しかし、よく考えてみれば、常夏の楽園「ハワイ」というムードやイメージ自体が、むしろ日本人の憧れとしてブランド化しているのではないだろうか。
「ハワイ」をテーマにした食としては、最近のパンケーキブームのけん引役になった「Eggs’n Things」が大ヒットし、ハワイアン・カフェやハワイアン・ダイナーは食のひとつのカテゴリーとして定着した。そして本稿で取り上げる「ハワイ」をテーマにしたラーメン屋が池袋にあって、これがなかなか旨くて、流行っている。
店の名前は「麵屋Hulu-lu(フルル)」。店名は店主の古川雄司氏の名前をハワイ風にしたものだという。




余談だが護国寺の「柳麺ちゃぶ屋」はあえなく2012年に閉店したが、経営していた森住康二氏はラーメン界の革命児の一人で古川氏の師にあたる人物。この店のラーメンはちゃぶ屋の面影が明らかに感じられるからラーメンという食べ物は面白い。




なお金曜日は終日つけ麺デーになっていて、これがまた太麺で旨い。

● 三浦 彰(みうら・あきら)
ジャーナリスト。福島市生まれ。慶應義塾大学卒業後、野村證券を経て、1982年WWDジャパンに入社。同紙編集長、編集委員を務めた後、2020年9月に退職。現在は和光大学で教鞭をとる。