2019.09.20
【第8回】
足立梨花似の美人エンジニア「結婚願望はありません。両親を見ていて良いイメージがないんです」
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
構成/木村千鶴
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シーズン2のテーマは、ズバリ、今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人だってときには恋に傷つくこともあるよねという推論のもと、美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第8回のゲストは、IT系エンジニアの梨花さん(25歳)です。
中学生の頃付き合ってた彼と大人になってからSNSで再開して
「はい、よろしくお願いします」
── 早速ですが、ここでは似ている芸能人の名前をニックネームにして呼ばせていただいてるんですけど、誰に似てるって言われますか。
「足立梨花さんって言われることが多いです」
── あ、確かに! さっぱりしてて話しやすそうな感じだし、昔からめちゃくちゃモテてたんじゃないですか?
「いえいえ。中高の頃はそういうタイプじゃなかったんですよ」
── そうなんだ。初めて彼ができたのはいつでしたか。
「それは早かったかな(笑)。最初は中学生の頃でした。でも、彼は携帯を持っていなかったので、可愛らしいことに文通してました(笑)。その後は高3まで彼氏ナシです」
── 文通かぁ~。なんかいいなあ。中学生だとデートとかもあまりしませんよね。
「デートは2回しただけ(笑)。映画を観たけど、お互い緊張しちゃってろくに話もできずに、塾があるからってすぐに帰りました」
── 文通して、デートして、かわいい付き合いですね! 彼はカッコよかったですか。
「カッコいいというよりかわいかったかな。その頃は背が低くて。今ではすごく大きくなっちゃいましたけど」
── あ、ずっと連絡とり続けてるんだ。
── なるほど。最近はそういうこともあるんですね。昔じゃ考えられないけど。
「今は普通ですけどね」
── なんかでも、そういう人と再会するとなると、男性ってすぐ口説いてこないですか?
「はい、それはありました(笑)」
── ですよねえ~、お互い意識しますよね。男なんてアホだからエッチなことしか考えてないし(笑)。
「ああ、その時には会う前の会話でそういう話もしてて」
── え、LINEで?
「そうそう、お互い、ちょっと合いそうだねって話に(笑)」
── なるほど。そんな話まで……。
「はい、それで1度だけしました。でも、なんか満足しちゃったのか2度目はなかったけど」
── あ、そうなんですね。昔付き合ってて、その時にはしなかったけど大人になってからしてみようっていうの、多そうですね。
「結構、聞きますよね~」
── そういうのってSNSがなければつながらなかったかもしれませんね。
「そうかもしれない」
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真面目な生活からの反動で、3日3晩違う男性と遊んだことも
「思わなかったんですね。彼とは完全に楽しむセックスをして(笑)」
── え、え~っと1回だけですよね。
「そうです」
──それって要するに彼氏じゃなくても、梨花さん的にはそういう関係はアリってことですかね?
「まぁ、そういうことですかね(笑)」
── ん~。それっていつ頃からそういう考えになったんですか。
「高校3年の時にできた彼とはお互い初めてで、3年半付き合ったんです。家族ぐるみの付き合いで、仲良かったし、それまで浮気とかもしたことなかったんですけど、21歳の時に別れて、それから弾けちゃったんですね(笑)」
── あらら、それはショックからですか。それともモテるのが楽しかった?
「いや、それまでの真面目な生活の反動かなって思ってます。変な言い方ですけど、そこそこ性欲が強かったので、誘ってくる人がいて、機会があったら、じゃあしようかって(笑)」
── それは誰とも付き合わないまま?
「そう、付き合わず。職場、地元の友達、飲み友達……夜、バーとかでアルバイトもしていたので」
── 出会いも多かったわけですね。で、そういう関係は継続させるんですか? 1回で終わる人もいるのかな。
「続けることもあるし1回もある。3晩連続違う男ってこともあった(笑)」
── うわあ~すごい(笑)。不倫はしますか。
「あ、私はナシですね、不倫は一切ナシ」
── そうなんですか。それはどうして?
「そんなリスクの高い、コスパの悪いことする意味がないでしょう」
── 確かにそれはそうだ(笑)。
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「高校卒業してから販売の仕事をしてたんですけど、たまたまIT系の会社に転職できて(笑)」
── たまたま、ですか?
「はい。で、合間のバイトでバーにも勤務したりして、その後の転職を機に何だかエンジニアになっちゃいました! 女の子のエンジニアなんてカッコよくないですか?」
── カッコいいです(笑)! そんな風にエンジニアになれることもあるんですね。 でも勉強は大変そう。
「IT業界は今売り手市場だし、技術があればその分稼げるんです。新しいことを覚えるのは好きなので全然いけます(笑)」
── 頼もしい! でも、それだけ仕事に頑張っているなかで、結婚とかはどう考えていますか。結婚願望はありますか?
「ないですね。何かに縛られるのも嫌だし、自分のために生きて自分のためにお金使う、今の生活が気に入ってるんで。あと、両親を見ていて結婚に対する良いイメージがないんです」
── そうなんですか、あまり仲が良くなかった?
「そうですね、会話すれば文句ばかり。子どもの頃から親の愚痴を聞きながら育ったようなところもあるので、結婚という言葉に抵抗があるのかも。でもパパはママのこと好きですよ。ママは全然好きじゃないけど(笑)」
── 梨花さんはお父さんが好きですか。
「はい、私の性格は父親寄りなんで。母とは馬が合わない」
── そうなんだ。どんな人なんですか?
「父は楽しい人、母は堅い人ですね。それぐらい許してあげれば?ってことも結構あります」
── そうですか。
「だけど私や兄が小さかった頃、父は出張に行きっぱなしなことも多くて、母親一人で子育てしたようなものなんですって。金銭的には父親がいるけど。大変だったろうし、疲れたんじゃないかな」
── ひと言で表せませんが、難しいですね。
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他の誰かを想いながらしても、後で凄く後悔します
「1年ぐらい付き合ってから同棲したカレがいるんですが、同棲が始まったとたんに関係が破たんしましたね」
── え、せっかく一緒に住んだのに。それはどうしてですか。
「私、元々家には寝に帰るくらいなんですよ。昼の仕事に加えて夜もバイトしてるし、飲みにも行く。それをわかって一緒に住み始めたのに、束縛が始まったんです」
── あ~それか~。
「俺がいるのに何で帰らないんだっていうのが始まって、しまいには1時間でLINEが250件。留守電もたくさん入ってて全部怒鳴ってるんですよ。家に帰ってみたらチェーンが閉まってて中に入れませんでした。」
── 何でそんな風になっちゃったんですかね。別に梨花さんは浮気してたわけじゃないんでしょう?
「はい、誰とどこで飲んでるか、状況まで伝えてるんですけどね。メンヘラじゃなかったはずなのに。でも私がメンヘラにさせちゃったんだと思う」
── えっ。じゃあそれをさせない方法もあったのかな。早く帰って一緒にご飯食べてとか……。
「う~ん、でも終わって良かったと思います。私は忙しくて彼にかまってる時間がなかったし、同棲するまで彼のダメなところが見えてこなかったんですね。彼は金銭感覚に問題があって。借金があるのに無駄遣いがやめられなかったんです。それは一緒に住むまでわかりませんでした」
──金銭感覚に加えてそんな感情も抑えられないんじゃ、その彼は難しいですね。逆に、これまで付き合って一番良かった、最高の彼っていましたか。
「3年前に付き合ってた彼かな。見た目も性格も全部良かったです」
── 彼のどんなところが良かったんですか。
「休みの日にはよく、私の好きな食事を作ってくれました。彼はとっても料理上手で『何が食べたい?』って聞いてくれて、それで一緒に買い物に行って、凄く美味しくて」
── 何でも作れちゃうんだ!
「はい! 良いお皿に盛りつけて、料理に合わせたお酒を飲んで、ふたりで楽しむ休日を過ごしました。それはとってもいい思い出かな」
── そうですか~。
「料理もそうだし、1人暮らしする上でのこととか、人として生きるのに大切なことをいろいろ教えてもらったと思います」
── 彼は年上なのかな。
「4つ上でした。良い経験だったなって思わせてくれる人でしたね」
── そんな男性いるんですね。その彼って今は何をしているんですか。
「新しくオープンする飲食店の責任者として、忙しくて駆けずり回ってるみたいです。私は彼の仕事に対する姿勢も好きだったんですね。いろいろ考えてるし、ちゃんとしてる」
「彼の仕事が忙しくて『相手してやれないからごめん』って言われて。半年でフラれて、かなり荒れました」
── あ~、そっか……。
「で、フラれちゃったな~って思ってたら、1か月くらいで向こうからちょくちょく連絡がきて、私も好きだから彼のところへ行ってしまう。そんなズルズルした関係がしばらく続いて、そこから抜け出すのが大変でした」
── それってどうやって抜け出しました? 他の男とたくさん会って気持ちをごまかすとか……。
「それもしちゃってましたけど、他の誰かを想いながらそういう関係になったりすると、凄く後悔するんですよ。楽しくもないし、後からうわ~って思っちゃう。彼氏ができると1回落ち着くんですけどまた別れてを繰り返して……」
── あ~、本当に簡単に抜け出せないんですね。
「はい。私、セックスをそれとして楽しんでするならいいんです。でも、気持ち云々が混ざってごまかしてするのは嫌なんですよね、結局」
── そうか、気持ちは入れたくないんだ。
「遊びのセックスの時に“この人を忘れるためにしまくろう”というのは、私的にやっぱりなしだなって。どちらか一方に恋愛感情が発生してもそれはナシ」
── セフレというのは、感情がないとやりやすいんですね。
「そうそう、それだけの関係って割り切れるので。そういうのを繰り返しながらちょっとずつ忘れていった感じでしょうか。それで最近ようやく優しい彼が出来ました」
── わ~、よかった!幸せになってください!
「はい。ありがとうございます」
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【林さんから〆のひと言】
新しい恋人も出来たようでなによりです。お幸せに!
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BAR BOSSA(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185
林伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。初の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)も話題。