2017.09.19
スーツがキマって見えるシャツのアイロンの掛け方教えます
良いスーツもシャツがヨレヨレではキマりません。というわけでシャツにビシッとアイロンを掛ける技をシャツ職人の方にお伺いしました。
- CREDIT :
写真/小澤達也(STUDIO Mug) 取材・文/池田保行(04)
クリーニング店を活用するのは基本ですが、オトナの諸兄でしたら、知っておきたいのが上手なシャツのアイロン掛け。あらためておさらいしましょう。
見えるところだけにアイロンを掛ける時短術
ストラスブルゴ 南青山店3Fのハウステイラーズラボで、オーダーシャツ「YAMAGAMI SHIRT」を受注する職人さんであり、ストラスブルゴのオリジナルシャツを監修している方でもあります。自分でシャツを仕立てているだけに、細かなシャツの作りに沿ったアイロンの掛け方を熟知しています。そんな山神さんにスーツがキマって見えるシャツのアイロンの掛け方を伺いました。
シャツの襟羽根は4段階に分けてアイロンをかけるのがコツ
「本当に高級なシャツは襟羽根と台襟が平面ではありません。カーブしている台襟と接結している部分がいせ込まれているので、襟羽根を平らに置くと台襟側にシワがよってしまいます」
カフスは内側をロールさせながら

剣ボロも裏側からアイロンをあてます。ダブルカフスやターンナップカフも同様ですが、折り返してからぴっちりとアイロンをあててはいけません。
身頃は手前に引きながら裏面にアイロンをかけます
「ボタンが付いている右前身頃の前立て部分にアイロンは?」と尋ねると、「アイロンは掛けません。だって、左前身頃が前になるので見えないじゃないですか」とのこと。納得です。
右前身頃にアイロンをかけたら、手前に引くようにして左前身頃を持ってきます。シャツを持ち上げてくるりと返すと、せっかくアイロンがけした右前身頃がシワになってしまいますので。
左前立て(ボタンホールのあるほう)は、裏側から押し当てるようにアイロンをかけます。タイをするときは軽くてOK。ノータイで着るときは入念にアイロンをかけましょう。
「ボタンが付いている右前身頃の前立て部分にアイロンは?」と尋ねると、「アイロンは掛けません。だって、左前身頃が前になるので見えないじゃないですか」とのこと。納得です。
右前身頃にアイロンをかけたら、手前に引くようにして左前身頃を持ってきます。シャツを持ち上げてくるりと返すと、せっかくアイロンがけした右前身頃がシワになってしまいますので。
左前立て(ボタンホールのあるほう)は、裏側から押し当てるようにアイロンをかけます。タイをするときは軽くてOK。ノータイで着るときは入念にアイロンをかけましょう。
「着ているうちにシワになってしまう部分や、ジャケットを脱がないと見えない部分にアイロンはかけません。ボタンがついている前立部分も、裏側から軽くアイロンをかけるだけです。左前立てが乗りますし、ネクタイをすれば見えませんから」
と頼もしいお言葉を頂戴しました。
袖にもアイロンをかけたい人へ
「袖山(袖の上部、「身頃」と縫い合わせる部分)をつけたくない、着ているうちにどうせしわになる、ジャケットを脱がなければ見えない、といった理由から、僕は袖にアイロンはかけません。それでも袖のしわが気になる方は、袖山が入らないようにアイロン台の縁から袖山になる部分をおとしてアイロンをかけてはいかがでしょう。」
なるほど、じつに理にかなった回答。シャツ作りの名人ならではのアイロン術には目からウロコの連続でした。ぜひ参考にしてみてくださいませ。

教えてくれたのは、シャツ職人の山神正則さん
仕事のときはもちろん、保育園の運動会も、休日にバッティングセンターに行くのもスーツという山神さん。こだわりまくりのオーダーシャツを仕立てる腕利きの職人さんです。