2019.09.03
大人の男必読です。「衰え知らず!」を叶える20の生活習慣
歳を重ねても若々しくカッコいい男性もいれば、実年齢以上にフケこんで、元気がなくなってしまう人もいます。その違いは何か? いくつになってもモテる男でいるためには、日々のメンテと工夫、生活の改善が必要なのです。医学博士の北條元治先生に伺いました。
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文/飯田帆乃香
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でも、ちょっと待ってください。医学博士・北條元治先生によれば、老化を止めることはできないけれど、ちょっとした工夫と生活の改善で、そのスピードを遅くして、心に活力を蘇らせ年齢以上の若々しさを保つことは可能なのだとか。
そこで、大人の男が若さと活力を保つために、毎日の暮らしのなかで実践したい20の生活習慣を教えていただきました。知的にスマートに、生活を改善しながら、自分の老化と上手く付き合っていくことで、いくつになっても元気で余裕のある、モテるオヤジを目指してくださいませ!
1.朝シャンはシャンプーでなくお湯で
シャンプーに含まれる界面活性剤は、汚れを落とすと同時に、頭皮から必要な皮脂も奪ってしまいます。中年以降は脂分が減る人が多いので、シャンプーの使い過ぎは湿疹を引き起こしたり、フケやかゆみの原因になることも。実は大抵の汚れはお湯だけで落ちるんです。基本、朝シャンはお湯で流すだけでOK。シャンプーは3日に一度、控えめに使えば十分です。
2.朝食はガッツリ食べずにコーヒー1杯で
朝食をとると、夜間に休んでいた胃腸の働きが活発になります。血流が胃腸へと集中して脳への血流が少なくなるため、食後にボ~っとしやすくなります。多忙なビジネスマンが朝から脳をフル回転させるには、コーヒー1杯で十分。コーヒーは交感神経を高め、さらにリラックス作用で脳の働きにいい影響を与えます。
ただし、空腹状態で砂糖を入れすぎたコーヒーは血糖値が急激に上がってしまうので、ブラックか砂糖控えめで飲むのが賢明です。
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3.満員電車の中では音楽を聴いてイライラを解消
気持ちを落ち着かせることで、脳波のα波が高くなってリラックスした状態になり、イライラした感情を緩和できます。また、ミントガムを5分以上噛むと、満員電車のストレスが軽減できたという研究報告もあるので、ぜひ試してみてください。
4.バッグは左右の手、交互で持つ
これを予防するために、バッグは左右交互に持つように意識してください。また、腰痛の予防では、体を適度に動かすことが重要です。デスクワークの人は1時間に1回は立ち上がるなどして、体を動かすことが大切です。
5.無糖の炭酸水1本を買って出社
その際、無糖の炭酸水がオススメです。胃の中に炭酸水が入ると満腹感を得やすいので、食欲も抑えられ、ダイエットにも有効です。糖分の多いジュースなどは、空腹時に摂取すると血糖値を乱高下させ、集中力を散漫させてしまうので避けてください。僕は1日1本、1リットルぐらいの炭酸水を飲んでます。
6.歩くときは意識的にスタスタ速足で
速く歩くことを日常のなかで続けるだけでも、心臓や筋肉などは鍛えられ、半月もすれば体が慣れて、階段を昇ることも苦でなくなります。小さな運動もバカにはできません。移動時間を有効に使って、コツコツと身体活動能力を上げていきましょう。
7.毎日15~20分の昼寝をする
そこで、昼食後などに15分~20分の昼寝をして目を休ませると、疲れがとれて気分もリフレッシュします。目を閉じて仕事や趣味のことを考えたり、音楽を聴いて気分転換をするのもいいでしょう。
ただし、30分以上爆睡してしまうと、頭がボ~っとしたり、夜の睡眠の質を下げてしまうので注意。まぁ、さすがに職場で爆睡はできないでしょうが(笑)。
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8.風呂は湯船に5分のカラスの行水で
また、長湯をすると、皮膚の表面の皮脂が失われて肌が乾燥しやすくなります。そこに雑菌が侵入すると肌トラブルの原因にもなります。そこで、入浴は湯船に5分程度つかることを目安にさっと済ませるぐらいのほうが健康には良いのです。
また、石鹸で体を洗うのも肌の乾燥につながるので、毎日の使用は控えるのが賢明です。さらに、匂いを落とそうと、ナイロンタオルでゴシゴシ洗うのはもってのほか。匂いは洗い流せるものではなく、無理やり大切な表皮をはがしているようなものです。湯船で体をさするだけでも汚れは十分に落ちますよ。
9.寝る前に飲んでも食べてもいいじゃないか
食事は1日の全体量を考えてバランスがとれていれば、時間帯はあまり気にしなくていいんです。僕は仕事終わりに水泳をして、帰宅が22時頃になる日は、深夜にご飯を食べてお酒も飲みます。でも、運動して食事をするという生活をトータルで見れば、そこまで体に悪いことはしていないはず。
その日のコンディションに合わせて、自分が快適だと思える食生活をすればいい。ストレスを溜めないことが大事なんです。
10.眠れない時は無理に寝ない
眠れない時は一度布団から出て、読書をしたり、好きな音楽を聴くなどして、一旦、仕事のことを頭から消してしまう方が良いのです。寝なければいけないという義務感からも解放されれば脳がリラックスし、結果、眠りにつきやすくなります。
また、スマートフォンは強い光によって睡眠リズムを乱れやすくするので、寝る前にはスイッチを切ること。これを習慣にすると、入眠の儀式となって眠りやすくなることも多いのです。
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11.伝統的な和食は塩分に注意してバランスよく
また、歳をとると、肉はもういい、なんて魚ばかり食べてる方がいますが、これもよろしくない。魚介類を食べる男性は糖尿病の発症リスクが下がりますが、肉類のタンパク質も健康維持に役立つのです。
長期的な偏食は必ず体調に悪影響を及ぼします。ひとつの食品にこだわるのではなく、バランスのとれた食事をとることが何より大事なんです。
12.1日1杯の味噌汁で免疫力アップ
免疫力は仕事で強いストレスを感じた時などに、自律神経の乱れなどから低下しやすくなります。まずは、ストレスを溜めないような生活をこころがけること。そして、簡単に免疫力を上げる方法は体温を高めることです。
温かい飲み物、例えば味噌汁を毎日一杯飲むことでも効果があります。味噌汁は、お腹を温めつつ、発酵食品の味噌が腸内環境に働きかけるので、整腸効果も期待できます。ただし高血圧の人は、塩分控えめに。
13.おかずは固いものを選んでしっかり噛んで食べる
食事の際にできるだけ野菜スティックや、ししゃものように頭から食べられる魚など、噛み応えのある食材を取り入れてみてください。噛むことにより唾液量が増え、歯周病の原因菌の増殖を防ぐことも可能です。
また、バランスのとれた食材をしっかり噛んで食べると、消化吸収がよくなり満腹感を得やすく、さらに筋力や免疫力の低下を防ぐことにもつながります。
14.毎日2個の卵を食べる
卵の黄身にはコレステロールが豊富に含まれているため、以前は1日1個までと言われていました。でも、今では食事に含まれるコレステロールの摂取量と病気の関連性は認められないことがわかり、むしろ1日2個ぐらい食べた方が健康に良いと言われています。
また卵は、アルツハイマー病や生活習慣病の予防にも効果があり、アミノ酸によるコラーゲンは美容効果もあるなど、特に中年以降の世代にはありがたい効果がたくさん。ぜひ、毎日卵を食べてください。
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15.男も日焼け対策は万全に
そこで、ゴルフやアウトドアでの作業など強い日差しを浴びる時には、男性と言えども、必ず日焼け止めを塗って紫外線対策を! SPF値は20程度で良いので、気が付いた時にこまめに塗り直してください。
とはいえ、日光を浴びない生活は不健全。穏やかな日光浴はカルシウムの吸収を促し、高齢になった時の骨密度の減少から守る働きがあることも知っておいてください。
16.化粧水とクリームで保湿を心がける
男の肌もケアを怠れば劣化し、特に歳を重ねると肌は弱っていくのです。男性にも基本的なケアは必要です。特に大事なのは「保湿」。揃えたいのは化粧水と保湿クリームです。街のドラッグストアなどで買える安価なもので構いません。今日からでもケアを始めてください。
17.ダイエットは食事より運動で
炭水化物の過度な摂取は糖尿病や内臓脂肪に影響しますが、炭水化物を構成する糖質は脳や体のエネルギー源になるもので、非常に大切な栄養素です。糖質、脂質、タンパク質をバランスよく摂りつつ適度な運動をする、オヤジ世代のダイエットには、これがベストです。
18.運動は筋トレより水泳
ジョギングよりも膝や腰への負担は少なく、さらに全身運動で筋肉を動かすメリットがあります。血の巡りが良くなり肩凝りの解消にも。
一方、筋トレは無酸素運動で、酸素を使わずエネルギーを出すもの。筋肉を強化するには向いていますが、健康を考えるなら筋トレより水泳の方がおすすめです。
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19.自分から誰にでも挨拶する
例えば僕の会社では、トイレの清掃員の方やコーヒーのサービス業者さんにも、「お疲れ様」「ご苦労様」と挨拶するのがルールです。
お金を払っているから当たり前なのではなく、お金を払っていても、「ありがとうございます」と一声かけることが、自分自身の心の安定にもつながるのです。誰にでも自分から挨拶することは、精神の老化を防ぐ、つまり自分のためにも大切なことなのです。
20.いつまでもモテたいと思うことが大事
身なりが整っていて話題が豊富な人は知性を感じさせます。色んなことをしたい、知りたいと思う積極的な気持ちが人を幸せにするんです。健康やビジネスに関してもそうですが、平面的な情報ではなく本物の知識を見極めていくことが大事で、その上で、自分の人生を楽しもうとしている男が本当にカッコいい男だと思います。
まとめ
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● 北條元治(ほうじょう・もとはる)
株式会社セルバンク代表取締役、RDクリニック顧問、医学博士。東海大学医学部にて培養皮膚の研究と熱傷治療に従事。2004年、細胞保管や再生医療技術支援を行う株式会社セルバンクを設立。翌年、培養皮膚の特許をRDクリニックに供与。著書は『ビックリするほどiPS細胞がわかる本』『美肌のために必要なこと 保湿とUVカットだけのシンプル・スキンケア』など多数。
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