2019.05.11
【第2回:ギャンブルの話】
自分のケツを拭けない奴はギャンブルやっちゃダメ!
怒涛の昭和~平成を生き抜いてきた梅沢富美男さんが考える「男の生き方、身の処し方」とは? 常に一本芯の通った、炎上を恐れぬ本音コメントは世の迷えるオヤジ&コヤジのバイブルですぞ!
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構成/紺野美紀 写真/内田裕介 イラスト/ゴトウイサク
だから、最初は芝居の糧として始めたんだ。でも結果、俺はギャンブルが好きになって今でも楽しんでます。特に昔から馬が好きでね。馬主になりたいって夢があったから一時は八頭ほど持ってた時期もあった。“3.11”の後に全部売ったけどね……。あの時は、馬に金かけてる場合じゃないって思ったから。
今はもっぱら賭けて楽しんでます。競馬、競輪、競艇……、何でも好き。自分で推理するのが好きなんだね。責任はすべて自分。だから予想屋のネタなんて見たことない。だって、自分のお金を賭けるわけだから責任もってやらないとね。人のネタを聞いて賭けて外れたら、バカやろう!ってなるでしょ。負けを人のせいにする、そんな博打はしたくないのよ。
全部スっちゃったら明日からどうするんだって話だろ
稼ぎもないうちに人の金を使って博打をやるなんてのは最低。彼らもドサ回りからNHKの紅白歌合戦に出たっていうのは俺と被るところがあって、応援してたのよ。だから本当にがっかり。でも、残ってるヤツらは引き続き応援してますよ、もちろん。
大切なのはね、ギャンブルは身の丈でやること。お財布に2000円あったら半分の1000円を掛ければいいだろ。100円ずつ10通り買えるじゃない。なんで、それが出来ないのかね。本当に不思議なんだよ。だって、どんなギャンブルだって、勝てるっていう保証はないわけだから、全部使っちゃったら明日からどうするんだよ。
金無くなったら人に借りるのか? みんな安易に金借り過ぎじゃね~か!?と思うよ。俺は絶対に嫌だね。人に頭下げて金借りるなんて。大事な頭だろ。遊ぶ金を借りるために下げるなんて、バカバカしい話だよ。
じゃあ、俺が何でギャンブルをやるのかって言ったら……、それは刺激を求めてるんだろうな。自分が買った馬がゴールした時にには、もちろんワ~って興奮するし、来なかったらがっかりするし。まさに一喜一憂だよな。それが楽しい。酒もギャンブルも、それに女だって、煎じ詰めれば娯楽だから。全部遊び。遊びは身の丈ですることだよ。
● 梅沢富美男(うめざわ・とみお)
1950年11月9日、福島県福島市生まれ。血液型B型。俳優・歌手・タレント。剣劇一座「梅沢劇団」の創設者で大衆演劇のスターだった梅沢清と娘歌舞伎出身の竹沢龍千代の5男として生まれ、1歳5か月で初舞台。15歳で本格的に役者の道へ。1976年、女形に転向し「下町の玉三郎」として大ブレイク。1982年には『夢芝居』で歌手デビューし50万枚を超えるヒットに。現在は「梅沢劇団」三代目座長として年間180日舞台に立つ傍ら、テレビにも数多く出演。バラエティや情報番組での歯に衣着せぬ直言コメントで人気を得ている。