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2022.10.09

第69回

自立心も性欲もちょっと強め。美人エステティシャンの恋愛観とは

美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか? 「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。

CREDIT :

写真/田中駿伍(MAETTICO) 取材/林 伸次 文・構成/木村千鶴

「ワイングラスの向こう側」(cakes)でおなじみ、奥渋谷のバー「BAR BOSSA」(バール・ボッサ)のマスターにして作家の林伸次さんが、バーテン仕込みの絶妙な話術でさまざまな美人さんの本音を聞き出す連載です。

テーマは今どきの美女たちの”悩める恋愛事情”。美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
美人 恋愛 エステティシャン 美人はスーパーカーである【恋愛編】
第69回のゲストは前回に引き続き、エステティシャンの優子さん(31)。前編では、お仕事が軌道に乗るまでの道筋や、20代の頃の男女関係について伺いました。意外と奔放な一面も!? 後編では、好みの男性などについてのお話を聞いちゃいます。
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“ザ・男”って感じの人が好きです

── 優子さんは、お互いがフリーの時ならワンナイトもOKとのことでしたが、ちなみに、どんな男性が好みなんですか。

「ガタイのいい人が好きです。身体に厚みがあって、言葉のラリーが面白い人には興味が湧きます。細い人にはあまり性的な魅力を感じない。今そういう人が凄く多いけど、私はゴリゴリの“ザ・男”って感じの人が好きです」

── その“身体の良さ”って、どんなところがいいんですか。安心感とか?

「抱きしめられた感覚? 抱擁感かな。回した手が届かないくらいの、あの感じが好きなんです」

── 顔はどうですか。

「いや〜、顔はそんなにこだわりないですね〜」

── あ、それだったらかなりストライクゾーン広いですね。では、あの人よかったな〜、結婚すべきだったかなと思う人はいますか。

「いましたね〜。その人のことは今でも狙ってます(笑)」
美人 恋愛 エステティシャン 美人はスーパーカーである【恋愛編】
── 今も狙ってるんだ(笑)。その彼はどんな人ですか。

「たぶん人生で初めてひと目惚れした相手だと思います。会った瞬間のシーンをすごく覚えてて、その時にもうなんか打ち抜かれたような感情があったんですよ。彼は私の女友達の友達だったんですけど、彼女が本人に『優子なんかあなたのことタイプらしいよ』って言ったみたいで(笑)」

── おお! いい援護射撃!

「そう(笑)。すると男性も全然そんな気なかったのに、『お!?』ってなったんでしょうね。そこから急接近して始まりました」

── ちなみに、ひと目惚れで結婚したら離婚率が低いらしいです。直感はわりと信用できるのかもしれませんね。付き合っても良いままでしたか? 彼は。

「はい、良かったです。でも付き合ってる時はタイミングじゃなかったかもしれません。お互いにメンタルがボロボロだったというか。20代の頃の私は結構依存タイプだったし、彼は仕事でかなりやられてて、余裕もなく、結構トゲトゲしてました」
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相手の男性の自信を失くさせてしまいがち

── それで破局してしまったんですね。

「その彼と昨年ぐらいに再会して、やっぱり良いなって思ったんですけどね〜。たぶん私、彼の自信を失くさせたと思います。私、相手の男性の自信を失くさせがちなんですよ……」

── えっとそれは、どう言って自信をなくさせちゃうんですか。

「言い方というより行動ですかね。私、意思を通しすぎる方で、それでもちゃんとお互いに話し合って、心情とかを共有できれば『あ〜だからそういう行動したんだな』とか、行動の意味がわかるじゃないですか。でもそれが苦手なんですよね」

── それは話し合うのが苦手なんですか。それとも意思表示が?

「う〜ん、話し合いたいとは思っているんですけど、なんか急に相手の立場に立てなくなって、我を通すところがあるんです」

── そうか〜。恋愛相手の人が目の前にいると、なかなかね〜。ちなみに、今誰かと結婚を前提に付き合うとしますよね? 性格が合うとか会話が面白いっていうのは大前提として、重要視するのは何ですか。例えば、お金とセックスだったらどっちが大事かとか。

「その二択で言ったらセックスの相性かもしれない。お金は自分でも稼げるじゃないですか。でもセックスの相性は変わらないから。あ、でもそれも育てようとはしますけど」
美人 恋愛 エステティシャン 美人はスーパーカーである【恋愛編】
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「こうしたらうれしい」って伝えたら、そのままやってもらえます

── 相性って育てられるんですか。どうやって?

「もちろん最低限の相性が合う上での話ですが、自分の要望を伝えるのは大事だと思います。言い方、言葉のチョイスですよね。『こうしてほしい』じゃなくて『こうしてくれたらうれしい』と言うとか」

── 「こうしてくれたらうれしい」って言われると、男性はやっぱり頑張りますよね。

「はい、そのままやってくれます(笑)。さらにもっと『これはどう?』って聞いてくれます」

── なるほどそうか〜。そうして会話しながら育っていくんですね。優子さんは、食事くらいなら誰とでも行きますか。

「誰とでもではないですね、時間は貴重だから。そのラインがどこかってことですよね? う〜ん、その人と話して面白そうかどうか、かな。私は知らないことを知るのが凄く好きなんです。以前『広く浅い知識をつけた方がいいよ』ってアドバイスをくれた人がいて、その通りだなと思ったので」

── それは確かに。会話の糸口にもなりますよね。
美人 恋愛 エステティシャン 美人はスーパーカーである【恋愛編】
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「そう、少しでも知っていると、その道に詳しい方が少し自分に興味持ってくれる。そこで話が弾んで、例えばですけどビジネスに繋がるとか、パートナーになるとか、より関係を深められるきっかけになるから。だから、これから生きていくうえでいろんな人と関わっていくなら、広く浅い知識を学ぼうと。興味ないことって本来話を聞きたくないんだけど、知らないことこそ逆に興味を持つようになりました」

── それは凄くいい話ですね。

「以前、サバゲーに誘われて、全然興味がなかったけど、やらなければ良いも悪いも判断できないんで、ひとまず行ってみたんです。そしたら意外に面白かった。こういうことは他でもあるだろうなって思って、なんでも興味を持つようになりました」

── するとそれが男性だとしても、面白そうだったら食事ぐらいは行くと。

「そうですね。この人信念を持って仕事してるなとか、その人なりのシーンみたいなのが見えると興味が湧きます」

── その気持ちはとてもわかります。今日はいい話をたくさん聞きました。ありがとうございました。
美人 恋愛 エステティシャン 美人はスーパーカーである【恋愛編】

【林さんから〆のひと言】

優子さんは、すごく努力をされて、自分のスタイルを確立されているから、恋も仕事も、セックスさえもうまくコントロールできているようで、現代女性の憧れ的存在ですね。
美人はスーパーカーである【恋愛編】 林 伸次

■ bar bossa(バール ボッサ)

ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間/月〜土 19:00〜24:00
定休日/日・祝
問い合わせ/TEL 03-5458-4185

● 林 伸次(はやし・しんじ)

1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。近著に小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)、『なぜ、あの飲食店にお客が集まるのか』(旭屋出版)など。最新刊はcakesの連載から大人論を抜粋してまとめた『大人の条件』(産業編集センター)。

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