2019.08.16
【第5回】
恋愛経験豊富な代理店美女「セフレですか? 彼氏がいない期間を埋める人がいたことはあります」
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
構成/木村千鶴
シーズン2のテーマは、ズバリ、今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人だってときには恋に傷つくこともあるよねという推論のもと、美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第5回のゲストは、広告代理店勤務の翼さん(29歳)です。
3カ月で許すのは早いよ。半年ぐらいじゃない?
「私でよかったら(笑)。よろしくお願いします」
──ここでは僕の独断で、似ている芸能人の名前をニックネームにして呼ばせていただいてるんですが、雰囲気が本田翼さんに似ているので、今日は翼さんでいかせていただきます。
「ありがとうございます。光栄です(笑)」
──やっぱり、翼さんぐらいかわいいと昔からずっとモテてたんでしょうね?
「そんなこともないですけど(笑)。私、中学まではかなり本気の体育会系部活少女で全然男っ気なしだったんです。でも部活を引退して自然と髪が伸びて。そうしたら背も高いし、細いんで、ちょっとチヤホヤされて(笑)。だから第一次モテキは高校生になってからですかね」
── じゃあ高校に入って、告白されまくったとか……。
「先輩が教室に見に来るとかはありましたね(笑)」
── お~!それ美人によく聞きます。誰かとお付き合いにまで発展しました?
「何人かに言われてから、学校で1番カッコいい先輩と付き合いました。大学1年まで付き合ってましたね」
── そんなにカッコいい先輩と付き合ったら周りからやっかまれそうですね。
「いえいえ。私、性格が強い方なので大丈夫でした(笑)。その人が初体験だったんですけど、友達といつ“許す”か、なんて話したりして(笑)」
── そんなこと、友達と話すんだ(笑)。
「やっぱり3か月は早いよ、半年くらいじゃない? なんて、今振り返るとかわいいですよね」
彼から電話があって「俺、エスパーになったよ」って
「そうですね……付きあうの先に結婚があるんだとすると、お金、会話、性格ってところですかね」
── 結婚を視野に入れるとお金は大事。でも会話もかなり上位に来るんですね。
「LINEのテンポとかも結構大事に思ってて。最近の女子って会話みたいにLINEしたがるんですけど、男性で長文を送ってくる人がいて……ちょっと年上の人で」
── わ~そうか~厳しい! LINE含めコミュニケーション能力かな。
「ですね。なので性格と会話でいったら会話かもしれません。性格はダメなところがあってもいいところが突出していれば目をつぶれるんで」
──なるほど~!
「誰にとっても完璧な人はいないと思うから、自分にとって完璧だったらいいし。1コ伸びしろがあれば私はいいと思う」
── じゃあ、実際、一般的には完璧じゃないけど自分にはすごく刺さったとか、面白かったという人っていますか?
「20歳くらいの時に付き合ってた彼が、かなり変わってる人で。私、その頃ちょっと変わった面白い人に惹かれてしまう傾向があったんですよ」
── どんな人だったんですか?
「普通の学生だったんですけど、ホームレスをしたことがあるって言ってて。そんな経験してる人あまりいないから付き合ってみたんです」
── ホームレスですか! それはまたなんとも。
── と言うと?
「カフェとかに入ると『気』の流れを気にして急にそわそわして。そこまではなんとか理解するけど、なんかちっちゃいノートを持ち歩いてて、そこにびっしり文字を書いてるんです。ちょっと理解できない感じの……(笑)」
── あ、危ない(笑)。
「そうそう(笑)。でも彼の趣味だし、お好きにどうぞって思ってたんですけど。そのうち話してることも妄想みたいになっていって」
── あ~それは……。
「ダメなパターンですよね。最後は彼が『俺は修行の旅に出る』って言ってきて、まあお別れしたんです。と言うか、したつもりでいたら、半年して彼から電話が来まして」
── 男女の別れたつもりあるあるですね。
「『翼ちゃん、俺、エスパーになったわ』って(笑)」
── ハハハ。
「どういうことか聞いたんですよ。刺激しないように優しく。そしたら『人を操ることが出来るようになった。修行で』って。もうめんどくさいんで、予定があるからまたね!って電話切っちゃいましたけど(笑)」
── アハハ。真面目に会話しないんですね、じゃあやってみてとか。
「はい。それ以上関わるのは面倒なので言わないです」
── それはそうでしょうね。
大事なのは物ではなくエピソード
「はい、仕事で知り合った世界中飛び回ってるようなデザイナーのかたとお付き合いしていたことがありました」
── あ~やっぱりクリエイターって魅力を感じますか。
「というか一緒に仕事もしていたので、彼の仕事ぶりに惹かれましたね。デートとかも私の知らないところにちゃんと連れて行ってくれるし」
── するとその人はこれまでで最高の人ですか? 読者はきっと「誰かにとっての最高の男」を目指していて、どうすればそう思われるのか知りたいと思うんです。
「はい。彼は出会った時の作品に使った物を部屋に飾れるかたちでプレゼントしてくれたりして。それは本当にうれしかったです」
── 彼にしかできないプレゼントですもんね。
「はい。思い出のものをプレゼントにしてくれるのっていいなと思いました」
── やっぱり相手の心に響くプレゼントっていつまでも記憶に残るんですね。
「そうですね、大事なのは物ではないです。エピソードといいますか、その人の希望になったり、心に残ったりすることが重要かもしれませんね」
── だからこそ、今でも最高の男として心に残ってるわけで。思いやりや真心が大切というのは普遍的な事なんでしょうね。
「そう思いますね」
好きな人には「そこ違う」なんて言えませんけど
「いわゆるセックスというか?(笑)」
──そうですね(笑)。例えば、最近、若い女性から「セフレ」がいるって話を結構聞くんですけど。そういうのはどう思いますか?
「私もセフレに否定的な気持ちはないです。私は不特定多数の人とするタイプじゃないんですが、彼氏がいない期間を埋める人というのがいたことはあります」
── そうなんだぁ。
「でもその人に対して恋愛感情はゼロです。女の子は、シタら好きになっちゃうって言いますけど、私はならないですね。」
── ならないんですか。セックスとしてできるんですね。
「その人とは気が合って、スポーツとして楽しもうとういことになってたんです。だから仕事終わりの2時間でセックスだけして帰るとかしてました」
── クールだ(笑)。なんかスポーツジムにでも寄るような。
「そうですね(笑)。その人とは色々チャレンジしてみようって付き合いだったので、色んなことして。楽しかったですよ」
── そういう人とはどこで知り合うんですか?
「その人は飲み屋ですね。最初は普通に彼氏としていいかな~って思ったんですけど、知り合ううちに、この人と付きあったら振り回されそうと思って」
── でもセックスは楽しかった。
「はい(笑)。合うし、タイミングよく連絡してくるんですよ。彼氏と別れて1週間とかで何だかうまいこと。その人とは彼氏が出来たら、その間は切れるけど、まあ、そんな感じで続いてましたね」
── 楽しかった理由って、彼の経験値の高さでしょうかね。
「ん~、たぶんお互いズケズケ言えるからかな。だって好きな人に『そこちょっと違うよ』とか言えないじゃないですか(笑)。自信喪失したら嫌だし」
── 言葉に出して言い合った方が上手くいくのかな。
「ちゃんと話し合うっていうのがセックスには一番いいのかもしれないです」
── 恋愛とは別物かもしれないけど、やっぱりそこに心のコミュニケーションが取れていないと、セックスもうまくいかないんですかね。
「それはそうかもしれませんね」
【林さんから〆のひと言】
★この連載では登場していただける女性を募集しています
林さんに自分の恋愛観・恋愛体験をぜひ語ってみたいというアナタ。簡単な自己紹介文と写真、どんなことを話したいかを添えて下記までメールでご応募くださいませ。お願いするかたには担当よりご連絡させていただきます。
メール宛先/s1209@mb.shufu.co.jp
件名は「美人はスーパーカーである募集」でお願いいたします。
BAR BOSSA(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185
林伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。初の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)も話題。