2020.09.06
辛い! うまい! 麻婆豆腐で残暑を吹き飛ばせ!
“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!
- CREDIT :
レシピ&調理/野本やすゆき 文/秋山 都 写真/吉澤健太
そこで本連載では“週末鮨屋”として注目されている料理研究家、野本やすゆきさんに、初心者でも作れ、自分で食べておいしいのはもちろん、一緒に食卓を囲むお連れさまにも「すごい!」と言ってもらえるレシピをご指南いただきます。料理はいまどき男子必携のモテツールであるものの、万遍なく何でも作れる必要はありません。数品のキラー料理を作れるよう、腕を磨いておきましょう。
日本では酢豚と並んでメジャーな中国料理ですが、実は日本の家庭でつくられるようになったのは1970年代のこと。日本における四川料理の祖と言われる陳建民さん(陳健一さんの父君)が、日本人の舌にもなじみやすいよう味をやわらかくしてテレビの料理番組でレシピを発表したのがきっかけとされています。1971年にはおなじみ丸美屋の「麻婆豆腐の素」が発売されているので、そこから一気に日本の家庭に浸透したのでしょうね。
この麻婆豆腐は、もともとは四川省の成都で陳さんというお婆さんが始めたそうで、いまも成都には「陳麻婆豆腐店」という店が残っています。私は昨年、その店で本家の麻婆豆腐を食べましたが、花椒の辛さ(麻)と唐辛子の辛さ(辣)がともにきいていて、インパクトの強いひと皿でした。ここ数年、日本でもこの麻と辣が強めの本家四川のスタイルが増えてきています。
さて、野本さんが教えてくれる麻婆豆腐は日本と中国、どちらのスタイルでしょうか?
「麻婆豆腐」を作ってみよう!
【材料】 2人分
豚肩ロース 100g
絹豆腐 1丁(350g)
サラダ油 大さじ1
豆板醤 小さじ1
甜麺醤 小さじ2
水 200ml
紹興酒 大さじ1 ※紹興酒がなければ酒
醤油 大さじ1
砂糖 小さじ1
塩 少々
ニンニク 1かけ
生姜 1かけ
にら 3〜4本
ねぎ 1/4本
ラー油 大さじ1
花椒 適量
水溶き片栗粉 適量 *水、片栗粉を同量で溶いたもの
【作り方】
▲鉄の中華鍋に合わせて、おたまも鉄製。
▲鍋に油を張り、
▲豚肉を炒めます。
▲脂が溶け出すまでかなりしっかりめに炒めるのがポイント。
▲みじん切りにしたニンニク・生姜を入れ、
▲香りが立つまでしっかりと炒めます。
▲甜面醤と豆板醤を投入。辛いのがお好きなら豆板醤を多めに。
▲水、紹興酒、砂糖、醤油を入れて、
▲最後に主役の豆腐をドドン。
▲豆腐がくずれないようにそっと混ぜて、みじん切りにしたネギとニラを加えます。
▲鉄の中華鍋に合わせて、おたまも鉄製。
▲鍋に油を張り、
▲豚肉を炒めます。
▲脂が溶け出すまでかなりしっかりめに炒めるのがポイント。
▲みじん切りにしたニンニク・生姜を入れ、
▲香りが立つまでしっかりと炒めます。
▲甜面醤と豆板醤を投入。辛いのがお好きなら豆板醤を多めに。
▲水、紹興酒、砂糖、醤油を入れて、
▲最後に主役の豆腐をドドン。
▲豆腐がくずれないようにそっと混ぜて、みじん切りにしたネギとニラを加えます。
中華鍋(なければフライパン)にサラダ油を熱し、豚肉を加えてカパカパと炒めます。豚肉は周囲が少し焦げるくらいしっかり炒めると風味がよい、と野本さんが教えてくれました。
あ、この「カパカパ」は中華鍋に鉄製おたまが当たる音ですよ。いかにも中国料理を作っている気分でいいでしょ?
みじん切りにしたニンニク、生姜を加えてカパカパ(しっかりと炒める)し、香りがさらに立ってきたら、豆板醤、甜麺醤を加え、ここもしっかりカパカパ。水、紹興酒、砂糖、醤油、加えてひとカパ(ひと煮立ち)、主役の豆腐とネギ(みじん切り)、にら(小口切り)を加えてもうひとカパさせたら、ここでお味見。塩が足りないなら少し振ってください。
最後に辣と麻風味を加える野本さんの麻婆豆腐は、日本伝統の味と中国本家のフュージョンスタイルというところですね。
● 野本やすゆき (料理研究家)
東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。