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そして日本にはたくさんの良いレストランがあるけれど、人生はあまりにも短く、出会えるレストランは悲しいほど限られている。だからこそ、「フランス レストランウィーク」は貴重なイベントだと思うのです。
毎年秋に開催され、今年で10回めを迎えるこの催しに、今回は全国から540店舗のフレンチレストランが参加。今年のテーマ、「トレ・ボン!日本のテロワール」に沿って、各地で和食材を取り入れた料理が、ランチ・ディナーともに2500円/5000円/8000円(税サ込)という、なんともお得なコースで楽しめるのです。
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ただ美味しいだけでなく志をもったレストラン
しかも見ての通りのイケメン! さぞかし鼻息の荒い感じのお店かと思いきや、実際訪れてみるとなんともアットホームで心落ち着く素敵なレストランではないですか。
シェフと一緒に店を一から立ち上げたサービス・広報担当の小山純司さんが言います。
「レストランでの食事ってお客さんがハッピーになってくれることが大切。僕らはそれを一番のプライオリティと考えて、最善を尽くしていきたいんです」
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「ただ、僕らがレストランを始めた最大の理由は飲食を通じて社会貢献をしたいということなんです」
大村シェフもこう続けます。
「自分の歳(30歳)でレストランのオーナーシェフになれたのは、本当に皆さんの力だと思っているんです。飲食店ってお客様はもちろん、生産者や漁師さん、食器を作ってくれる職人さん、運送の方など様々な職種の方の力を借りて成り立っています。いろんなご縁をいただいたからこそ今がある。そういった方々への恩返しがしたいんです。そう考えた時に出合ったのがSDGs(エスディージーズ)という考え方でした」
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これを飲食店に当てはめれば、無駄な食材廃棄をしない、店内の内装やカトラリーなども再利用のものを活用する、あるいは飲食業界で働く人の地位向上など、実に幅広い関りが想定されるのです。
正統派のフレンチをベースに、シェフの感性で再構築した料理
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ただ美味しいものを食べるだけでなく、地球というかけがいのない惑星に住む一員として、この星の未来にまで思いをはせながら食事を楽しむ。何とも壮大ではありますが、実に「今」の時代を反映した食の在り方とも言えるでしょう。
とはいえ、もちろんそのメッセージをお客様に強要するわけではありません。それはあくまでお店を運営するスタッフ側の姿勢であり、「お客様をハッピーにしたい」と言う思い通り、客に対しては実にきめ細かいサービスが徹底されています。
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料理は大村シェフが修業した「シェ・松尾」のクラシックで正当派のフレンチと、その後に研鑽を積んだ「ティエリーマルクス銀座店」の、皿数は多くポーション少なめな新感覚フレンチの、本人曰く「いいとこどり」。クラシックを大切にしつつ、そこに自分なりの感性で再構築を加えた独創的な料理が楽しめます。
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こんな新しい視点で食事を楽しませてくれる面白いレストランに出会えるのも「フランス レストランウィーク」の醍醐味。ぜひアナタもこの機会に新しいお気に入りレストランを見つけてくださいませ。
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◆ダイナースクラブ フランス レストランウィーク 2020
開催期間/9月25日(金)~10月14日(水)の20日間
主催/フランス レストランウィーク事務局
参加店舗/全国540店舗のフレンチレストラン
メニュー内容/基本構成:前菜、メイン、デザート、食後の飲み物
価格:ランチ、ディナーともに2500円、5000円、8000円(税サ込)のいずれかの価格で提供
公式サイト/https://francerestaurantweek.com/
◆ab restaurant(アブレストラン)
住所/東京都新宿区市谷本村町2-19 美術出版アカデミービル1階
営業時間/17:00-23:00(最終入店20:30)
■コース:要予約 ※1日3組限定のオートクチュールスタイル
■アラカルト:予約不要 1品・1杯から。
■ランチ:貸切時のみ営業
定休日/不定休
HP/https://ab-yotsuya.com/
予約・お問合せ/TEL 03-6457-5898
※「フランス レストランウィーク」では5000円のコースを提供。
ちなみに「アブレストラン」のアブはお酒のアブサンから。中毒によって起こる幻覚症状はゴッホを始め多くの芸術家たちにインスピレーションを与えたとも言われていますが、いい意味でお客様をお店の中毒者になって欲しいと名付けたそう。