2019.02.02
【第7回】
どんなにきれいに化粧してようと、俺は18歳の男より60のババァの方が全然好きだから
平成のご意見番として炎上を恐れぬ本音コメントが人気の梅沢富美男さん。プレイボーイを自認する梅沢さんは今どきのオトコたちの恋愛作法にも一家言あるようで……。梅沢流の粋な男の遊び方をズバズバ語っていただく連載です。
- CREDIT :
構成/紺野美紀 写真/内田裕介
そんななかで、唯一、ジュリーだけはカッコいいと公言しきた。若い時は俺たちみんなの憧れだったからね。今だって痩せたら、あの顔はシブいいい顔になると思うよ。
その点、俺は自分が二枚目じゃないことはわかってます。役者としたら不細工なんだろうね。だって昔、わざわざ松竹の大船撮影所に映画のオーディションを受けに行って一発で落とされたからな。お前みたいな目が小さいヤツはいらないって。それで映画俳優、諦めたんだから。
クレオパトラじゃないけど、もし俺がぱっちり二重のイケメンだったら……。オーディションに一発合格して映画スターの道を邁進してたと思うよ。
でもすげ~嫌なヤツになってたと思う(笑)。性格は変わんないから(笑)。バラエティにも出ないで「自分は役者ですから」とか言って、テレビに番宣で出ても面白いトークの一つもしなかっただろうな。だから今、不細工に生まれたのは神様に感謝だと思ってる。顔だけじゃなく、トークや芝居や踊りを磨こうと思えたからね
女のきれいってのは形じゃなくて立ち居振る舞いの美しさ
最初は25歳ぐらいだったかな。ひょんなことから女形をやるようになったんだけど、初めは正直言って、女形なんて気持ち悪いとさえ思ってたし、どうしたらいいのかまったく分からなかった。それが兄貴から「お前は女好きなんだから、女を見ればいいだろう」って言われたんだ。
確かに周りには花柳界のお姉さま方がいっぱいいたし、お手本には事欠かなかったよ。それでわかったのは女のきれいってのは形じゃなくて立ち居振る舞いの美しさだってこと。色っぽい仕草だったり、恥じらう目線とかね。だから俺は、ただただ、そういう物腰の美しい人を真似して演じてきただけ。気持ちが女になってるわけじゃない。舞台から客席を見回して“俺が一番キレイだな”とは思ってるけどね。
どんなに不細工に生まれても、絶対に男がいい
なんで男がいいかというと……男は女に君臨できるから。っていうと馬鹿なヤツは男尊女卑だとか言い出すかもしれないけど、そういうことじゃないんだよ。俺は男として常に女をひっぱってやる存在でいたいの。こういうのが似合いそうだなと思ったらプレゼントしたいし、あれ食いたいと言えば食わせてやりたいし。そうやって可愛がりたいの。尽くしたいの。
それって男じゃなきゃできないだろ。俺はご馳走してもらったり、モノをもらうのも好きじゃない。全部、俺がしてあげたいの。だから、絶対男がいいんだ。そのためには、男を諦めない。俺はずっとカッコいいって思ってもらえるように頑張る。だからライザップのCMも受けたし死ぬ気で頑張ってるんです。生まれ変わっても絶対男がいい。どんなに不細工に生まれようと自分を磨いていい男になってみせるよ。
ってことで今回はここまで。また来週!
※これまでの記事はこちら。毎週土曜日更新予定です。
梅沢富美男(うめざわ・とみお)
1950年11月9日、福島県福島市生まれ。血液型B型。俳優・歌手・タレント。剣劇一座「梅沢劇団」の創設者で大衆演劇のスターだった梅沢清と娘歌舞伎出身の竹沢龍千代の5男として生まれ、1歳5か月で初舞台。15歳で本格的に役者の道へ。1976年、女形に転向し「下町の玉三郎」として大ブレイク。1982年には『夢芝居』で歌手デビューし50万枚を超えるヒットに。現在は「梅沢劇団」三代目座長として年間180日舞台に立つ傍ら、テレビにも数多く出演。バラエティや情報番組での歯に衣着せぬ直言コメントで人気を得ている。