結局、女子は美味しくて居心地抜群なイタリアンレストランが大好き！

デートのお店選び、みなさんはいつもどうしていますか？　ガイドブックや雑誌はもちろん、さまざまなグルメサイトまであって、今やニッポンはレストランの検索天国ですよね。とはいえ、「デートを成功させるためのお店」をきちんと探し出せる人ってきっと少ないはず。だって、複雑な女性の好みや心理状態を理解できないと恋を成就させるってムズカシイもの。

そこで、本誌LEONでYULI*YULIとして14年間にわたり、あらゆるジャンルのレストラン＆バーを取材してまいりました“デート・コンシェルジュ”(略してデーコン)こと、渡辺ゆり子が、本当にデートで使えるお店の選び方をわかりやすく御指南いたしましょう。

東京には5000店以上のイタリアンレストランがあると言われていて、それはお寿司屋さんの数にも匹敵するとか。イタリアの権威あるレストランガイド誌『ガンベロロッソ』の創設者、故ステファノ・ボニッリ氏に“日本はもはやイタリアの21番目の州”と言わしめたほど、日本人に深く浸透したイタリアンですが、今回ご紹介するのは、お料理はもちろん雰囲気も良く、こぢんまりとして気軽に行けるお店「イル プレージョ」。結局、そんなイタリアンレストランこそ、女性が心から満足できるのです。

場所は、お洒落なレストランが立ち並ぶ代々木上原。商店街の坂を少し上ったビルの2階にあるコチラ、厨房を囲むようにL字型にテーブルが配置されています。デートにオススメなのは、奥のソファー席。背もたれの高いソファーに、彼女をゆったりと座らせてあげてね。

そして、ところどころに飾られた可愛いインテリア小物にご注目を。例えば、テーブルの上では、レンズ豆にプチトマトが入った小さなガラスボウルが目を引きます。

ふと見上げると、ガラス製のシーリングライトにはパスタが入っているの！　女性なら誰しも、思わず笑顔になっちゃう。決して派手さはないけれど気の利いたインテリアのおかげで、ほっこり気分でお料理をいただけます。

そんな女ゴコロをとらえるセンスの持ち主、オーナーシェフ岩坪 滋氏は、食好きの家庭で育ち、中学時代には早くもイタリアの食文化に憧れを抱くようになったといいます。その後、辻調理師学校で出会った「アクア・パッツァ」の日高良実氏に指事。さらにイタリア本国での修行等を経て、2012年に「イル プレージョ」をオープンしました。イタリアの調理方法を踏まえながら日本の食材をプラスする独自のイタリアンを目指しています。

今回ご紹介するのは、コースから3品。まずアンティパスト「真鯖のマリネ、トマトの旨味」で特徴的なのが、オレンジ色のパン粉と金時草。一見、不思議な組み合わせが真鯖を引き立て、口の中で素敵なハーモニーを奏でます。お次はとってもユニークなパスタ「カカオを練り込んだパッパルデッレ」。カカオの香ばしさと丹波篠山産猪のラグーソースが絶妙に絡み合ってなんとも言えず美味！　最後のデザートは「柿のマリネとソテー」。マジョラムティーの爽やかなジェラ―トとさくさくとしたクランブルが互いの良さを引き出し合う一品。

美味しさと個性を併せもつお料理とリラックスできるインテリアの「イル プレージョ」は、何度でも足を運びたくなるお店です。今年から20時以降は3品のショートコースもオーダーでき、ますます人気が高まりそう！

食、シャンパーニュ、花、インテリアと多岐のジャンルが活動のフィールド。2003年、国際アートフラワーコンクール優勝。2010年、シュバリエ・ド・シャンパーニュ叙勲。本誌LEONの「オヤジのトキメキダイニング」でも長期連載中。2017年7月７日に、自身のバー「Champagne Bar LILI-LA-YULI」が10周年を迎えた。