2018.10.10
LEONの写真は、どう撮られている? その秘密を公開!
創刊以来、17年という長きにわたり、カッコいい大人の男のあり方を提案し続けてきた本誌LEON。その世界観は写真なしでは語れないが、実は“LEONらしい写真”には一定のルールが存在する。それらをじっくりと紐解いてみた。
- CREDIT :
取材・文/南陽一浩 写真・取材協力/前田 晃(マエティコ)
【1】シャドー(黒)を入れ、調子を締める


【2】モデルの自然体の表情を捉える

まさにクリエイター側とディレクション側の意図が噛み合ったなかで、こうした写真が生み出されると言えよう。

ちなみに、明暗のコントラストがはっきりとしていて、モデルを自然体に見せるLEON流の撮り方は、2000年代後半における女性ファッション誌の写真にも大きな影響を与えた。
「2008年の秋冬を境に、前田さんは女性誌からも一気に引っ張りだこになって、彼のスケジュールを押さえるのがホント難しくなった(笑)。自分たちの雑誌のテイストとして出たものが、他でもウケたのは無論、嬉しいことでもあるんだけど」(LEON.JP編集長前田)
【3】写真に物語性が生まれるアングル


世界的メゾンブランドにも認められた!
前田 晃氏が撮って創り出したLEONのヴィジュアルは、実は世界的にも高い評価を受けている。ハイジュエリーブランドのブルガリが、全世界のエディトリアルページ、つまり自社アイテムが載った雑誌の編集ページを対象に、優秀作品を選んで写真集にしており、2012年のLEON7月号に掲載されたジュエリー特集の中の1枚が、栄えある最優秀作品に選ばれたのだ。
【4】カッコいい男の傍らに、イイ女

では、フォトグラファー側の演出として、男女の絡みはどうあるべきか?

■ 前田 晃氏、石井編集長からの撮影アドバイス
【自分を撮る時】
● 太ももから上を撮る
全身を撮るより、膝上や腰上で見切る画角のほうが、プロポーション全体を引き立たせる。(from 前田 晃氏)
● 陰影を意識して撮る
ハイライトではなく、陰を見つけるといい。光ではなく陰が、男をカッコよく演出してくれる。(from 編集長石井)
【女性を撮る時】
● サイド光を活用する
女性をきれいに撮ってあげたい場合は、逆に光をまとわせてあげる。それも、サイドから来る光を利用すれば、艶っぽさを出せる。(from 編集長石井)