2019.10.25
【第11回】
相武紗季似の恋愛モンスター「相手は男性でも女性でも。私は常にマインドコントロールする側です」
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
構成/木村千鶴
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シーズン2のテーマは、ズバリ、今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人だってときには恋に傷つくこともあるよねという推論のもと、美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第11回のゲストは、広告会社で編集をされている紗季さん(26歳)です。
骨董屋の隅で誘われて椎名林檎を歌ったその日からライブ出演しました
「そうですか、ありがとうございます」
── 芸能人で誰に似てるって言われますか。
「おこがましいんですけど(笑)、一番言われるのは相武紗季さんですね」
── あ~似てる!では今日は紗季さんって呼ばせてもらいますね。紗季さんはどんな仕事をされているんですか。
「広告系の制作会社で編集の仕事をしています」
── 音楽関係の仕事ではないんですね。弾き語りをすることになったきっかけは何ですか?
「えっと、家の近くにある骨董屋の店主が、マフィアみたいなオジサンで」
── マフィア(笑)!
「葉巻吸って佇んでる姿がそんな感じなんですよ(笑)。そこで骨董品を見てたら『キミもタバコ吸うだろ』って言われて、ふたりでタバコ吸いながら話してたんですね」
── 何それ(笑)。なんかおもしろい。
「そのオジサンが、うちにはおもしろい兄ちゃんがふたりいるんだけど、今から呼んでやるって言って、来た人がムーミンに出てくるスナフキンみたいなお兄さんで。つなぎ着てギター持ってきたんですよ」
── 登場人物が一々おもしろいですね(笑)。
「はい(笑)。何だこの人はって思ってたら、歌は歌える?って聞かれて、その彼が椎名林檎の曲を弾いたので、そのギターに合わせて歌ったんです。そしたら声がいいって言われて、その日そのままライブ会場に連れて行かれて、歌いました(笑)。それがきっかけです」
── なんか凄い話ですね! きっとそういうのを引き寄せちゃう魅力があるからだと思うんですけど、自分が美人だって気づいたのはいつですか?
「母が凄くきれいな人なんですよ。ミス何とかだったりするような。だから遺伝子的にキレイになれたらいいなとは思ってました」
── お母さんがきれいだと自分もそうなれるって、そういう風に思ったりするんですね。
「う~ん、でも母って美意識が高くて、私のことは不細工って言ってました」
── え、親が? お母さんが言うんですか?
「はい、そんなにかわいくないなって、ずっと言われてて」
── なるほど~。お母さん調子に乗ってました??(笑)
「調子に乗ってたんでしょうね~(笑)。自分のことを当たり前のようにかわいいと思ってたタイプの人なんで。ウチ、父が失踪しているんですけど、それもあって私は家庭環境にコンプレックスがあって、心の穴を埋めたいという気持ちが強くありました」
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脳みそでセックスできる彼は、ぶっ壊れてて最高でした
「母の性格に問題があったので嫌になっちゃったのもあるでしょうけど、愛人をつくってて(笑)」
── お母さん美人なのに?
「そうなんですよ(笑)。お父さんとは私だけが仲良くて、出ていかないでほしいって話合いをしたんですけど、めちゃくちゃを言って出ていきましたね」
── お父さんがめちゃくちゃなんですか? お母さんが原因?
「お父さんはめちゃくちゃですね、私とそっくりで、たぶん愛がないと生きていけない。クレイジーボーイです」
── 私とそっくりということは、紗季さんも愛がないと生きていけない?
「はい、私、彼氏には依存されたいんですよ。付き合っている人とはものすごく共依存しました」
── 依存?
「はい。でも大学に入って最初にできた彼は少しオトナの感覚の人で、我慢できる人だったんですね、寂しい気持ちとかを。それがちょっと嫌だったんです」
── あ、もっと依存してほしいんだ。おもしろい! 依存して自分から離れられなくなる感じが堪らないんですか。
「はい、そういう風になってほしいなってずっと思ってるから。次に付き合った人は今までの人生で一番私に依存してくれる人で良かったです。背が高くて顔はジャニーズっぽくてカッコいい。私に凄く夢中になって、LINEも朝から晩までずっとしてるみたいな」
── 顔、ジャニーズなのに?(笑)
「そうなんです。なんでカッコいいのにあんなに依存して自信ないんだろう」
── あ、自信がないんですね。そういう人を見つけてくるんだ。
「ウフフ、なんか通じ合うものがあるというか『あ、この人は依存タイプだな』ってわかりますね」
── あの、僕は依存タイプじゃないですか(笑)?
「こんなすぐにはわかんないです(笑)」
── あ、そっか(笑)。じゃあその彼が最高の男ですか。
「いえ、今の彼が最高で、今、自分が一番安定しています。でも前の彼は意味の分からないことをするタイプで、その人は一番おもしろい人でしたね。彼も音楽をやってる人だったんですけど、なんかぶっ壊れてて、教養があって、アーティストだった」
── 彼の記憶に残っているエピソードとかありますか。
「私、その人と話すのが好きだったんですね。それで自分と感覚が似てると、凄く興奮してくるというか、頭の中で刺激ができてる感じ。それを『脳みそでセックスする』って言ってました」
── へええ~!
ふたりで川を眺めながら、このままどこまで歩いていけるかなって話をして、ちょっとした着替えとか持って、そのまま山梨まで歩いて行ったんですよ。住んでるのは東京ですけど」
── 凄い(笑)!
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今の彼は完璧。あれを超える男はいない。彼の匂いも好き
── え! その人、今、大丈夫なんですか。
「はい(笑)彼はそもそもイカれた人ですから。私、相手をマインドコントロールできるタイプの人間なんですよ。だからそれ以上させない自信はあったんですけど」
── コントロールはできていた。
「でもそういう付き合いが危ない駆け引きになっていて、危ない人だと思えば思うほど好きになっていって」
── いわゆる落ち着いた幸せにはならないですよね。
「そうなんですよ。辛くなって別れました。で、今の彼氏に乗り換えたんです」
── ああ、なるほど(笑)。
「辛いと乗り換えちゃうんですよ、私。違う人といたら気が楽になるじゃないですか。私、そういうのを繰り返していて」
── 違う人といて気が楽になるのはわかる気もします。
「絶対に幸せになれないなって思ってました。私、自分自身が苦しくなったり、男性が離れて行ってしまうような感じがしてきたりすると、もういいやって思っちゃう。だから別れようって言っちゃうんです。ちょっと太宰治っぽいんですが、心の穴を埋め続ける感じですね」
── でも今の彼はちょっと違うんですね。
「今の彼は凄くかわいくて、女の子みたいな、守られたいって子なんです。凄く依存してくれるのもありますが、辛い時に寄り添ってくれてました。そしてなんといっても身体の相性がいいんです。大きさも形もいい。彼は完璧。あれを超える男はいない。彼の匂いも好きですね」
── 匂いも好きなら相性バッチリですね。
「はい、だから今はまったく浮気心とかないですね。彼は全部埋めてくれるから」
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女の子ってすぐくっついてくる。そのまま“抱いてやるぞ”って思っちゃう
「そうですね。性欲も強いですし、マインドコントロールする側、支配する側は私なので。女の子も恋愛対象ですし」
── ああ、そうなんですか!
「そうなんです(笑)。女の子同士って距離が近いんですよね。でも私は女の子として、エロい目で見ちゃうんで、あんまり触ってほしくないというか(笑)、困るというか(笑)」
── あ~そっか、なるほど。ちょっと接触が特別な意味をもってるんですね。
「エロい気持ちになっちゃうんで。男の子に対する距離感と同じものがあるんです」
── あ~なるほど、女の子同士ってくっつきますもんね。そうすると、オイオイって思っちゃうんだ。
「そうそう、そのまま抱いてやるぞ、みたいな(笑)。それでみんなと距離を置いてるから、付き合い悪いと思われてるかも」
── でもさっぱりしてるから、女の子に嫌われることはないですよね。
「嫌われないですね」
── 女の子はどんなタイプが好きですか。
「エロい女の子がめっちゃ好きですね(笑)」
── じゃあ、ウブな女の子には興奮しないんですか。教えてあげようとかは……。
「素質がある子は好き。何にも知らないのにめっちゃエロい子は開発し甲斐があるから」
── でも女の子にいきなり手を出したらびっくりされませんか? 最初に言っとくんですか、女の子も好きって。
「言わないけど、私、女の子のことをすっごく大事にするし、彼氏みたいに接するんです。そうしたら女の子の方が嫉妬したりして、その頃には私のこと好きになってるんで、そのまま(笑)」
── えっ、じゃあそれで、女の子の体触りだして、女の子って抵抗しないんですか⁉
「しないですね。かわいいねって言いながら触ると全然そのままイケちゃう(笑)」
── 今まで拒否されたことは、なし?
「ないですね。興味がある子、そういう子はわかるんで」
── 本当に凄いなあ。じゃあ、男女の友情っていうのはありますか?
「ふたりで飲みに行ったら、だってしちゃうじゃないですか。私が押しに弱いっていうのもありますけど。友情なんてないですよ(笑)」
── 男性って飲みに行ったら本当に毎回手を出してきます?
「絶対出してきますね。私の見た目からしてエロそうだなって思うんじゃないですか?」
── 正直言ってエロいです(笑)。なんでこんなにエロいんですかね~。
「わかんないです。にじみ出ちゃうのかな」
──やっぱりそうなのかな~。エロくみられることはうれしいこと?
「はい、だってエロく見えるってことはその人もエッチが好きなわけですよね? 大歓迎です(笑)」
なんか今日は貴重な話が聞けたな~。ありがとうございました!
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【林さんから〆のひと言】
★この連載では登場していただける女性を募集しています
林さんに自分の恋愛観・恋愛体験をぜひ語ってみたいというアナタ。簡単な自己紹介文と写真、どんなことを話したいかを添えて下記までメールでご応募くださいませ。お願いするかたには担当よりご連絡させていただきます。
メール宛先/s1209@mb.shufu.co.jp
件名は「美人はスーパーカーである募集」でお願いいたします。
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BAR BOSSA(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185
林伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。初の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)も話題。