2024.05.25
【Q3】EDや性欲減退もホルモン減少による男性更年期障害?
男らしさの要、モテるホルモンと言える「男性ホルモン」が加齢で減少すると聞いて、他人事ではいられないオヤジさんのためのQ&A。新橋消化器内科・泌尿器科クリニックの伊勢呂院長に答えていただきました!
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イラスト/STOMACHACHE. 文/大塚綾子 編集/菊地奈緒(Web LEON)
A.症状はEDだけでなく、メンタルも不調など複合的な場合が多いです
そこで、男性ホルモンにまつわる疑問を掲げ、新橋消化器内科・泌尿器科クリニックの院長・伊勢呂哲也先生を訪ねました。
Q.性欲減退やEDも男性ホルモン減少による更年期障害ですか?
先生 パートナーや家族、職場の部下から「最近怒りっぽい」と言われたとか、身近な人からの指摘を受けて来院される患者さんが多いです。
ご自身で気づいて来院するケースだと、以前は熱中していた仕事や趣味にやる気が起きず、更年期障害ではないかと疑ったり。身体的な症状ではEDで悩んで来院する方もいます。
症状は複合的な場合が多く、メンタル的に不調で、さらに性欲も減退していると言う方が3、4割はいる印象ですね。年代としては50歳前後、±3歳くらいです。
EDの患者さんに男性更年期障害と診断すると「なんだ、そうだったんだ」と安心されるのですが、一概に更年期だけが原因とは言えないんです。ストレスや生活習慣など、さまざまな要因が重なって、EDという症状が顕在化していることもあるんです。
先生 男性更年期障害の治療は、専門外来がある泌尿器科、心療内科や精神科と選択肢がいろいろあります。EDなら泌尿器科、メンタル面での不調のほうが強ければ心療内科を入口に治療を始めるのがいいと思います。
僕のクリニックにも心療内科から紹介された患者さんもいますし、逆にホルモンを補充する治療で症状が改善しない患者さんには、心療内科を紹介することもあります。
── メンタルが不調だと鬱病を疑いそうですが、男性更年期障害との違いはなんですか?
先生 これが実は難しくて、明確な線引きはできないんですよ。男性更年期障害でメンタル的に不調の患者さんは、もともと鬱病の気質があって、そこに加齢による男性ホルモンの低下という要因が加わって、症状に繋がったと捉えるのが正しいかもしれません。メンタルが気になる方は、まずは心療内科の受診をオススメします。
● 伊勢呂哲也(いせろ・てつや)
大宮エヴァグリーンクリニック/東京泌尿器科クリニック上野/池袋消化器内科・泌尿器科クリニック/銀座美容メディカルクリニック/新橋消化器内科・泌尿器科クリニック理事長・院長。著書に『独立を考えたらまっさきに読む医業の承継開業』、『僕らは生まれ変わってもまた「泌尿器科医」になる』(ともにクロスメディア・パブリッシング)がある。YouTubeで泌尿器科と消化器科の専門チャンネルを開設。男性更年期障害を始め、さまざまな病気をわかりやすく解説している。
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