妖しさ・旨さ満点！　ジャズのBGMが流れる洒脱な焼き鳥店

デートのお店選び、みなさんはいつもどうしていますか？　ガイドブックや雑誌はもちろん、さまざまなグルメサイトまであって、今やニッポンはレストランの検索天国ですよね。とはいえ、「デートを成功させるためのお店」をきちんと探し出せる人ってきっと少ないはず。

だって、複雑な女性の好みや心理状態を理解できないと恋を成就させるってムズカシイもの。そこで、本誌LEONでYULI*YULIとして14年間にわたり、あらゆるジャンルのレストラン＆バーを取材してまいりました“デート・コンシェルジュ”(略してデーコン)こと、渡辺ゆり子が、本当にデートで使えるお店の選び方をわかりやすく御指南いたしましょう。

「ね、焼き鳥好き？　これから食べに行かない？」

彼から夜のデートに提案されたとき、「うん、焼き鳥大好き、嬉しいな」なんて、笑顔で応えるものの、〈せっかく買ったばかりのお気に入りワンピで来たのだから、お洒落イタリアンのほうがいいな〉と思っちゃうような女ゴコロをご存知かしら？
 
特に、デートをあまり重ねていない段階だと、やっぱり素敵なレストランに誘ってほしいものです。気心知れた仲になれば、煙モクモクだろうが、ガード下だろうが、かまわないけれど。

ところがコチラのお店、「がいがい.」はそういったステロタイプの焼き鳥屋さんとは違うの。雰囲気たっぷりの照明に照らされ、ジャズのBGMが流れる店内……。彼女も小躍りしそうな、デートにぴったりの焼き鳥屋さんなの。
 
入った正面には、コの字型のカウンター。ふたりの手元だけを照らすスポット照明が、密着感をかもし出します。テーブル席も落ち着くし。

と、ここまでは“がいがいビギナー”向きの席。実は、個室も３つあるのです。特に、通称“奥の個室”はいちばん人気よ。畳一枚分くらいの狭さに、小さなテーブル。どうしたって濃密な時間を過ごせちゃいます。

お料理も迷ってしまうほど、ワクワクする鶏メニューが目白押しなの。たとえば、「地鶏の串焼き」は比内地鶏・名古屋コーチン・甲州地鶏の三種を食べ比べできちゃう。「鳥刺し」はレバー・ささみ・ハツ・砂ずり・もも肉のルイベを色々と楽しめるし。
 
そうかと思うと、「甘鯛の鱗焼き」のようにフレンチっぽい一皿も。そして、シメは手打ち蕎麦、ときちゃう。ワインは入手困難な「ASATSUYU」もあり！　しかもハーフボトルだから、頼みやすいの。「食べてみたい！」と思わせるポイントがわかっている焼き鳥店！

場所は麻布十番。早朝５時まで営業しているから、２軒目バーとしても使えます。

お酒は、シャンパーニュはもちろん、ウィスキー、焼酎、日本酒までなんでもあるの。知っておくとかなり使えるデート用の焼き鳥屋さんよ。ただし、予約はしてね。かなりの人気店です。特に“奥の個室”はね（笑）。
 
あ、一回目のデートに“奥の個室”を使うのは下心を疑われちゃうかも。お気をつけあそばせ。

●渡辺ゆり子
食、シャンパーニュ、花、インテリアと多岐のジャンルが活動のフィールド。2003年、国際アートフラワーコンクール優勝。2010年、シュバリエ・ド・シャンパーニュ叙勲。本誌LEONの「オヤジのトキメキダイニング」でも長期連載中。2017年7月７日に、自身のバー「Champagne Bar LILI-LA-YULI」が10周年を迎えた。