2021.11.30

1本13万円!? 超絶リッチな日本酒を知っていますか？

今宵、いい感じのふたりがカンパイせんとしているのはいつものシャンパーニュではなくて、日本最高峰の日本酒。お米を2割まで磨いて醸すことで、よりピュアに馥郁たる香りとふくよかな味わいがふたりを甘やかに包み込みます。削ぎ落すことで、本質が豊かに表現されたお酒に、ふたりの会話も触発されたようで……。

CREDIT :: 写真／前田晃（maettico）　スタイリング／土屋大樹　ヘアメイク／山形哲矢（SIGNO）　文／秋山都

女「純米大吟醸酒ってナニ？」
男「まず酒が米と麹、水だけで造られること。そして米が50％以上精米されてるって意味さ」
女「なぜお米を削るの？」
男「雑味を削いで米の甘味を引き出し、発酵によってより上質な香りが生まれるから。でも米を磨くことで、酒造りは繊細な作業になるから、とっても大変らしいよ」

純米大吟醸「紀土無量山純米大吟醸精米歩合20％」（720㎖） 13万2000円（税込み）／平和酒造

PAGE 2

女「ここには20％と書いてあるけど」
男「そう、つまり、米を2割になるまで磨いたってこと。米の中心部だけを贅沢に使うことでよりピュアに、香り高いお酒になるけど、醸すには長い時間がかかるんだ。ゆっくり発酵させることで、酸味や苦味のない、ふくよかでシルキーなテクスチャーになるんだよ」

……ふたりがチンとグラスを鳴らしたのは「紀土無量山純米大吟醸精米歩合20％」。

日本酒に使われる酒造好適米のなかでも、最上ランクの兵庫県産特A地区の山田錦を100％使用した、日本酒の最高峰と称すべきラグジュアリーな一本です。口にふくめば、そのフルーツのようなみずみずしい香気と透明感のある甘味に誰しも瞠目すること間違いなし。

何事も余分なものを削ぎ落せば、本質が引き立ってくるというのは世の真実ですが、今宵、ふたりの会話も核心まで迫れるのか⁉ 気づけば互いの頬も桃色に染まり、夜はゆっくりと更けていく。

PAGE 3