2024.07.19
【Q5】「おじさん臭い」と言われてショック。加齢臭って何?
夏になると、俄然気になる体のニオイ。いつの間にか“スメハラ男”になっていたなんて、さわやかオヤジの風上にも置けません。そこで、ニオイ問題を解決してもらおうと、「銀座ケイスキンクリニック」の慶田朋子院長を頼りました!
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イラスト/STOMACHACHE. 文/大塚綾子 編集/菊地奈緒(Web LEON)
A.加齢臭だけでなく、ミドル脂臭や疲労臭も。運動で汗腺を鍛えるのも有効です
Q.「おじさん臭い」と言われてショック。加齢臭って何?
慶田先生(以下先生) 一般的に知られているのが、ニオイの原因物質「ノネナール」が引き起こす「加齢臭」。背中や胸などの体幹や頭皮から発生します。男性特有と思われがちですが、実は性別に関係なく男女ともにあるもの。30代半ばくらいから徐々にニオイが強くなり、60代にピークを迎えます。原因は加齢とともに皮脂成分の変化が生じ、過酸化脂質が増えること。枯れ草のようなニオイが特徴です。
── ミドル脂臭というのもあるんですね! 何か対策はありますか?
先生 実はなぜミドル脂臭が40代でピークになるのかはよくわかっていないのですが、発汗が盛んな20代より強いのは加齢の影響であることは間違いないでしょう。さらに歳をとると、汗量が減るのでジアセチルは減り、抗酸化力低下による加齢臭のノネナールの影響が強くなります。
── 臭くならないために、日常生活でできることはありますか?
先生 適度な運動で汗をかきましょう。使っていない水道管はやっぱり詰まりやすいですよね。スポーツ選手のように、普段から運動をしてたくさん汗をかいている人は、それほど臭くならないんですよね。
週に2回ほどでいいので、運動してドッと汗をかく習慣があると、臭くなりにくい汗がかけるようになります。もちろん無理をせず、体に負担をかけないのが一番なので、例えばマラソンではなくジョギングで充分。運動が難しいなら、お風呂でゆっくりと湯船に浸かって汗を出すだけでも違ってくるはずです。
── 汗腺も鍛えられるとは! 適度な運動は健康に欠かせませんね。
先生 そうですね。もう1つ、LEON世代に気をつけてほしいのが、睡眠不足や疲労の蓄積が原因の「疲労臭」です。食べ物を消化する際にはアンモニアが発生しますが、疲労で肝機能が低下すると、アンモニアを分解して尿として排出できず、血中に蓄積されてしまう。これが汗として出るため、鼻にツーンとくるアンモニア臭がします。
実は飲酒の影響も大きくて。20代の頃は数時間でできていたアルコールの分解に2日もかかるなど、歳を重ねると体の機能は衰えてきます。飲みすぎも、肝機能の低下に繋がり、疲労臭を引き起こします。
きちんと睡眠をとって、飲酒はほどほどに。肝機能を高めるためには、シジミに含まれるオルチニンや梅干し、レモン、お酢などに含まれるクエン酸を積極的に摂りましょう。
● 慶田朋子(けいだ・ともこ)
銀座ケイスキンクリニック院長。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会認定レーザー専門医。東京女子医科大学卒業後、東京女子医科大学病院、聖母会聖母病院などを経て、2006年に有楽町西武ケイスキンクリニック開設。2011年に銀座ケイスキンクリニッククリニックへ移転リニューアルオープン。『切らないハッピーリバースエイジング』を掲げ、最新の照射治療と職人的注入治療を組み合わせた施術が、絶大な信頼を得ている。著書に『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)、『365日のスキンケア』(池田書店)など。
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