2023.08.08
肉マイスター田辺晋太郎「焼肉は相手をもてなす最高のエンタメです」
目まぐるしく時代が変化しているなか、モテるオヤジはどうあるべきか? 過去の価値観にとらわれず、しなやかにしたたかに現代を生き、男女を問わず皆に好かれる「愛されオヤジ」たちをご紹介する本特集。今回は肉マイスターの田辺晋太郎さんの登場です。
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文・編集/秋山 都(LEON.JP) 写真/吉澤健太
【愛されオヤジ10】田辺晋太郎さん(肉マイスター)
愛されオヤジは焼肉でお相手を魅了する
ゴージャスな焼肉屋に連れていってもらえると思ったら?
「あれ? もっと高級店を期待していましたか? もちろんそういう高級店にお連れすることもありますよ。肉を一枚一枚スタッフが丁寧に焼いてくれたり、お肉にウニやキャビアが乗っているような。ぼく自身、客単価5万円を超える超高級店をプロデュースしたこともあるし、そういうお店も好き。でも、『焼肉に連れてって』というリクエストをいただいたら、ぼくがまず第一に考えるのはお連れする相手のことなんです。
その方が、普段どんな焼肉を食べていて、どんなお店が好きなのか。さらにその方が知らない焼肉とはどんなものなのか。せっかく一緒にごはんを食べるんだから、何か新しいものを発見して持ち帰ってほしいんですよね。そういう意味では、ぼくにとっての焼肉はお相手を楽しませるためのエンタテインメントなんです。『(ぼくが選んで焼いた)このお肉最高!』って言ってもらえるのは、『(ぼくが作った)この曲最高!』って言ってもらえるのと同じなんだよね」
もうひとりの「愛されオヤジ」登場!
「ここは店名や場所は明らかにできないんですが、都内でも最高のお肉を、しかもリーズナブルな価格で提供してくれる焼肉店。ぼくがご一緒するお相手は都内の美味しいお店をたくさんご存じの方も多いので、そういう方にはこういう変化球を投げることも多いですね。予約もなかなか取れないので、みなさん喜んでくれます」
2年前の炎上ツイート事件を振り返る
「色んな意味で僕はあのときに『死』というものを身近に感じました。ただ子どもたちのためにも、産み育ててくれた親のためにも、まだ逝く訳にはいかない。なので今は『どう生きるか』というより、『どう死んでいくか』という事を第一に考える、言わば“余生”のつもりでいます」
「ぼくにとって焼肉はエンタテインメント」
「焼きの技術によってお肉の味は左右されるので、せっかくのお肉を美味しく食べてほしいから。それにぼく、仲間の分まで焼くのも大好きなんですよ。これはアスリートが何か得意な技を見せつけるとか、歌が得意な人がカラオケに行って聴かせるのと同じことですかね(笑)」
● 田辺晋太郎(たなべ・しんたろう)
肉マイスター、作曲家、音楽家。1978年、東京生まれ。焼肉を中心とした食関連の店舗・商品開発・イベント等をプロデュースするほか、司会、MCとしても活躍している。