでこだわれないから、たまにこちらで胃腸を整えないと。そうすると翌日調子がいいの! お試しあれ。

◆ 青山えさき[アオヤマエサキ]
住所/東京都渋谷区神宮前3-39-9 ヒルズ青山 B1F
営業時間/12:00〜13:30(L.O.)、18:00〜23:00(L.O.21:30)※昼営業は土曜のみ
定休日/日曜日、祝日
お問い合わせ/☎03-3408-5056
●コース 1万500円と1万3650円の2種、日本酒 1300円〜