
アウトドアでの飲食もストーブを設置して無期限で延長されたのですが、寒さに弱い私にとってはちょっと限界です。インドアダイニングでの飲食は現状、通常の25%のお客さんの数に制限されているのですが、それでも徐々に元どおりに向かっていくとのことでひと安心!

自粛生活で酒飲みも健康志向にシフト?
アメリカでは2020年の時点で総消費量の40%を占めると言われるジェネレーションZ世代の飲酒量が、上の世代に比べて減少傾向にあることからも、若い世代のお酒離れ、健康志向への意識の高さがうかがえます。国税庁のデータによると、日本でも同様に、平成に入ってからの成人一人のアルコール消費量を見ると、平成4年(1992年)の101.8Lを最高に、平成28年(2016年)では80.9Lとピーク時よりも8割に減少しています。
こうした若い世代の中では“ソーバーキュリアス”と言って、飲めるけれどもあえて飲まない選択をする人たちが増えてきています。確かに、「若い子は飲まない、ノリが悪い」と言われたりしますが、無理に飲む必要はなく、自分の選択として飲み会でも堂々とお酒を飲まない選択をするのが今の時代です。
イギリスでは「Dry January」といって、慈善団体がアルコール依存症の人たちをサポートする目的で、1月の一カ月間アルコールを断つという運動を2014年からスタートさせました。最近ではその動きが活発になってきているようです。そういえばニューヨークにいるイギリス人の友人が、「1月は飲まない月なの」と言ってイベントでお酒を断っていたことを思い出しました。
一定期間断酒することで目覚めが良くなったり肌の調子が良くなったり、体調の変化に気づく人も多いと言います。「Dry January」はお酒をやめろという提案ではなく、あくまでお酒との関わりを見つめ直すいい機会なのかもしれません。
今回のパンデミックで健康志向に目覚め、お酒を減らしたり、一定期間断酒するソーバーキュリアスが増える予感です。ワークアウトにも積極的に励んだりしている方は多いと思いますが、お酒が好きな人は「楽しむ時は楽しむ」というメリハリをつけてアルコールを楽しむ人が増えたようです。私もそうしています!
お酒が飲めても“モクテル”という選択も粋なんです
ニューヨークで一番長い歴史を誇るカクテルバーとして知られ、アメリカで権威のあるカクテルの祭典「2020 Spirited Award」でタイムレス・アメリカン・アワードを受賞した「エンジェル シェア」のヘッド・バーテンダーTakumaさんに最近のバー事情やモクテルについてお話を伺いました。

モクテルがブームになり始めたのはいつ頃からですか?


「エンジェル シェア」でもイギリスの「SEEDLIP」というノンアルジンを使っています。最近ではノンアルコールのベルモットも発売され、ノンアルコールマティーニも作れるようになりました。

バーテンダーさん的に、モクテルをオーダーされると複雑だったりしますか?
モクテルは女性の方のオーダーが多いのでしょうか?


とても美味しく、ゆっくりと味わわせていただきました。モクテル専用メニューはないものの、メニューにあるカクテルに近いモクテルを作っていただけます。

ノンアルでもバーテンダーのテクニックや創造力が活きたドリンクは楽しみ甲斐満点ですし、バーでもモクテルが楽しめるということを知っていれば、お酒の弱い女性とのデートやクルマでのデートでもバーで素敵な時間が過ごせるかと。
私は個人的にお酒が好きなので、メリハリつけてカクテルを楽しむ日とモクテルを楽しむ日を作りたいなと思います!

■ Angel Share

● 菅 礼子
LEON編集部で編集者として勤務後、2018年に渡米。現在はニューヨーク在住。男性誌や女性誌、航空会社機内誌などにニューヨークのライフスタイルの情報から世界中の旅の情報までを執筆する他、ニューヨークでクリエイティブエージェンシーのAYDEAを主催(www.aydea.co)。Instagram(@sugareiko)でニューヨークだけでなくアメリカ&世界の情報を発信中。