Vol.06 五宝賢太郎さん（靴職人・靴工房「GRENSTOCK」主宰）

今回登場するのは靴職人の五宝賢太郎さん。日本にいながら多数の世界的なメゾンの靴を製作・リペアしている職人であり、自らのブランド「GRENSTOCK」としてオーダーシューズとリペアのアトリエを蕨（埼玉県）と六本木（東京）に構えています。

2017年6月にはデンマークのシューズブランド「エコー」が開催したレザーのワークショップ「HOT SHOP」に日本代表として三原康裕さんと参加。アレキサンダー・ワンなど世界中から集まった120名のクリエイターたちと革新的なレザーや技術、デザインを開発すべく協業してきたのだとか。

また「WWD JAPAN」誌においてこれからのファッション界を率いるネクストリーダーに選出されるなど、まさにこれからの日本を代表する靴職人のひとりといえるでしょう。

さて、そんな五宝さんは生来の食いしん坊と卓越した革細工の技術で、飲食店（彼が心底惚れ込んでいるお店に限ります）のメニューやドアノブをレザーで製作しているのだとか。今回のセトリにも彼の作品がひそんでいるのでしょうか？ 五宝賢太郎さんの「グルメなセトリ」にご注目！

「ここはとにかく私にとって特別なお店です。今井さんの焼鳥やワインについての考え方のみならず。生き方、考え方、そのときそのときの『今』を判断されている姿勢に憧れています。毎回おまかせでいただきますが、その時々に発見があり、一箇所にとどまらず成長しつづけている今井さんのことが家族全員で大好きです。1年前に千駄木から外苑前に移転し、席数が10席から30席に増えたことでだいぶ予約が取りやすくなりました」(五宝さん談＝以下同)

「お肉を特別なルートで仕入れているらしく、味はもちろんのこと、とにかく焼く前のお肉がきれい！ A5和牛のなかでもさらに上質な国産黒毛和牛のお肉がスモールポーションで出てくるので、いろんなものをちょっとずつ味わいたいという女性にもおすすめです。そして焼肉店らしからぬ清潔感もポイント。接客もリズムよく気を配って配膳してくれるし、デートにおすすめできる気持ちのいいお店です」

「麻布十番の喧騒から少し離れたエリアにある和食店。しっかりしたお料理と、とても親切でカジュアルな接客で好感もてるお店です。日本酒のライナップが充実しているので、お料理に合わせてグラスで日本酒をいただけます。木を活かした内装も心地よく、自然にリフレッシュできますね。深夜まで開いているのも好ポイント」

「内装、店主の仕事、接客、私はこちらのすべてにインスパイアされていると言っても過言ではないでしょう。天ぷらや酒はもちろん、カウンターの作り方、壁紙、酒器…そこに在るすべてに酔えます。私が仕事で目指す姿勢、空間がすべてがあるので、私という人間をわかってもらうには最高の空間だと考えています。そして単純に、いろいろとある江戸前天ぷらの中でも一番好きです」

「『かま田』は、私の地元である徳島の幸をいただける和食店。L字型カウンター9席だけと潔く、店主の美意識が細かいところまで行き届いている美しいお店です。店主の所作の細やかさに感動し、鳴門や阿南、由岐など近海から上がった地の物をいただけてまた感動する。最高です」