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2021.09.13

ゆく夏を惜しむカレーラーメン「カオソーイ」の作り方

“週末鮨屋”の料理研究家として知られる野本やすゆきさんが、料理初心者の男性向けに「モテる」「デキる」レシピをご指南!

CREDIT :

文/秋山 都 レシピ&調理/野本やすゆき 写真/吉澤健太

この夏はどこにも行けなかった……という方も多いことでしょう。いつかタイの屋台で食べたあの「カオソーイ」をまた食べたいな、と思いませんか? 思うでしょ? 

「カオソーイ」をご存知ない方のためにご説明しておくと、これはチェンマイなどタイ北部とラオスで広く食されているカジュアルフード。基本は中華そばを使用し、スープはココナツミルクベースのカレー味。つまり、言うなればカレーラーメン。一度食べたら、忘れられない美味しさです。

野本さんは夏の終わりになるとエスニックフードが食べたくなるんですって。なんかわかるなぁ。どこへも行けなかったこの夏、一杯の「カオソーイ」で締めくくってみませんか。
▲ カレーとラーメンの合わせ技。これは万人に愛される味。
手順はちょっと複雑そうですが、要はココナツミルク入りのカレースープを作り、そこに茹でた中華そばを加えるだけ。揚げた中華そばをトッピングすると、パリパリした食感も楽しいのですが、もし揚げ物に自信がなければそこは割愛しても充分美味しく作れます。

イエローカレーペーストは、インスタントのイエローカレー(よくお土産でもらいますよね? )があればそれでOKだし、ない場合にはスーパーマーケットや、「カルディコーヒーファーム」なんかで入手できます。ちなみにレッドカレーやグリーンカレーを使うとよりスパイシーに仕上がります。

「カオソーイ」を作ってみよう

材料(2人分)

中華麺        2玉

鶏モモ肉       1枚 1口大に切る
玉ねぎ           1/4 薄切りする
サラダ油          大さじ1と1/2
ニンニクみじん切り     1かけ分
生姜みじん切り      1かけ分
赤唐辛子       1本(種をとる)
カレー粉        小さじ1
ココナッツミルク    400ml
ナンプラー        大さじ1
オイスターソース    小さじ2
砂糖          大さじ1
イエローカレーペースト  50g
水           400ml

A干しエビ       大さじ1
A水            大さじ3

紫玉ねぎ         適量
レモンのくし切り      適量
パクチー          適量

※パクチーの茎       適量

PAGE 2
材料が多いですが、手順は複雑ではありません。いつもより写真多めに説明しますので、焦らずゆっくり作ってみてください。
▲ 干し海老は中華食材店やプロ用業務食材店で買うと安いです。
まず、干し海老を水で戻しておきます。この戻したお水にも旨味が溶け出ているので、捨てずにとっておきましょう。
▲ だいたい20分くらいで戻るので、みじんに刻んでおきます。
水で戻した干し海老を刻んだら、仕上げにトッピングで乗せる揚げそばを先に作っておきましょう。揚げ物って、焦りながらやると危ないですもんね。
こんがりときれいに揚がった中華そばの姿に、みんなが大好きなあのスナックを思い出しました。揚げるの大変だし、アレで代用しちゃだめなのかな……野本さん?

「え、ベビースターっすか? うーん……あれはけっこう濃い味がついてるから、カレーの味を邪魔しちゃうかな」
とのことで、私の提案はあえなく却下。そうですね、ここは頑張って中華そばを揚げてみましょう!
▲ 揚げたての中華そばに塩をふれば、ビールのおつまみにもぴったり!
PAGE 3
さあ、いよいよスープ作りに入ります。まずは野菜や鶏肉を切りましょう。
▲ トッピング用の紫玉ねぎはスライス。なけでばこれも割愛OK。
▲ 鶏もも肉はひと口大に。鍋やからあげ用にカットされている鶏もも肉でもちろんOKです。
▲ 鶏肉に塩・こしょうで下味をつけておきます。
さらに、玉ねぎを薄切り、ニンニクや生姜をみじん切りにしたら、準備OK。
PAGE 4
▲ ニンニクが焦げないように、香りが出るまで最初は弱火で。
フライパンにサラダ油、ニンニク、生姜、イエローカレーペースト、干し海老を入れ、ゆっくりと火にかけて、香りが出るまで炒めます。
▲ 火力はまだ弱火です。
▲ ココナツミルクの缶はだいたい400ml入りなので、1缶まるまる使います。
ココナツミルクはまず最初に100mlほど入れ、カレーペーストとしっかり馴染ませます。それぞれの香りをしっかり抽出して、スープのベース(というかルー⁉ )を作るようなイメージ。
PAGE 5
▲ フツフツと……めちゃくちゃいい香り。
弱火でフツフツと炒め、 表面に赤い油が浮いてきたら「もういいよ」のサイン。フライパンの底が見えるくらい煮詰まって、いい感じのベースが出来上がりましたでしょうか? そうしたら、スライスしたタマネギ、鶏肉、カレー粉、赤唐辛子を加えて、中火で炒めます。
▲ 鶏肉とタマネギを一緒に入れてしまいましょう。
PAGE 6
次に、水(400ml)、干し海老のもどし汁、パクチーの茎を風味付けに加えて、フタをして10分ほど煮ます。パクチーはのちほどトッピングに使うのですが、茎からいい香りが出ますので、ここでぜひ活用してください。
▲ お湯じゃなくて冷たいお水で大丈夫。
▲ パクチーの茎は捨てたらもったいない。
10分ほどフタをして煮込んだら、残りのココナツミルク、砂糖、オイスターソース、ナンプラーを加えて調味しましょう。カレーペーストだけでもかなり味はついているので、味見しながらお好みの塩梅で。とくにナンプラーはメーカーによっても塩気が異なるので要注意です。
PAGE 7
さあ、スープが出来上がりました。あとは中華そばを茹でるだけ。今回は生麵を使いましたが、お好みでインスタント風のちぢれ麵を使うとよりジャンクに、屋台の味になります。
▲ 茹で上がった麵を丼に入れて、
▲ スープを張ったら完成は目の前!
最初に作っておいた揚げそばや紫玉ねぎ、レモン、パクチーを乗せれば完成です。
PAGE 8
▲ レモンの代わりにライムでもエスニック気分。
冒頭で、揚げそばは割愛OKと書きましたが、いまあの美味しさを反芻してみると、やはり揚げそばのクリスピーな食感は大事! ぜひ挑戦してみてください。
この「カオソーイ」はシンハービールやコロナ、ハイネケンのような軽めビールとよく合います。この一杯で、気分だけでも「コップンカ~」なタイ気分を味わってください。

● 野本やすゆき (料理研究家)

東京・谷中で昭和初期から続く老舗寿司店「谷中 松寿司」に生まれ、現在、金・土・日曜のみ3代目として店を継承。“週末鮨屋”としても活動しつつ、わかりやすいレシピがTV、雑誌で人気の、いま注目の料理研究家のひとり。プロレス好き。
最近、YouTubeにて野本やすゆきチャンネルを開設。

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