2019.07.20
【第2回】
バツ2の美女が告白“男性と出会ったその日にすることは……”
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
構成/木村千鶴
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シーズン2のテーマは、ズバリ、今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人だってときには恋に傷つくこともあるよねという推論のもと、美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第2回のゲストは、歯科医院勤務のメイさん(32歳)です。
16,17歳が遊び盛り。さすがに100人は超えてませんけど(笑)
「こんにちは!素敵なお店ですね~」
── そう言ってもらえるとうれしいです! ここでは皆さんを似ている芸能人の名前で呼ぶことにしているんですが、誰に似ているって言われますか?
「ん~、メイジェイって言われることが多いですね」
── あ、わかる! 凄く似てる。じゃあメイさんでいきましょう。メイさん小さい時からそんなにかわいいんですか?
「アハハ! そんなこと言ってくれるんですか(笑)。でも母親からは物心ついたときからかわいいって言われてました。あなたは特別、みたいに」
── それ、大事ですよね、女の子にとっては。じゃあずっと自分に自信があった?
「自信とはまた違うかな。子どもの頃は恥ずかしがり屋で、親の後ろに隠れているような子でした。男の子がちょっかい出してくる理由もわからなかったし」
── 今の艶っぽい雰囲気からはとても想像できません(笑)。
「でも、思春期の頃から変わってきましたね。16歳の時に親の転勤で東京にきて、そのタイミングで高校を中退しちゃって、バイトして過ごしてたんです」
── あ、学校やめちゃったんですね。
── その頃モテました?
「そうですねぇ(笑)。一番遊んでたのは16~17歳くらいかな」
── 不躾なこと聞いてすみませんけど、経験人数って数えてます?
「そんなのカウントしませんよ(笑)」
── 何となくで、100人は超えてますか?
「いやぁ、さすがに100人は超えてないと思いますよ(笑)。私、19歳で結婚して、若い頃は子育てしてましたから」
── え⁉
「私、バツ2なんです。もう男はちょっと懲りてますね(笑)」
── それはまたドラマチックな人生で(笑)。じゃあ、もう恋人とか結婚相手はほしくない?
「恋人はいていいと思いますよ。でも、それ以上奥まで入って来られても、上手くいかないと思うんです」
── そうなんですか。
「はい。私の性格的に共同生活は無理だなって」
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いつも私が相手の男性をダメにしちゃうんです
「たぶん、私、わがままだし我慢が出来ない。まだまだ外に出たいし」
── 10代じゃあねえ(笑)。メイさん、浮気はしてしまうんですか?
「いや。結婚してるのに浮気したら裁判に負けちゃうからしませんよ。でも元旦那は完璧主義で疑り深かったんですよ。帰宅が22時過ぎたらチェーンかけられましたから」
── それは本当に浮気じゃなかった?
「はい。女友達と飲んでて、携帯見たら着信70件ってこともありました。実際、浮気なんかしてないし、携帯見てもいいよって言っても、浮気って思いこんで大変でした」
── それは大変だ……。って“結婚してる時には”浮気はしないんですね(笑)。
「はい。結婚してない時にはしますけどね(笑)」
── 恋人の時には法に触れないから?
「そうそう(笑)。セーフ!!」
「う~ん、ダメな男性なんじゃなくて私がダメにしちゃうんですよね」
── ほお~、それはどういう風にしてそうなる?
「彼の言うことを全部聞いちゃうんです。私、家のことも全部完璧にして、いい妻、良い母を演じなければいけないと思ってましたから」
── そっか、それやってると男はダメになるんですか?
「ですね。やってもらえることを当たり前だと思ってしまうから」
── なるほど。
「今は相手に気を使わないでもっと自分を出せばよかったって思います。でも、自分自身まだ未熟だし、しばらくは結婚はいいかなって……」
── 凄いな。若いのに自分が未熟とか思ってる人なかなかいないです。
「いや~だって2回も失敗してますから(笑)! 安易だったなって凄く思いますね。考えが浅はかだったなって」
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会ったその日に深い仲になることはないですね
「スキがないよねって言われます」
── 確かに、酔っぱらった勢いでやれそうって感じはないですね(笑)。
「飲んだ当日はバイバイ。その日のうちにセックスしたことはないですね」
── でも1日目で口説こうとする人たちいっぱいいますよね。させないんですか?
「しないしない。だってやっちゃったら私に興味なくなっちゃうでしょう(笑)。引っ張りますよ」
── ですよね。1回させてしまったらあとはタダ感覚になっちゃいますからね。でもこの男いいなって思っても引っ張るんですか?
「私、最初は恋愛感情50%程度しか湧かないから、初めからいい男なんて思わないんですよ。男性って口説く時の最初が100%ですよね? うわっイイ女、抱きたい!みたいな(笑)。そこから減点されてく感じですけど」
── わ~なるほど! その男女差ありますね。
「女性って彼のこと知るうちに気持ちが高揚して、どんどん好きになることが多いと思うんです。男性の口説きたい、したいって気持ちはわかるけど、最初はかわしますよ」
── なるほどね(笑)。メイさん口説くのに時間かかりそう。
「それはケースバイケースで。2回、3回目でもめっちゃ口説くの上手かったら乗っかっちゃうかもしれないし(笑)」
── じゃあ例えば、「5回もデートしたし、たくさんお金使ってくれたから、そろそろ寝とかないと悪いかな」っていうのはあります?
「妥協はないですね。でも向こうの求めることが、ただ一緒にいたいとか、そういうこともあるんですよ。周りの男性には紳士で家庭のある人も多いから。すると皆さん、そんな強気なことは言えないでしょう」
── ボーイフレンドには既婚男性が多いんですね。すると結婚してからの男の浮気は許しますか?
「条件によるかな」
── え、なんだろう。条件って怖い(笑)。僕も結婚してるから……怖いな(笑)。
「ウフフ、罰金制にしますね。ギリギリ払えそうな高い額に設定して。やっぱりお金って一番簡単だし、お互い割り切れると思うんです。裁判するよりはお金かからないし(笑)」
── あぁ、わかりやすいですね。
「でしょ。男の人ってゲーム感覚で浮気するから、罰ゲームみたいな感じでいいと思うんですよね。お金なくなっちゃうね~、ドンマイ!くらいで(笑)」
── そういうのはわかってくれるんですね。
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この人といれば将来笑って死ねるだろうなと思える人と付き合いたい
「時間の使い方が上手なことかな。仕事で忙しくしていても自分の時間を作って遊べる人って、カッコいいな、素敵だなって思います。そういう部分にも惹かれますね」
── あ~なるほど、デキる男だ。仕事できるし、真摯で優しくてカッコいいし、女のこともわかってるし。
「そうですね。経験値が高いし、知識もあるから何でも教えてくれる」
──仕事ができる男はセックスに持ちこむのも上手そうですよね? 実際に上手い人ってどんな人ですか?
「いっぱいしている人じゃないですか? あとはプライドの高い人」
── プライドの高い人ってなに? 気になる。
「プライドの高い男の人って何でも勝ってないと嫌なんですよ。仕事でもセックスでも。こだわりも強いし。絶対イカせてやる!みたいな(笑)」
── そうか、プライドがあって、仕事もデキて何もかもこだわってる男はセックスにおいても熱が違う。
「そう、頑張る。何事にも一生懸命な男は素敵だなって思いますよ」
「最高だったなと思うのは昔、一緒に働いてたドクターですね。とても賢くて視野の広い勉強家な人で。まだ子どもで自分のことしか考えてなかった私に、色んな事を教えてくれました。でもね、凄く尊敬してる人なのでそこまで深い関係にはならなかったんですよね……」
── あらら、でもキスはした?
「した(笑)。でも、それも何というか勢いです。その当時私には彼氏がいたから……」
── でも向こうから「彼氏と別れて結婚前提に付き合って」って言われたら、はい!って言っちゃうでしょ。
「そうですね、そうなります(笑)。でも彼も開業目前だったんで、そういう時期じゃないってわかってたから。私から引きましたね。今では仕事でもつながりのある大切な友人です」
── やっぱり仕事ができて、自分の生き方を持っている、そういう男性をカッコいい~って感じるんだ。
「カッコいいし安心する。私、尊敬できる人が好きなんです。この人といれば将来笑って死ねるんだろうなって安心感がある」
── 尊敬が好きに変わるんですね。
「そういう人じゃないと一生は連れ添えないと思うので。どこかで嫌な部分って出て来るじゃないですか。特に人間はいいところより悪い部分の方が目立つから」
── それはみんなそれぞれありますからね。だけどその前に尊敬があって、誠実さがあって、それでステキって思って好きにつながる。だからこそ許し合えるのかなあ。
「そう思いますね、本当に」
【林さんから〆のひと言】
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BAR BOSSA(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185
林伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。初の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)も話題。