確かに、街からどこからともなく漂ういい匂いに、必死でキョロキョロとその発信源を探したり、見なくても「これぜったいおいしいヤツ!」と五感ではっきりわかったりすること、ありますよね。
つまり、香りのなかでも特に食べものや飲みものの求心力は絶大だということ。そもそも、旨味がわかるほどのおいしそうな香りを、嫌いだという人はいないはずです。
ということで、おいしい香りのする香水にたどりついたというワケです。フレグランスといえば花や植物が優美に香るイメージですが、さにあらず。普段とはちがう魅惑的な香りにきっと、「今日の香り、なんだか違うね」と彼女が食いついてくるはず。そのまま、ぐんぐん距離をつめられるという、“おいしい思い”もできちゃうかも?
お酒の香りにあのコが“もう酔っちゃった♡”!?
【ドライジンの香り】
ペンハリガンのジュニパー スリング オードトワレ
いろいろなドリンクで割って楽しめるジンの魅力を「○○とジンで××人」と、リズミカルにアピールした某大手ドリンク会社の90年代にヒットしたテレビCMソングです。ああ、懐かしい〜!!
19 世紀半ばにロンドンで生まれたドライジン(ロンドン・ドライジン)は、そのクリアな香り高さが評判となり、世界中で愛されています。クールな遊び心とミステリアスな魅力にあふれた1920年代のロンドンへオマージュをと、香水界の巨匠、オリビエ・クリスプがペンハリガンのために作ったのが「ジュニパー スリング オードトワレ」。
ドライジンらしくジュニパーベリー(ねずの実)の力強くもさわやかなトップノートに、ブラックペッパー、カルダモンなどのスパイスがとけあったカクテルのような香りは、ラストのブラウンシュガーなどのラストノートによって、時間が経つにつれて甘さがほのかに増していき、官能的な余韻を残します。え、もう酔ってきました?
◆ ブルーベル・ジャパン株式会社 香水・化粧品事業本部
住所/東京都港区南青山2-2-3 南青山M-SQUARE
TEL/0120-005-130
営業時間/10:00〜16:00
定休日/土、日、祝
URL/www.latelierdesparfums.jp
【ジャパニーズウィスキーの香り】
パルファン サトリのミズナラ-Mizunara-
調香師の大沢さとりさんが手がけるフレグランスブランド「パルファン サトリ」を知ると、そのイメージがガラリとかわります。「日本の香水文化を育てたい」との思いから、さまざまな角度から香水を提案していて、なかでも “プレミアムコレクション”では美しい日本の情景が香りとなって落とし込まれています。
“プレミアムコレクション”の「ミズナラ-Mizunara-」は、大沢さんがあるバーで個性豊かな香りをもつウィスキーの魅力に心動かされたことがきっかけ。あの独特な樽香(たるこう)は、伽羅(きゃら)と白檀(びゃくだん)のウッディ、ラブダナムの焦げた甘さと、ドライスモーキーな香りを奥からのぞかせた香調で表現。モルトを口に含んだ瞬間の、のどを焼くトップノートをはじめ本格的に再現されていて、まさしくジャパニーズウィスキーそのもの。またすぐに、トップのミズナラの新緑が鼻からさわやかに抜けていくのも魅力です。
たとえば、バーに出かける前などに胸元にスプレーをオン。素肌から香らせておくと、しぐさに合わせて胸元や襟足からほのかに匂い立つかおりに、「あれ?いい匂いだけど何だろう・・・」と、カウンターの隣にいた女性が
思わず近寄ってくる、なんていうロマンスも期待大ですよ。
◆ パルファン サトリ 六本木本店
住所/東京都港区六本木3-6-8 OURS 2F
TEL/03-5797-7241
営業時間/月〜金11:00〜18:30、土11:00〜18:00
定休日/日曜、祝
スイーツ男子さんご注目! あま〜いデザートで幸せのひとときを
【チョコレートの香り】
モンタルのチョコレートグリーディー
こちらは、名だたる高級宝飾店やホテルが軒を連ねるパリのヴァンドーム広場の一角に店を構える、フレグランスブランド「モンタル」。長年アラブ諸国の王族や皇族のために専属で香りを調香してきたという調香師(一切身元を公表していないそう!)が2002年にフランスでスタートさせた高級フレグランスブランドです。
古代アラビア諸国で、“香りのダイヤモンド”と称されるほど貴重な「香木=AOUD(ウード)」を贅沢に使い、現在も香木からオイルを抽出する門外不出の製法で調香されています。アルミのボトルは香水の大敵である光を遮断し品質を保つためだったんですね。しかも、ここまで名が広まったのは“クチコミのみ”。実力の高さを感じます。
カカオ、モカ・ビーンズに、ドライ・フルーツ、ビターオレンジ、マダガスカル産バニラなど、「チョコレートグリーディー」の香調をならべただけでもパクッとひとくち味見してみたくなるラインナップ。甘くて苦いチョコレートらしい罪深き香りをまとって、やさしくされど確実に、意中の女性を虜にさせちゃいましょう。
◆ T Company
住所/大阪市淀川区西中島4-6-19 木川ビル 4F
TEL/06-6304-6955
営業時間/9:30~18:30
定休日/日曜、祝
【バニラの香り】
アゴニストのバニラマーブル(砂糖中毒)
こちらの香水「バニラマーブル(砂糖中毒)」は、口中で爆発するバニラ特有のソフトでクリーミーな香りで、子供のころに食べた甘いおやつの記憶が蘇ってくるよう。ちなみに、バニラは媚薬としても中世ヨーロッパのころ盛んに使用されていたそう。なんでも、わずかに男性フェロモンと同じ成分があるとされているんですって。ということは、香水の力で女性たちをキュンキュンとさせられちゃうってこと?! 気になる方は、今年8月16日とつい先日東急プラザ銀座にオープしたNOSE SHOP 2号店でも取り扱っているので、実際にご確認いただければと。
◆ NOSE SHOP 銀座
住所/東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座 3階
TEL/03-6264-6139
営業時間/11:00〜21:00
定休日/なし
食後は一服いたしましょう
【緑茶の香り】
ブルガリのオ・パフメ オーテヴェール
緑茶を飲んだときのあのやすらぎ。そんな、そっと心をみたしてくれるオーデコロンがあるんです。ブルガリの「オ・パフメ オーテヴェール」は、気分が晴れ晴れするようなベルガモットなどの柑橘系と、ペッパーやカルダモンのスパイスをアクセントに、ベースのシダーウット、ビーズワックス、ホワイトムスクがグリーンティと重なり、緑茶の独特な香りが広がります。オーデコロンは、すぅーっと静かに香りが消えていく繊細さがあり、どこか茶道にも通ずるよう。リフレッシュしたい時など、シャワーでリセットする感覚で楽しめます。
◆ ブルガリ
住所/東京都中央区銀座2-7-12
TEL/03-5413-1202
営業時間/10:00~16:00
定休日/土、日、祝
【コーヒーの香り】
イヴ・サンローランのブラック OP グロウ オーデトワレ
高濃度のコーヒービーンズを配合したその斬新さから、瞬く間に話題となった2014年誕生のイヴ・サンローラン「ブラック OP」シリーズ。その最新作となる「ブラック OP グロウ オーデトワレ」が、コーヒーフローラルの香りはそのままに、透明感と抜け感のあるシトラス&グリーンのトップノートを加えてアップデートし今年登場しています。
ラストには、「ブラックO P」のシグニチャーの香りであるコーヒーアコードがふわりと香りたち、ブラックコーヒーの残り香のように程よい高揚感とやすらぎを与えてくれます。レディースラインではありますが、空気をふくんだような軽やかな香りのため男性にもおすすめです。
◆ イヴ・サンローラン・ボーテGINZA SIX店
住所/東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX B1階
TEL/03-6274-6037
営業時間/10:30〜20:30
定休日/GINZA SIXの営業日に準じる