2017.04.24

シンガポールは美食天国!

シンガポールといえば……韓国や台湾などは、近くて物価も安く、気軽に行けるデスティネーションとして人気ですが、それに勝るとも劣らない旅先がシンガポール。東京から飛行機で約7時間なので、苦にならない距離ですし、何より安全で英語が通じる、ということで不安を感じることほとんどないのです。街もコンパクトで、2〜3日さくっと旅行するのにもってこい。さらに、多民族国家ならではの美味しいものがこれでもか!と詰まっているのです。

CREDIT :

写真/内田裕介(maettico) 取材・文/遠藤加奈 協力/シンガポール航空、シンガポール政府観光局

まずは朝ごはんを食べに屋台村へ!

今回訪れたのは、ティオン・バル・マーケットの2階にあるホーカーズ。1階はフルーツからお肉、お花まで、なんでも揃う市場になっているので、シンガポール人(特に中国系)の人たちのお買い物の様子がうかがえます。

で、その2階にあるのが屋台村。朝からやっているお店もあれば、お昼からのところもあり、それぞれが専門店。
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シンガポールの屋台は、一軒一軒のきを連ねる固定式で、博多のソレとは別物。シンガポール内のいたるところあるので、滞在しているホテルの近くのホーカーズ(屋台)を探しましょう。
なので、ここは肉まん、ここは麺、ここはお粥といった感じで、何食べようかな〜と流し歩きするのがとっても楽しいんです。で、ここでの一番人気がココ。「楗柏水粿(Jian Bo Shui Kueh)
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こちら、水粿(Chwee Kueh)といって、シンガポールでは朝食の定番だそう。米粉を溶いた液体を蒸してつるんとしたお餅と白玉の中間みたいなものに、大根の醤油煮と甘味噌をのせたもの。意外とさっぱりしていて、このトッピングのソースが美味!

食べるラー油のように何につけてもあうので、お粥や肉まんにつけて食べるのもオススメです。
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左から豆乳。とってもフレッシュで豆腐みたいなのですが、ちょっと甘め。その手前が豆花(トーファ)。台湾や香港などでも食べられるお豆腐のスウィーツ。ちょっとだけ甘いシロップがかかっていて、温かくてほっこりする味です。あとは鉄板の炒麺にチャーシュートッピングとお粥。これ全部で1000円いかないんだから、朝から満腹、間違いなし!

そんなところに!なミシュラン一ツ星

屋台や B級グルメだけが、シンガポールの食の魅力ではありません。2016年にミシュランガイドが発売されて、美食文化に磨きがかかっているのですが、見事一ツ星を獲得したのが、なんと植物園のなかにあるレストラン。
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生姜やキノコの研究をしていた植物学者のコーナーさんの邸宅だったものを改築しており、本当に植物園のど真ん中にあります。料理は土地のものを取り入れたヌーベルフレンチです。
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窓からは生き生きとした植物の様子がうかがえますので、ぜひ窓際のテラス席を予約してください。
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魚のうろこをカリカリにしたものと、南国名物ドリアンのデザート! 上のムース部分と下のスポンジ部分がほんの〜りドリアン風味。とっても上品な風味なので、ドリアン初体験でも美味しくいただけますよ。www.cornerhouse.com.sg

忘れちゃいけないのがアフタヌーンティー!

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古くはポルトガルによる侵略や日本による占領を受けてきたシンガポールですが、イギリス植民地時代の文化で今も残っているのがハイティーの文化。

シンガポール創設の立役者でさるラッフルズ氏のラッフルズホテルのソレも有名ですが、並んで人気なのがフラトンホテルのアフタヌーンティーです。

フラトンホテルはシンガポールで初めて六ツ星ホテルを名乗ったホテルでもあるので、アフタヌーンティーもイギリスで食べられるアフタヌーンティーと同じで本格的。量もたんまりありますから、おやつというよりランチ代わり、が良いのかもしれません。

ここで知っておきたいのが食べる順番。甘いものやスコーン、サンドイッチなどが並びますが、まず、サンドイッチその次にスコーン、最後にスウィーツというのが正式な順番だそう。

サンドイッチを食べて、甘いものを食べて、またサンドイッチに戻るというのはあまりお行儀が良くないそうなので、お気をつけください!

フラトン ホテル シンガポール

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待ってました! シンガポールといえばニョニャ料理

まず、ニョニャとは何かご説明します。ご存知のようにシンガポールは多民族国家。それぞれの宗教ごとにお正月が年4回もあるといいます(1/1の正月、旧正月、イスラムの正月にヒンズーの正月)。

なので食文化も多種多様。
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ご存知ハイナンチキンライスは海南島からの移民によってもたらされたもので、そもそも海南人は料理が上手く、イギリス人の料理人として雇われた背景があります。そこでイギリスの文化とミックスされて、シフォンケーキやクッキーなども海南人は得意で美味しく作るそうです。

また中国系移民の男性とマレー系の女性が結婚して生まれた子供たちのことをババ・ニョニャ民族と呼びます。その子供たちが作るようになったのが、ニョニャ料理というわけです。

父方の中国系の食材を使って、母方の香辛料で味付けした料理がニョニャの特徴で、スパイシーでエスニックなものが多いんです。厳密には違うようですが、ニョニャ=プラナカンといわれることもあり、今は少なくなってしまいましたが、古くは写真のようなカラフルな壁の家に住んでいました。
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オタオタ(otak otak:魚のすり身をバナナの葉に包んで焼いたもの、写真左)やアヤムブアクルア(ayam buah keluak:ブラックナッツと呼ばれる毒のあるナッツの毒を抜き、スパイスと一緒に煮込んだもの、実の中はペースト状でひき肉のような味というか、味噌っぽいというか、とにかくとっても美味しい、写真上)、ンゴヒアン(ngo hiang;揚げ春巻きのようなもので、中には豚ひき肉や豆腐などが入っていて、スパイシーなソースをつけて食べます、写真下)
ニョニャ料理として有名なものがラクサです。日本でもよく見かけるココナッツカレーラーメン的なものですね。ほかにもオタオタやアヤムブアクルア、ンゴヒアンなどがあり、これは日本でもぜひ食べたいと思いました。すっごく辛くもなく、暑くて食欲のない日でも食べられそう。

チキンライスだけでなく、ニョニャ料理ももっと日本で浸透してほしいです。
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デザートはちょっぴり中華風。温かいおしるこのようなものや、ココナッツをまぶしたお餅みたいなものなど。
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もちろんシメはコピ。コンデンスミルクたっぷりのシンガポールのローカルコーヒーです。
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旧正月にしか食べられない魚生(ユーシェン)

中国系民族が多いシンガポールですが、旧正月はとっても派手! シンガポール独自の旧正月の料理が魚生というお刺身サラダのようなもの。

サーモンの刺身に、人参や大根のツマ、ワンタンのかわを揚げたもの、グレープフルーツのようなポメロ、落花生などをきれいに配置して、甘酸っぱいソースをかけます。それら一つ一つの具材には、日本のおせち料理のように意味があって、富や長寿、幸運などを表しているそう。
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シンガポール独自の旧正月にしか食べられない料理「魚生(ユーシェン)」
で、その食べ方がとっても独特。きれいに配置された具材をお箸で高く高く上げてぐちゃぐちゃにするのです。その際。「ローヘイ!」と大きな声で叫ぶのです。

ローヘイとは漁師が網を引き上げる時の掛け声で、お金を稼ぐという意味を込めており、さらにお皿からこぼれてしまうことも縁起が良く、溢れるほどの富を手にするという意味があるそう。
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魚生(ユーシェン)の独特な食べ方は、きれいに配置された具材をお箸で高く高く上げてぐちゃぐちゃにし手から「ローヘイ!」と大きな声で叫びます。
世界でもシンガポールだけ、しかも旧正月の時期にしか味わえない、体験できない料理を縁起を担ぎに食べに行くってのも楽しいですよね。

と、B級グルメからミシュラン、多民族国家ならではのたくさんの食文化が体験できるのがシンガポール。街もとっても安全でオーガナイズされているので、ひとり旅でも安心安全ですが、やっぱりいろいろ食べるなら、何人かで訪れるのがオススメです。

次はシンガポールの夜遊び事情についてです!

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