オヤジの肌も美容医療でエロ気アップ♡【その1】

「40歳を過ぎたら、自分の顔に責任をもて」とは、かのアメリカ大統領エイブラハム・リンカーンの言葉。無謀な日焼けに偏った食生活、慢性的な睡眠不足など、若い頃から積もり積もったダメージが引き起こした顔のシミ、シワ、くすみ……。それらを記憶にございませんと責任逃れはできません。

歳を重ねた渋みは残しつつ、実年齢以上に老け見えするシミ、シワ、たるみなどは改善したいところ。モテる大人にとって不可欠な「色気」を、枯れた印象の顔が醸し出せるワケもなし。ツヤのないしぼんだ肌に色気を感じる女性はいませんから。

そこで、LEON.JP副編集長・伊藤が、齢51にして美容クリニックを初訪問！ マヴィービューティクリニックの最新美容医療で、男の色気アップを目指します。

事前に答えたアンケートの回答を見ながら、カウンセリングがスタート。通常は看護師のスタッフと行いますが、今回は取材も兼ねて総院長の渡邉憲一郎先生に登場いただきました。さらに、オンナ目線の意見もうかがおうと、連載「オンナ目線のオトコ美容」でおなじみの秋定麻紀さんにも同席をお願いしました。

院長　毎日のスキンケアは、洗顔、化粧水、乳液の3ステップをきちんと実践しているようですね。

伊藤　20歳の頃に付き合っていた女の子に「女性はキレイになるために、すごく努力しているのに、男はなんで何もしないの？」とめちゃくちゃ怒られたんですよ。自分としては、ジェンダーの壁をぶち壊されたような衝撃で。男でも朝晩3ステップのスキンケアが当たり前だと叩き込まれて。その教えを守って、以来30年続けています。

秋定　素晴らしい女性ですね！ だからなのかな、そんなにシミもないですね。

伊藤　ルーティンになるまでが大変でした。初めは正直「面倒だな」と思っていたけど、髭を剃るのと一緒で朝晩の習慣にしてしまえばいいんですよね。

当時は男性向けの化粧品があまりなかったので、女性用を使っていました。最近はメンズの商品も増えてきたので、いろいろ試しているところです。

院長　ご自分の顔で気になっているのは、どのあたりですか？

伊藤　左頬のシミですね。2年前にできたニキビ跡がなかなか消えず、いつのまにかシミになったみたいで。

院長　なるほど。これは盛り上がっているし、脂漏性角化症^※1かな。ちょっと分厚いから1回のレーザー治療では消えないかもしれないですね。ピコスポット^※2というレーザーを一度当てて様子をみるのがいいかな。

伊藤　施術後のダウンタイムが気になります。シミを取ると、2、3日は家から出られないんですか？

院長　ピコスポットは照射した直後に患部にテープを貼る必要がないので、軟膏と日焼け止めを塗ればそのまま帰れますし、ほとんど目立ちません。照射して1〜2週間で、だんだんとシミが浮き上がり、かさぶたになってポロリと落ちます。

ダウンタイムがほとんどないものだと、肌全体をトーンアップするピコトーニング^※3と、肌の凹凸に作用していくピコフラクショナル^※4を、4、5回繰り返して、肌質を改善するというやり方もあります。

最近もスポットでのシミ取りを希望する50代の男性がみえて、シミだけでなく頬全体に広がる肝斑^※5もあったので、ピコトーニングとピコフラクショナルの施術をしました。内服薬やクリームも処方したので、かなり肌質が変わってシミや肝斑も薄くなりましたね。結局スポットのシミ取りはやめたんですけれど、肌が生き生きとしてハリも出てご本人も満足されていました。

伊藤さんはピコスポットでシミ取りを一度してみて、今後も美容医療を続けるなら、ピコトーニングやピコフラクショナルで肌質を改善していくのがいいですね。

秋定　男性はファンデーションを塗らないから、肌がキレイになると、見た目の印象がかなり変わりますよね。

院長　お手入れ中など、おでこのシワが気になってきませんか？

秋定　そうね。私も頬のシミより、そっちのほうが老けて見えるかなって。

伊藤　え！ そうですか？ 自分では洗顔後くらいしか鏡を見ないから……。

院長　シワは年齢を重ねればどうしても出てくるもの。きっと表情のクセなんでしょうけれど、伊藤さんのおでこのシワは左右違う形に出ています。だから眉の形も左右で変わってきていますね。

伊藤　いつも鏡の中の真顔しか見ていないから、ここで言われなかったら気づきませんでした。ちょっとショックですね（笑）。

秋定　シワは表情で出るから、会話をしている時のほうが目立ちますもんね。時々スマホの真っ暗な画面に自分の顔が映ると、ギョッとします（笑）。とんでもない顔をしていることも多いから、チェックするといいかも。私もシワが気になるので、おでこにボトックス^※6をしていますよ。

伊藤　そうなんですか。おでこキレイですもんね。

秋定　ボトックスをすると、「すごく若返りましたけど、何かしました？」って必ず言われるの。その後は皆んな、先生のクリニックに列を成しています（笑）。



院長　老化のサインは、顔を横に三分割した上顔面と下顔面に目立ちやすいんです。だからおでこの印象が変われば、見た目の年齢は下がります。

秋定　男性はおでこを出すヘアスタイルが多いから、特に目がいきますよね。

院長　ボトックスはボツリヌス菌の力で筋肉を麻痺させて、シワを生む動きを押さえます。筋肉が動かなくなるので、負荷がかからないままだんだん筋肉が痩せてくるんです。打つと2週間ほどで結果が出てきます。今入っている薄い横ジワも改善されると思いますよ。

秋定　眉毛の左右差も変わってくるんじゃないかな。

院長　筋肉の動きを抑えるだけで、ある程度のシワは解消されますが、それでも消えないシワや凹みがある場合は、ヒアルロン酸を注入^※7する手段もありますよ。

それと、あごにボトックスを打つと“梅干し”ができるのを防げます。口を閉じるのに下あごに力を入れるクセがあると、梅干しのようなシワができて、老けて見えてしまうんです。

伊藤　そんなシワにも効果があるんですね。

院長　最近の若い子はSNSで見た流行りの施術をしたがるけれど、自分がやってみたい美容医療がその人にとって最大限の効果が出るとは限らないんです。治療なので、必要な施術をきちんと順序立てて行うことが大切です。

これが安いからやってみたい、あれも試してみたいと、ショッピング感覚で、即効性を求めてやってしまうと、効果もチグハグになってしまう。言われるままに施術する美容クリニックもありますが、うちでは医師として違うと思うものは勧めません。

秋定　美容医療は1回で完成しないというか、歯医者さんに通うように、治療を続けるうちに、徐々に結果が出てきますよね。特にレーザー治療は、1回で劇的な効果があるというよりは、繰り返すことで肌がキレイになる印象です。

二重まぶたの整形みたいにあからさまに変わるよりも、「なんかキレイになったね」って言われるくらいのほうがうれしいんですよね。

院長　メスを入れるのは究極だし、抵抗がある人も多いですよね。メスを入れずに印象を変えていくのが一番いいと僕は思います。だから今回の伊藤さんには、頬のシミのピコスポットとおでこのボトックスをおすすめします。

次回、2週間後くらいに来ていただければ、毛穴の掃除やピコトーニングをします。それである程度肌質が改善すると思いますが、さらに気になるようだったらハイフ^※8などでたるみを直していくという流れがいいかなと。

伊藤　はい。お願いします。

さっそく施術がスタート。まずはシミへのピコスポット照射から。今回は照射する範囲が狭いので、麻酔は使わずに冷やすことに。シミを縁取るように円を描きながら、緑色のレーザーを当てていきます。

「痛みは全然ないですね。iPadのペン先で突かれているような感じ。チクリともしないです」（伊藤）

「薄めのシミだったら2、3周当てて終わりますが、今回はちょっと分厚いのでもう1周しますね」（榎本先生）

とはいえ5分もかからず、ピコスポットの照射は終了。

「今はちょっとジンジンしていると思いますが、この後少し赤く、分厚くなっていきます。レーザーを当てたシミは乾燥させないように、お渡しする軟膏で朝晩必ず保湿してください。日焼けもNGなので、外出の際は日焼け止めも忘れずに」（榎本先生）

「わかりました。痛みはなく、シミのあたりがぼんやりと温かいです」（伊藤）

次はおでこのボトックス。痛みをおさえるため、おでこ全体を保冷剤で冷やしてから、細く短い針の注射器を使って、おでこの6カ所にボトックスを注入していきます。

「顔の表情筋は、その人のクセや習慣、左右でも違うので、ボトックスの量も微妙に調整します。伊藤さんは、右のシワが強いので右を多めに。一気にガツンと打つと、眉が重くなって顔の表情が動きにくくなることもあるので、髪の生え際に近いおでこの上のほうに打ってマイルドに効かせていきます」（院長）

「少しチクチクッとするけれど、耐えられる痛みです。痛いと騒ぐほどではないですね」（伊藤）

「今日はお酒や運動、シャワーはいいけれど、ボトックスは熱に弱いので、サウナには入らないでくださいね。顔も気にせず洗ってOKです。1週間もすれば効果が実感できると思いますよ」（院長）

「直後だと、おでこに違和感は全然ないです。注射の痕もまったくわからないから、そのまま仕事に行けますね」（伊藤）

受付で次回の予約を取りつつ、軟膏とホワイトニングのクリーム、ビタミンCなどの内服薬を受け取って、今回の治療は終了。

後日、体験を終えての感想を伊藤に聞いてみました。

「男の美容って、まだまだ『カッコ悪い』とか『男らしくない』と色眼鏡で見る人もいるけれど、それは違う。ヒゲが伸び放題だったり、肌荒れしてたりすると、周りの人にも『疲れているのかな』と気を遣わせちゃうじゃないですか。逆にコンディションがいいと、自然と表情にも自信が溢れてきますよね。

高校生の娘に『今日シミ取りをしてきたよ』と言ったら、『ウケる！ いいじゃん！』って褒めてくれたんですよ。嫌がられるかなと思っていたけれど、意外と好反応でした（笑）。

オヤジがキレイでいることは、世間様に対するマナー。僕が体験することで、読者の皆さんが美容や美容医療を身近に感じてもらえるとうれしいですね」（伊藤）

毛穴の掃除や肌のトーンアップにトライした次回はコチラ！