「ウキウキした気分になるといえばお祭り。子どもの頃、お祭りの屋台で串刺しのホットドッグを買い、歩きながら食べたのが串料理の最初の記憶です。気取りのない串料理っていいな。そんな記憶が「クシ」というコンセプトに繋がりました。そのうえ串料理は、世界中さまざまな地域で親しまれています。だから文化の違いを問わず、誰にでもリラックスして楽しんでもらえるね、と川手さんと盛り上がったんです」(長谷川さん)。
常に世界のムーブメントを肌感覚として感じ取り、時代の先を行くコンセプトを創造できるのも、これまで世界を駆け巡り、世界の名だたるシェフたちと深く交流してきたふたりだからかもしれません。
例えば大切な女性をデートに誘ったとして。ふたりの前に美しいひと皿が登場します。「お献立」に書かれているのは「なす 茄子ピューレ」の文字。
■デンクシフロリ
住所/東京都渋谷区神宮前5-46-7 GEMS青山CROSS 地下1階A
電話/03-6427-2788(予約受付 12:00〜16:00)
営業時間/17:00〜19:30、20:00〜の入れ替え2部制(23:00クローズ)
定休/月曜・不定休
HP/https://denkushiflori.com
*おまかせコースは9800円(税サ別)
●江藤詩文(えとう・しふみ)
世界を旅するフードライター。ガストロノミーツーリズムをテーマに、ファインダイニングからストリートフード、郷土料理、家庭料理、ワイナリーや酒蔵などを取材して各種メディアで執筆。訪れた国は60カ国以上。著書に電子書籍「ほろ酔い鉄子の世界鉄道~乗っ旅、食べ旅~」(小学館)シリーズ3巻。Instagram(@travel_foodie_tokyo)でもおいしい旅情報を発信中。