2018.01.07
ワンコの寿命が20年を超える!? 高齢化時代の健康長寿の秘訣とは
ワンコにも人間同様、長寿の時代が到来! 愛する犬と一日も長く幸せに暮らしていくにはどうすればいい? 高齢犬の今にクローズアップしました。
- CREDIT :
写真/河合 綾 文/鈴木ゆうこ
犬の高齢化の理由は? 高齢になっても健やかに暮らすには? を、“人と動物と自然を大切にする”の理念のもと、アメリカの獣医学を取り入れた最高水準の獣医療を提供する、ダクタリ動物病院東京医療センターの齋藤麻実子獣医師に聞きました。
約30年で3倍に! 平均寿命がぐ~んと延びた理由
① 感染症が減った!
② 不妊手術の徹底
③ 栄養たっぷりのゴハン
「ドッグフードは栄養素を見て、年齢に適したものを与えましょう。ダクタリ病院に置いているのはヒルズの『サイエンス・ダイエット』で、高齢の子にもおすすめしています。年齢に合わせて不足しやすい栄養素が含まれているほか、太り過ぎないように配慮されているものもあるなど、フードの内容がとても充実。腎臓病や心臓病など、病気の場合は『処方食』という形をとっています」
④ 少しの変化をすぐ察知!
⑤ 獣医療のレベルアップ
シニアまで健康に! 飼い主がするべき3つのコト
長生きの犬の「幸せの形」ってなんでしょうか?
「人間同様、健康寿命が長いこと。良質なフードや飼い主さんの意識により、健康寿命自体が伸びていて、家族と暮らす期間が長くなりました。ただ同時に、以前はなかった介護が必要になる時期が出てくるように。介護は家族の生活スタイルにも大きく関わり、大変なことも多いので、家族は犬の生き方や暮らし方について考える機会が多くなると思います」
では、健康寿命をより長くするには、どうしたらいいですか?
「犬の寿命が伸びた要因と重なりますが、子犬のころから感染症予防対策をきちんとすることや不妊手術を受けること、そして良質なフードを与えることは大切です」
高齢犬に限らず、子犬のころから心がけることが大切。さらにできることはまだまだありますよ!
① ワンコだってサプリを飲みます
② 適度な運動、もちろん大切
③ 3カ月に1度はドッグドックへ
人間ドックならぬドッグドック! 3カ月が人間の1年に相当するとはオドロキです。定期的に通うことで、健康への意識がさらに高まりますね。
欧米では一般的な「安楽死」。日本では?
愛犬に苦痛しかないと分かったとき、あなたはどうしますか?
欧米では一般的な「安楽死」について伺いました。
「安楽死を行わない病院もありますが、必要と判断されれば行っています。ダクタリ動物病院を利用される方の15%が外国の方で、外国の方は日本人に比べると早い段階で安楽死を選択する傾向にあります。安楽死を選択する理由は飼い主さんによってさまざまですが、病気による苦痛をなくしてあげたいと思われる場合は、治せるものなのか、付き合っていけるものなのか、検査をして原因究明やアドバイスを行います。安楽死以外の選択肢を提案し、もう一度飼い主さんに考えていただくようにしています」
「犬はもともと群れで生活する動物。犬の年齢は関係なく、スキンシップをたくさんとってあげてくださいね」
家族の一員である犬が1日でも長く健やかに暮らせるように、日々できることがたくさんあります。いまの暮らしを見直しながら、愛犬との愛情たっぷりな生活を楽しんでください。
ダクタリ動物病院/獣医師 JAHA 外科認定医
◆ダクタリ動物病院
東京医療センター
住所/東京都港区白金台5-14-1 白金台アパートメント2F
診察時間/10:00~19:00(予約制)
※緊急時24時間対応
休診日/年中無休
予約・問い合わせ/☎︎03-5420-0012
URL/http://www.daktari.gr.jp/index.html
●緊急時には365日24時間体制の救急救命に対応し、最新鋭のCTセンター、がんセンター、二次診療施設(セカンド・オピニオン)としての機能も備えた高度獣医療センター。東京医療センター、代々木、久我山の3病院で構成。総合院長の加藤元先生は、コロラド州立獣医科大学の客員教授を務め、アメリカの獣医学、獣医療を日本に取り入れた第一人者。