2024.08.14
アインシュタイン・河井ゆずる(43)「相方とのコントラストで僕がキレイになろうと」
そのさわやかなルックスから“奇跡の43歳“との呼び声も高い、人気お笑いコンビ・アインシュタインの河井ゆずるさんにインタビュー。バラエティ番組の収録やライブ出演など、日々多忙を極めるなか、若々しい印象をキープする秘訣とは?
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写真/田中駿伍(MAETTICO) 文/大塚綾子 編集/菊地奈緒(Web LEON)
お風呂上がりのスキンケアは、毎日1時間半!?
実は今年で44歳。意外にもオヤジ世代ど真ん中な河井さんに、いつまでも若々しい印象をキープする秘訣や美容と向き合うスタンスなど、たっぷりとお話をうかがいました。
● 河井ゆずる(かわい・ゆずる)
1980年生まれ。大阪府出身。大阪NSC26期生として卒業後、2011年に稲田直樹さんとアインシュタインを結成。バラエティ番組やライブ、YouTubeなどで活躍する傍ら、美容芸人としても人気。ツッコミ担当。
河井さん(以下河井) いやいやそんなことないですよ。おっさんなのに美容好きなのが、ちょっともの珍しいだけだと思います。
── YouTubeやゲスト出演された化粧品の発表会で拝見して、河井さんの美容に対する意識の高さに驚きました。美容に目覚めたきっかけはなんですか?
河井 僕はもともとが乾燥肌で、何もしないと顔がカッピカピになっちゃうので、20代の頃から化粧水と乳液だけは使っていたんです。ドラッグストアで買えるプチプラばかりですけどね。
本格的に美容を始めたのは、アインシュタインとして、相方(稲田直樹さん)とコンビを組んだことが大きいかもしれないですね。個性が強い稲田の売り方を考えると、僕がもっと振り切ってキレイになればなるほど、コントラストが面白いのかなと。
ただ当時はまだ男性向けのスキンケアアイテムは種類が少なかったし、そこまでお金もかけられなくて。年齢的に「ちょっとやらなまずいな」という危機感が出てきたのは、35歳を過ぎたあたりですかね。
本格的に美容を始めたら、肌が目に見えてキレイになった
河井 確実に変わってきましたね。それまではお風呂上がりに1日に1回だけ、最低限のスキンケアで済ませていたんですけど、夜だけでなく朝もひと通りのスキンケアをして、乾燥する季節は仕事の合間の夕方にもパパッと洗顔して美容液をつけるようになったら、目に見えて肌がキレイになりました。僕らはロケで海にバシャーンと落ちたりもするので、シャワー後に使えるオールインワンのアイテムをいつも持ち歩いています。
河井 ロケでは紫外線にもさらされますし、日焼け止めは必須ですね。ただ僕は日焼け止めを塗り始めたのもめっちゃ遅くて。若い頃は「日焼けぐらいええやんけ」と思っていたんですけれど、調べてみたら昔の紫外線量と今の紫外線量はワケが違うぞと。それを知ってから、日焼け止めは欠かさずつけています。
── 毎日のスキンケアのルーティンを教えてください。
河井 お風呂から上がって、肌のほてりがちょっと落ち着いたら、まず「タカミスキンピール」で角質ケアをします。古い角質を取り除くピーリングなんですが、マイルドなので毎日使えます。3分くらい置いてから導入用の美容液をつけて、また浸透するまで3分待って化粧水ですね。化粧水はその時々で気になるものを試したりしながら、2、3回は重ねてつけます。
河井 いやいや、ただスキンケアしているだけだと飽きちゃうので、TVerやYouTubeでチェックしておきたい番組や動画なんかを観ながらやっているだけです。
化粧水のあとは、「バイブルグロスファクター ハーブエッセンス」を2回重ねづけしています。現場でヘアメイクさんから教えてもらった美容液なんですけれど、めっちゃ潤ってハリが出るので、すごく気に入っていて何度もリピートしています。
とりあえずここまでやったら、全身にボディクリームを塗って、髪にヘアオイルですね。で、1回手を洗った頃には、顔に塗った美容液がなじんでいるので、またスキンケアに戻って乳液をつけておしまい。お風呂を上がってからここまでで、だいたい1時間半くらいですね。
── 1時間半も美容に費やすとは! ボディクリームやヘアオイルを使ってスキンケアに戻る前に手を洗うなんて、本当にきちんとしていますね。
河井 洗わないとなんか気持ち悪いんですよね。最近は韓国コスメにもちょっとハマっていて、夜の化粧水と乳液は、韓国ブランドのダルバのものを使っています。最初は韓国で買ったんですけれど、日本でも普通に買えますよ。僕の肌には結構合っているみたいで、調子いいです。
朝のスキンケアはもっとシンプルで、洗顔後にBAUM(バウム)の化粧水「ハイドロ エッセンスローション n」と、夜と同じバイブルグロスファクターの美容液をつけて、乳液代わりにBAUMの「モイスチャライジング オイル n」。最後に日焼け止めですね。
大きい仕事の前には、高いシートマスクを使ってモチベーションUP
河井 めっちゃたまにですけれど、スペシャルケアとして使うのが、クレ・ド・ポー ボーテのシートマスクですね。6枚入りで1万円以上するので超高いんです。でも、特番でMCを任された時なんかは、肌のコンディションもよくなるし、気持ちもアガるので、験担ぎとして使っています。あとはなるべく睡眠時間を長くとるようには心がけるくらいですね。
── 美容クリニックやサロンに通っていますか?
美容医療に関しては、ホンマにアカンようになるまでは頼らず、ギリギリまでセルフケアでやっていこうかなと。ドクターアリーヴォの「ゼウス2」という美顔器を、週に1度くらい使っているんですけれど、スキンケア前に使うと、化粧水などが肌にすごく浸透するし、目に見えて引き締まる感じがするので、しばらくはこれで頑張っていきます。
── 美容について、影響を受けている方はいますか?
河井 『ラヴィット!』(TBS系)の出張メイクコーナーで一緒にお仕事をしている、ヘアメイクの河北裕介さんからの影響は、めちゃくちゃ大きいです。肌の仕組みやスキンケアの手順、マッサージのやり方とか、いろいろと教わりました。
やみくもにスキンケアをしていた頃は、化粧水ひとつとっても、どれが本当に自分の肌に合うのかわからなくて。でも、ちゃんと知識があると、自分の肌に合うものがわかってくるし、これさえあれば大丈夫っていうアイテムもできてくる。僕の場合はバイブルグロスファクターの美容液なんですけれど、今はそれだけは欠かさずにほかのアイテムで気になるものを試していますね。
どんな化粧品を使うかも大切ですけれど、正直言うとジャンクフードを食べないほうが、肌には絶対的にいいと思いますよ。
食べたものが肌を作るから、ジャンクフードはやめたほうがいい
河井 ホンマそうです。22歳の時にアルバイトを掛け持ちしすぎて過労で倒れてしまって、それから食に対する意識が変わったんですよね。それまでは何も考えずに好きに食べていたから体重の増減も激しくて。どうすれば自分の体を管理できるようになるのか調べてみたのが、食に関心をもった始まりなんです。
今では基本的にジャンクフードは食べないし、時間がある時には自炊をして、バランスよくいろんな食べ物を摂るようにしていますね。
河井 自炊ではなるべくオーガニックの素材を使って、普段飲むミネラルウォーターも加熱処理がされていないものを選んでいます。もちろんコーヒーやお茶も普通に飲むし、過敏になりすぎないようにはしています。こだわりすぎると、またそれがストレスになっちゃうので。まずは健康に気を遣う。その先に美容があるというイメージです。
── 仕事柄、食事や睡眠の時間も不規則ですよね。睡眠時間はどれくらいですか?
河井 実はこんな風にえらそうなこと言っていますけれど、睡眠時間は全然とれてなくて……。大体1日3、4時間くらいですね。睡眠不足が健康にも美容にも一番よくないって、わかってはいるんですけれどね。
── せっかくのスキンケアが帳消しになっている可能性もありますね(笑)。ちなみにお酒はお好きですか?
河井 好きですね。量はあまり気にせず、気が済むまで飲んじゃいますね。ただ若手の頃は酔えればなんでもよかったけれど、今は例えば家でハイボールを飲む時にも、ちゃんと瓶のウイスキーを買ってきて自分で作るようにはしています。
河井 いやいや。気にしているのは、口から入るものぐらいです。
── 若い頃と比べて、肌や体に衰えを感じることってありますか?
河井 43歳にしては元気なほうだとは思いますけど、10年前の自分と比べたら、体力は確実に落ちてきていますね。これまでも家飲みで寝落ちしちゃうことはちょこちょこあったんですけれど、ちょっと前に後輩と飲んで1時くらいに帰宅した時に、缶ビールを1本だけ飲もうと冷蔵庫から出してソファに座ったんですよ。で、ハッと気づいたら3時間くらい経ってて。
── 座った直後に!? 気絶じゃないですか!
河井 医学的には気絶らしいですね(笑)。突然眠りのスイッチが入ったみたいな。ひと口ふた口飲んでいるうちに、とかやったらまだわかるんですけど、開けてもいない缶ビールを手に持ったままだったんで、自分でも怖くなっちゃって。慌ててお風呂に入って寝ました(笑)。
周りに不快感を与えたくないから、美容を頑張るんだと思う
── 三宅 健さん、確かに若く見えますよね。河井さんもよく「若い」と言われると思いますが、そう言われてうれしいですか?
── なるほど。不快感を与えないって大事ですね。最近は美容に熱心な若い男性も多いですが、どう思いますか?
河井 スキンケアは歯磨きと一緒で、せなアカンことのひとつだと思うんです。めっちゃ肌が強い人以外は、絶対に若いうちからやっておいたほうがええなと思いますね。
日本ってマイノリティ側にいる人が、肩身の狭い思いをすることが多いじゃないですか。「男のくせにスキンケアってなんやねん」という声も昔はあったと思うんですけど、7、8割の男性が美容をやり始めたら、逆にそっちが多数派になる。バカにしていた人たちも「俺もやったほうがええんかな」ってなると思うんですよ。だから、世の中にもっと美容好きな男性が増えて、みんなが当たり前のようにスキンケアをするようになったらええなと思います。
河井 稲田は僕以上に肌が弱いんですが、ものすごく面倒くさがりで、どんだけ言っても全然聞かなかったんですよね。「キレイになってくれとは言わない。まずはスタートラインに立とうで」って、ずっと言い続けてきて、ようやく数年前からスキンケアを始めました。皮膚科にも通っているので、以前と比べてかなり肌がキレイになってきて、今はすごく頑張っていますよ。たぶん結果が出だしたから、面白くなってきたんちゃうかなと。
だから、僕らの同世代のスキンケアに無頓着なオヤジさんたちも、面倒くさいと言わず、ちょっとだけ我慢して、まずはスキンケアを始めてみるといいんじゃないかなと。肌を褒められるなど周りの反応も変わってくるので、それがモチベーションになると思います。
事故とか事件に巻き込まれるとかに比べたら、ストレスなんて些細なこと
河井 後輩とご飯にいくことですかね。周りに全然食えてない後輩がいっぱいいるんで、そいつらを連れていくんです。1人で食べるよりみんなでシェアしながらのほうが、僕もいろいろ食べられますしね。
でも、僕はそもそもストレス自体、あまり感じないんですよね。屋根のある家に住めて、普通にご飯が食べられる時点で、もうストレスなんかあるかいって思うタイプなので。突然事故に遭うとか、理不尽な事件に巻き込まれるとかに比べたら、仕事でのストレスなんて些細なことかなと。結局は全部自分で選んでやっていることなので。
河井 芸人の先輩には、とても真似できへんような生き方をされている、「粋やな」って思う方がいっぱいいるんですよね。例えば、何度か収録でご一緒している所ジョージさんは、やっぱり素敵ですね。
本当に子供の頃にテレビで見ていたまんまの方で、カッコよかったです。僕もあんな風に50代、60代になっても、いい意味でいつまでも若い子らにいじられる、可愛いおじさんになれたらいいなと思います。