2021.01.06
バーボンとスコッチの違い、言えますか?
知ってるようで知らない酒、バーボン。そもそも、スコッチとどう違う? バーボン専門バー「Bar Liquid Ruby」オーナーバーテンダー向山直孝さんに教えを乞いました。
- CREDIT :
文/秋山 都 写真/吉澤健太
イギリス人はスコッチ、アメリカ人はバーボン。そのイメージはあるものの、そもそも両者の違いが何か、明確に語れる人がどのくらいいるでしょうか? 都内でも珍しいバーボン専門のバー「Bar Liquid Ruby」オーナーバーテンダーの向山直孝さんに、直球の質問をぶつけました。
向山さん、バーボンってなんだっけ?
次に製法も違います。スコッチ、とくに大麦麦芽を使用するモルトウイスキーの場合には単式蒸留を2回繰り返す決まりですが、バーボンは不純物を除去して効率よくアルコール度数を高める連続式蒸留。
その後の熟成についても、スコッチがワインやシェリー、バーボンを熟成させた使用済みの樽を使って寝かせるのに対し、バーボンはアメリカンオークの新樽の中をバーナーで焙って焦がしてから使用します。
全然違うでしょ? このような製法のおかげで、バーボンは樽の焦がした風味をまとい、ほのかに甘い味わいが特長的なんです。シガーの香りとも似ているので、シガーとバーボンを両方愛好する方も多いですよね。
ちょっと男くさい雰囲気もあるのか、日本では松田優作さんが愛飲したことでも知られています」
では、向山さんおすすめのバーボン、飲み方とともにご紹介いただきましょう。
◆WILD TURKEY MASTER'S KEEP BOTTLED IN BOND
この七面鳥がレリーフ(浮き彫り)になっているボトルは、2015年にマスターディスティラーへ就任したエディー・ラッセルと、父のジミー・ラッセルが厳選してブレンドした『マスターズ・キープ』の証。なかでもこのボトルは、伝統的なボトルド・イン・ボンド法にのっとってつくられ、バーボンとしては長く17年も熟成されています。
1年に6000本ほどしか生産されない、非常にレアで貴重なバーボンですし、この熟成によるまろやかな味わいを堪能するなら、やはりストレートがおすすめ。手元で花開く、ゆったりとした時間を楽しんでください」
「バーボンはアルコール感も高く、いきなり水を加えてもスムーズな飲み心地にならないような気がして。こうして、よくスワリングして空気を含ませ、開かせたバーボンにゆっくり水を加えることで、なめらかな味わいを楽しめるんです」
そんな丁寧につくられたバーボンの水割り、飲んでみたい!
◆WILD TURKEY RUSSEL'S RESERVE
さて、ほかにも向山さんおすすめのバーボンとその飲み方、どんどん行きましょう!
◆JIM BEAM SIGNATURE CRAFT
◆WOODFORD RESERVE DOUBLE OAKED
コクがありながら非常にフルーティーなので、カクテルベースとしても美味。なかでもこの『ウッドフォードリザーブ ダブルオークド』は、いったん熟成を終えた『ウッドフォードリザーブ』をオリジナルのホワイトオーク樽でもう一度熟成させています。濃い琥珀色にキャラメルやフルーツの豊かな香り、まろやかな口当たりとバニラやヘーゼルナッツ・・・・・・深みのある味わいが楽しめるマンハッタン、冬の夜にぴったりですよ」
Bar Liquid Ruby
住所/ 東京都新宿区西新宿7-1-4 ゼンコウビル 3F
電話/ 03-6908-6664
営業時間/18:00~翌3:00(1月11日までは~22:00)
*営業時間は変わる可能性があります。
定休/日曜
チャージ/500円