2020.06.11
VOL.06「史上最低のキスは最高かも!?」
いくら好きな男女でも、そんなコトはしない
人気放送作家にして戦略的PRコンサルタントでもある野呂エイシロウさんが、長い業界生活の中で見聞きし、あるいは遭遇した、恋するオヤジさんたちの愛すべき艶話をこっそり披露する連載です。
- CREDIT :
文/野呂エイシロウ イラスト/早乙女道春、林田秀一
■ Theme06「史上最低のキスは最高かも!?」
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「クラブで酔っ払ってトイレでふたりでいちゃついていたら……突然彼女が、アワアワアワアワワワ〜!」っと彼女のダムが決壊。当然、彼の口にも流れ込んで来たというのだ。「気持ち悪くないか??」と聞いてみたら「いや、愛を感じたね〜。だっていくら好きな男女でも、相手の口にゲロをしないじゃん」。
そのふたりは、そのあと、洋服をドロドロ、いやゲロゲロにしながら、愛し合ったというのだ。想像しただけでもおぞましいが、ちょっとうらやましい気持ちにもなった。
今から30年ほど前の映画『マンハッタン・キス』。主演の室井滋さんがゲロをした直後に、柄本明さんとキスをするシーンがあった。いい感じだった。そう考えると史上最低のキスは、もしかすると最高のキスかもしれない。とはいえ、どうすれば体験できるのだろうか? もらいゲロはしないのだろうか? う~む。やはりボクにはこのキス無理っぽい。さあ、あなたも、思い出そう。最高と最低のキスは?
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野呂エイシロウ
『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。気さくな人柄と豊富な知識、そして巧みな話術にファンも多い。現在は戦略的PRコンサルタント業務など、多忙を極める。