2019.07.18
【検証】平成美人とは何だったのか? 安室奈美恵、上戸彩、石原さとみ、そして……
平成が終わってはや数ヶ月。平成美人とはなんだったのかを考えてみました。ほんの30年しかなかった平成ですが、広く世間に支持された、時代を代表する美人とは誰だったのか? マーケティングアナリストの原田曜平さんに話を伺いました。
- CREDIT :
文/熊山 准 写真協力/資生堂
平成美人には7つの大きな潮流があった!?
わずか30年ながら女性のファッションやメイク、そして人気者が目まぐるしく変わり、好みも細分化されたため、ズバリこの人!と断言するのが難しいのではないでしょう
平成元年~5年(1989~1993年)<昭和名残のバブルゴージャス>
平成6~10年(1994~1998年)<茶髪・細眉・小顔とギャル文化>
平成11~15年(1999~2003年) <ブロンズ・囲み目・ギャルファッション>
平成16~20年(2004~2008年)<女子力高めの盛りメイク>
平成21~25年(2009~2013年)<ゆるふわ癒し系大人カワイイ女子>
平成26~現在(2014~2018年)<抜け感バブルリバイバル>
平成から新元号へ…<一周まわってフューチャリスティック>
平成元年~5年(1989~1993年)<昭和名残のバブルゴージャス>
平成6~10年(1994~1998年)<茶髪・細眉・小顔とギャル文化>
平成11~15年(1999~2003年) <ブロンズ・囲み目・ギャルファッション>
平成16~20年(2004~2008年)<女子力高めの盛りメイク>
平成21~25年(2009~2013年)<ゆるふわ癒し系大人カワイイ女子>
平成26~現在(2014~2018年)<抜け感バブルリバイバル>
平成から新元号へ…<一周まわってフューチャリスティック>
果たして平成美人とは何だったのか? それは単に見た目だけでなく、時代背景や人々の意識の変化から読み解かなくては理解できないかもしれません。そこで、マーケティングアナリストの原田曜平さんにお話をうかがいました。
強いカッコいい美人から、まったりとした癒し系の美人へ
しかし平成に入ると、1986年に施行された男女雇用機会均等法が花開き、経済的に自立して男性と対等かそれ以上の立場の女性があらわれた。それと同時にありとあらゆる商品に『女性視点』が盛り込まれていないと売れない時代になったんです」(原田さん。以下同)
「女性が強くなってファッションやメイクにしても男性に媚びず主体的に選ぶ時代。その決定的な転換点が、緒川たまきさんとケリー・チャン、ミシェール・リーの3人が競うようにメイクをするなか、B’zが『メイク魂に火をつけろ』と歌った、資生堂ピエヌの広告でしょう(1997年)。
確かに言われてみれば1990年代はアイドル不遇の時代。自己表現できる女性バンドやシンガーソングライターが隆盛でした。この時期の映像をYouTubeでひもといてみても、いま真面目そうなメイクの芸能人でも、みな一様に茶髪で日焼けしてたりして若干いかついのも印象的。
それもあって女性の方も、勢いがあってたくましい女性像から、少しずつまったりとした丁寧な暮らしや森ガールみたいなスタイルを支持するようになったんだと思います」
誰もが認める大スターの代りに身近なインフルエンサーが支持される時代
「その代表例がインフルエンサーですよね。InstagramやYouTubeの中でちょっと人気で、親しみやすい雰囲気で、ファッションやメイクも真似しやすくて……と憧れの対象が『強い女性』から『身近な女性』へと変わってきています。若者に人気のゆうこす(菅本裕子)なんてまさにそう。友だちだから言いますけどごくごく普通の女の子ですよ?」
「いまは人気者のインフルエンサーがInstagramやYouTubeでお気に入りの洋服やメイクを実演販売しているような時代ですね。でも平成初期は、男性アイドルですがキムタクがドラマで着た服が飛ぶように売れたじゃないですか? あの現象がいまギリギリ通用するのが石原さとみさんだと思うんですけど、それもモデルさんみたいに背が高すぎないから真似しやすいという、インフルエンサー要素があるんですよね」
果たして皆さんにとっての平成美人とは誰でしょうか?