夏に行きたい！大人の隠れ家イタリアンはココ！

本誌LEONでYULI*YULIとして長きにわたり、あらゆるジャンルのレストラン＆バーを取材してまいりました“デート・コンシェルジュ”(略してデーコン)こと、渡辺ゆり子が、本当にデートで使えるお店の選び方をわかりやすく御指南します！

梅雨も明けて、ようやく本格的な夏がやってきました。今年はあまり遠出ができる感じではないけれど、東京にいながら非日常感を味わうことはできます。たとえば、海が感じられるイタリアンレストラン「マーレキアーロ」なんて、いかが？

西麻布交差点から根津美術館へ抜ける道から、奥の小道へと入ると、樹々に囲まれた素敵な一軒家が見えます。小さな前庭がある隠れ家イタリアン「マーレキアーロ」は、店内にも緑が溢れてとても居心地の良い雰囲気。柔らかな照明や塗り壁、木製のチャーチチェアも、まるでヨーロッパの片田舎にいるかのような空間を創り出しています。

“海の輝き”という意味の店名が表すように、イタリアのデザインが好きなシェフが１年間のシチリア島修行を経て、2006年にオープン。海好きのシェフだけに、お料理は魚介メインのイタリアンです。

「季節のおまかせコース」（8500円／1万2000円)で最初に出て来る前菜は、珊瑚や貝殻を敷き詰めたお皿の上に載っていて、一気にテンションが上がります！ メニュー名はズバリ、“海辺の散歩”。ウニと新タマネギのムース、コンソメジュレ、キュウリとハーブのソースがかかった穴子のフリットなど、食欲が減退しがちな夏でもスルッと食べられるアンティパストばかり。

そして名物「ズッパ・ディ・マーレ」はクエ、鯛、イサキなどの10種類ほどの魚から出汁を取った、旨味たっぷりのスープ。まずは、そのまま飲んでね。

お好みで、にんにく＆オリーブオイル、唐辛子、グラナ・パダーノ チーズの３種から味変を楽しんでください。ガラスの器がどれも素敵!

そしてパスタは、スミイカ、イサキ、帆立の入ったリングイネ。上にカラスミの一種、ボッタルガをたっぷりと載せて海の幸を堪能できる一品です。

写真右から、シャンパーニュ方式で作られるイタリアの泡、フランチャコルタ「ヴィッラ・クレスピ“ミッレ”ブリュット2011」。夏らしいブルーのボトルも女性に受けそう。シャルドネ100％のこちらは、前菜と一緒に。
 
真ん中はアブルッツォ州の「フォンテフィーコ」はオーガニックの白で、マルヴァジーア100％。「ズッパ・ディ・マーレ」と相性バツグンです。そして左側の「ヴェルメンティーノ」の白も魚介にぴったり。ボッタルガのパスタとのマリアージュがおすすめです。

緑に囲まれた前庭のテラス席は、夏の宵のデートを盛り上げるにはもってこい。残念ながら１卓のみなので、予約時に指定してね。

魚介専門のイタリアンって、ありそうでなかなかないでしょ。お料理・インテリアともにオーナーのセンスが光る「マーレキアーロ」で、彼女と一緒にぜひバカンス気分を楽しんでみて。