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2019.12.11

話題のミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」主演のリチャード・ウィンザーがカッコ良すぎる件

'70年代のディスコ・ブームを象徴する大ヒット映画『サタデー・ナイト・フィーバー』。公開から40余年を経て、新演出のミュージカルとして蘇った最新版舞台が12月13日から日本で上演される。ジョン・トラボルタが扮した主人公トニー役を演じるリチャード・ウィンザー氏に最新舞台への思いを聞いてみた。

CREDIT :

写真/内田裕介 取材・文/井上真規子

ジョン・トラボルタの色気たっぷりなダンスが懐かしい、70年代の青春名画『サタデー・ナイト・フィーバー』。ビージーズの「ステイン・アライブ」「ナイト・フィーバー」といった名曲とともに、ディスコでの甘酸っぱい思い出が蘇る❤というオヤジさんも多いことかと。そして、ついにこの名作の英国発ミュージカル版が日本に上陸します!

主演は、イギリスの著名な演出家マシュー・ボーン氏に見出され、舞台、テレビと幅広い活躍を見せているリチャード・ウィンザーさん。バレエを基礎に、マシュー氏のもとで数多くのダンスに挑戦してきたリチャードさんの華麗でセクシーなディスコダンスは必見です! というわけで13日からの公演に向けて、リチャードさんの作品にかける思いや見どころなどについて伺いました。
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「トニーのダンスにかける情熱にはとても共感する部分があった」

私が演じるのは、映画でジョン・トラボルタが演じた主人公のトニー・マネロです。トニーは、平日ブルックリンのペンキ屋で仕事をしながら、週末のディスコでダンスに打ち込み、マンハッタンでダンサーになる夢を抱く若者です。

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』ではトニーを中心に、人生の迷いと葛藤を抱えながら将来の方向性を模索し、成長していく若者たちが描かれます。今回のミュージカルでは、トニーを含め、映画に登場する各キャラクターたちのそうした感情の深い部分や人生の歩みを忠実に表現することに重きを置きました。

映画は1977年のものですが、現代でも共感できる部分は多くあると思います。若者たちの葛藤はもちろん、ハリウッドで起きた「#MeToo」の運動で改めて注目された虐待やハラスメントの問題、さらに現代も大きな問題であり続ける人種差別や男尊女卑、貧富の差などについても作品の中で描かれています。

トニーを演じてみてすごく共感したのは、若者としてのダンスにかける情熱です。ダンス界で男性がプロとして認められるのはすごく難しいことであり、私自身も若い頃、同様の経験をしました。3歳の頃からダンススタジオへ通っていましたが、学生時代はラグビーにも打ち込みました。

スポーツマンではなく、プロのパフォーマーとしてやっていこうと決めたのは16歳。それからバレエを基礎から学びました。トニーがダンスを通じて人生の輝かしい部分へ向かっていくところは、今回私自身の人生にも素晴らしいインスピレーションを与えてくれたと感じています。
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「主人公トニーが苦戦している気持ちを、歌ではなくダンスで表現した」

初めて『サタデー・ナイト・フィーバー』に出会ったのは、15歳の頃。今回とは違うバージョンのミュージカル公演を見たのですが、素晴らしい作品で、劇場を出た時の感情の高ぶりは今も覚えています。当時からジョン・トラボルタさんのファンでもありました。

私は2014年からBBCで4年間『カジュアルティ』というテレビドラマに出演していたのですが、それを見ていた演出家のビル・ケンライトさんが私のファンであるということで、今回の『サタデー・ナイト・フィーバー』のミュージカルに出ないかとオファーをくださったんです。

そして、私がマシューの舞台に出ていることを知ったビルは「君はダンサーだったんだ!それならばぜひ主役をやってほしい」と。素晴らしい話だと感じ、すぐに引き受けました。大好きな演劇とダンスを両方一つの舞台でできる機会はなかなかないので、この上ない幸せだと感じています。

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』は、ドラマ化されたダンスの物語ですが、今回のミュージカルにおけるディスコダンスは、よりストレートにダンスそのものであり、自分のキャリアの中で大きなチャレンジとなりました。ディスコダンスは身につけば踊るのはすごく楽しいですが、舞台で踊ってそう感じるまでは大変でした。

努力して踊っているのではなく、リラックスして自然に流れるように踊ってみせることが大切なので、そこが最大のチャレンジだったと思います。でも、私の師である演出家、マシューの舞台は、公演やショーによって様々な種類のダンスを取り入れるので、新しいスタイルを習得することには慣れています。ですから今回もその経験を生かし、頭を切り替えて挑みました。
振り付けを行なったのは、イギリスで著名な振り付け師のビル・ディーマーさん。過去の名作を現代風にアレンジするのが得意な方で、今回のミュージカルにはうってつけでした。『サタデー・ナイト・フィーバー』にある既存のダンスをベースに、マシュースタイルやコンテンポラリーダンスといった、私自身のキャリアや背景も取り入れており、ミュージカルでは新しいテーマやスタイルを加えた振り付けを楽しんでいただくことができます。

さらに今回のミュージカルでは、ダンサーである私が主演ということで、今までのミュージカルではトニーが歌って表現していたシーンを踊りで表現するという取り組みを行いました。ショーの後半で、トニーが自分の苦戦している気持ちを、歌ではなくダンスで表現しているシーンもあるので、ぜひ注目してもらいたいですね。
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「ステージから皆さんの顔が見えるので、反応を見ながら演じていきたい」

今回のミュージカルは、もともと2018年にイギリスで初演があり、それから2回のツアーを経て、日本に上陸します。最初の公演から出演しているメンバーは5名で、それ以外は新しいキャストなので、何度も調整を重ね、さらに洗練させた部分、削った部分もあり、日本上演のための舞台として完成させました。

私自身、来日は9回目で、日本の舞台は度々踏ませていただいてきましたが、日本のお客様はいつもショーや私たち演者に対して尊重、尊敬があり、舞台にのめり込んでくれると感じます。印象的なのは、劇中に面白いことがあっても声に出して笑わずに秘めていること。そして、上演後に鳴り止まない拍手喝采で感謝の気持ちを伝えてくれることです。
舞台は、生のものなので常に変化しています。それが面白い部分であり、自分たちも無意識に観客の反応を見て発するエネルギーを調整しています。観客が強く求めていたらそう演じるし、違うなと思ったら控えめにしたり。今回の公演でもステージから皆さんの顔が見えるので、反応を見ながら演じていきたいと思っています。

言葉の壁はありますが、物語がうまく作られているし、ダンスの物語なので、一緒に楽しめると思います。上映後、カーテンコールで劇中の曲をマッシュアップしてお客様も一緒に踊ってもらうメガミックスは、すごく楽しみです。皆さんにも音楽と踊りを楽しんでいただければ幸いです。

今回は日本に初めて来るキャストたちが多いので、オフの日には一緒に、いろいろ回ってみたいと思っています。僕が初めて日本に来たのは2003年でまだ20歳でした。当時は若かったので、大人になった今、もう一回キャストたちと一緒に日本で初めての経験をしたい。新しいところへ行きたいし、日本の東北の方へも行ってみたいですね。

実は以前、富士山には登ったことがあります。夜から登り初めて登頂で朝日を見て、素晴らしかった。だから、今回は富士山以外の日本の雪山にも行ってみたいと思っています。
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● 公演概要

タイトル/ミュージカル「サタデー・ナイト・フィーバー」
日時/2019年12月13日(金)~29日(日) 全22回
会場/東京国際フォーラム・ホールC(有楽町)
料金/S席1万3000円、A席9000円、B席6000円、U25当日引換券5000円(税込)
※全席指定
URL/https://snf2019.jp/
問合せ/キョードー東京

☎0570-550-799(平日11:00-18:00/土日祝 10:00-18:00)

リチャード・ウィンザー

1982年1月8日、イングランド生まれ。俳優、ダンサー。幼少時からダンスを始め、19歳の時に英国の著名な振付・演出家マシュー・ボーンに見出されて以来、『白鳥の湖』『ドリアン・グレイ』『シザーハンズ』『ウィズアウト・ワーズ』等に主演。2014~17年、英国BBCの連続ドラマ『カジュアリティ』にケイレブ・ナイト役で出演し全国的にブレイク。『サタデー・ナイト・フィーバー』でミュージカルに初挑戦。

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