2019.09.27
【第9回】
夏帆似の美人美容ライター「付き合う前にそういう関係になっておいた方がいいと思う。その理由は……」
美人とは「美」という高スペックを備えたスーパーカーのような存在。その“スーパーぶり”に男は憧れるわけですが、果たしてそのスペックは彼女に何をもたらすのか?「ワイングラスのむこう側」(cakes)で人気の林伸次さんが、世の美人たちの隠された恋愛事情に迫ってみる連載です。
- CREDIT :
構成/木村千鶴
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シーズン2のテーマは、ズバリ、今どき美女たちの“悩める”恋愛事情。美人だってときには恋に傷つくこともあるよねという推論のもと、美人が出会った最低男を裏テーマに、彼女たちの恋愛体験(主に失敗)談と本音の恋愛観に迫ります。
第9回のゲストは、フリーの編集、ライターなどをしている夏帆さん(33歳)です。
私、変な人とばかり付き合ってますけど、大丈夫ですか?
「こちらこそよろしくお願いします」
── 恒例になっている“似ている芸能人は誰だ”ですが。
「そんなコーナーありましたっけ(笑)」
── あるんですよ(笑)。夏帆さんに似てるって言われたことありませんか? 今日は夏帆さんと呼ばせていただきます。
「光栄です」
── 夏帆さんはお洒落で美人さんですが、自分が美人だと気づいたのはいつでしたか?
「ん~、美人かどうかわかりませんが、10代の頃、スカウトされて芸能事務所に入っていました」
── ほら~やっぱり(笑)! でも芸能事務所に入ってたら恋愛できないのかな。
「いえそんなことはないですが、あの~、私、変な人ばかりと付き合ってきたんですけど、そんな話でもいいんですか(笑)?」
── 大丈夫、LEONの編集部はそういう話大好きですから(笑)。
「そうなんですか(笑)。最初に付き合ったのは15歳の頃、7つ上の人で」
── え~!15歳でそんな大人と! 何で知り合った人ですか。
「同じ事務所に所属していた人です。でもその人、ちょっとワルの集まる地域出身だったからなのか、気性が荒かったんですね(笑)。最初がそれだと、スタンダードはこれかと勘違いした面もあるかと(笑)」
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「う~ん、もしかすると乱暴な中に優しさもあって、そのギャップがいいと思うのか。または乱暴なのと、頼りがいがあるということの線引きができずごっちゃになってしまい、男らしさだと感じてしまう、ということでもあるかな」
── なるほど、ではその後も初彼の影響で、ついつい悪い男に惹かれてしまうことが多かったんですか。
「はい、今までは圧倒的に多いです」
── どんな人がいました?
「モラハラといいますか、悩んでいることを相談しようとすると、『あなたがダメだから、人間として弱いからそういう悩みが生まれる』とすぐ私にダメ出しする人がいました」
── わ~キツイ!
「そのまま話は“悩みを聞いてもらう”ことから脱線して、私はダメな人間、ということを延々と言われるみたいなことがしょっちゅうで」
── そんな人といたら自信がなくなっちゃいますよね。何でそんなことするんだろう。
「自分が尊敬されたいのかな」
── 自分を教祖みたいにして、相手を信者にさせたいんですかね、思い通りにしたいというか……。
「ありますね、それは。俺はこうだとか、俺はそういう風に考えないとか、自分の物差しを振りかざす傾向があるように思います。きっと自分の価値観に染めていきたいという感覚なんでしょうね」
お見合いだと聞いた日に、彼は結婚していた
「あ、分析するのが好きなんですよね、自分のことも人のことも(笑)」
── 言葉にする力が凄い~。もう少し聞いていいですか。他にも衝撃的な事ってありましたか。
「色々ありましたよ(笑)。他の人ですが、お酒を飲んでいて本人がアッチの方は機能しない状態なのに、私に対する行為だけに6時間かけられたことがありました。彼にしてみると尽くすような気持ちからかもしれないけど、すっごく痛くて、それをず~っとされるんです。もうず~っと」
── え~~!! やめてって言いました?
「最初はふざけて言ったんですけど、その時、彼の目が全然笑ってないし、逃げても押さえられて。めちゃくちゃ怖くて……時計ばかり見て時間が過ぎるのを待ちました」
── わ~怖い!! 女の子って大変な事がいっぱいありますね……。
「はい、さすがにキツ過ぎて。その人とはそれまでにも何回か経験してたんですけど、そんなことになったのはその日が初めてで……それきりになりました」
── じゃあそれまではいい人だったんですか。
「当時、私のメンタルがちょっとやられてた時期で、弱ってる時に、自分と同じような感覚で話を聞いてくれたり慰めてくれたりしてたんですね。だから心も開いていくし好きになったんですけど……」
── 6時間はひどいですね。もうそれで、「この男は絶対にやめておこう」って思って?
「本当に辛すぎて恐怖しかなかった。そもそも共通の男性の友達から『あの人はやめた方がいい』って言われてたんですよね」
── 同性の友達に言われるってよくないですよ。
「そう思います」
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「そうだなぁ~、高校の時に付き合った彼かも。彼は大学生だったけど、学業もバイトも部活もすごくできる人でした。大学は首席で卒業、バイト先では社長にかわいがられるみたいな」
── じゃあ凄くできるヤツですね。
「そうですね。今はパイロットなんですけど、社交性もあって凄く器用な人」
── それは凄い!
「その人と付き合っている時、私との時間は彼の隙間時間に入れたいと公言されていたので、ディズニーとか行けなくて不服だったけど、成長させてもらった感じはあります」
── そうですか~、ちょっと出来杉君ですね(笑)
「でもその人にも裏切られたといいますか」
── え、そそれはどういう(笑)
「別れてから10年位して、もう一度やり直さないか、と彼に言われたんですね。でも私はその時に好きな人もいたので断りました」
── あ~そうだったんですね。
「そしたら彼がその直後に、お見合いさせられることになったって言って。それを聞いた瞬間、私は彼が好きなんだってことに気づいちゃったんです」
── あ~そのお見合いが嫌で。
「だから気持ちを伝えたんですが、今度は私が断られて……。でもSNSで後に知ったんですが、彼、お見合いじゃなく、その日結婚してました(笑)。もうフラれたと同時に嘘をつかれたショックがすごかった」
── あ~なるほど~確かに、そういう嘘は、ね。でも、もしかしたら、最後の最後に本当に好きな人に好きって言っておこうと思ったのかもしれないです。
「ん~、今はそういう風にも思えますけどね」
── なんか男性ってそういうこと隠すんですよね。好きな女性には良い人って見られたくて、そういうことをね。
飲んじゃったら、泊まらせてもらった方が楽だなって思います
「そうですね、そういう気持ちもあります」
── では結婚したい男性の価値として、ルックス、お金、性格、会話、セックス、大事なものに順番を付けるとするとどうなります?
「ん~、1番は性格ですかね」
── もうオラオラしてない方がいいですか(笑)。
「はい(笑)。そして2番同率でお金とセックスですかね」
── えっ、セックス大きいですか⁉
「大きいですね。周りの夫婦を見ていてもセックスレスの問題、子どもをつくるかつくらないか問題で離婚する人たちがすごく多いんですよ」
── あ~そうか!
「もちろん、付き合っている時と頻度は変わってくるかと思うんですけど、レスになっちゃうと……。“異性として見れない”といって不倫をしている人も多くいるので」
── そうですね、よく聞きますもんね。そうなるのは避けたい、と。では相手の年収はどれくらいがいいとかありますか?
「1千万とかは求めないですね。自分が働くので。私は専業主婦とかには絶対なれないので、一緒に働いて1500万とかになればいいかな」
── 外で働くのが好きなんですね。どんな仕事をされてきたんですか。
「新卒では化粧品の会社に勤めました。その会社を退職して留学したんですが、その後化粧品会社での経験を生かして、編集やライター、マーケティングなど、結構多岐にわたって仕事をしています」
── ああ、色々な顔を持っているんですね、今風の働き方ですね!
「そうかもしれません」
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「あ~、たまにいますよね。それは本当に人生もったいない。嫌いなのはもったいない」
── いつ頃それって楽しく思えました?
「ん~、大人になってからのような気がしますね。だんだん、なんか、こう……」
── あれってやっぱりわかってくるというものなんですか。男性ってそれが一切わからないんで。男性は気持ちいい場所が決まっていて、開発されてはいかないんです。
「そっか~、男性ってそうなんですか。確かに経験を積んでいくと、場所とか流れとか自分の好みがわかってきて、たぶん形の問題もあるし」
── じゃあこの人は好きだけど、もうセックスはしたくない、というのもあるんですか?
「そうですね、私、付き合う前になるべくセックスしてた方がいいと思っていて……。身体の相性の問題って、心にも関わるコミュニケーションの一環だから。身体的な相性がダメな人とは私は付き合えないと思う」
── なるほど。ブラジル人もそうらしいですよ。デートの早い段階でしておいて、合わなかったらやめるし、合うと思ったらそれから好きになっていくって。
「私もその方がいいと思いますね、結婚してからのセックスレス問題とかとは、また違うのかもしれないけど」
── では男女の友情ってあると思います? 僕はないと思っていて、食事に誘う男性はちょっとでも狙ってると思ってますが(笑)、どうですか?
「あ~そうなんだと思いますね(笑)。私も絶対にそういうことにはなりたくない、と思う人とは食事に行かないですよ。だから食事の場所から相手の家が近くて、自宅が遠ければ、泊まらせてもらった方が楽だなって正直思います(笑)。それでまぁそうなっちゃってもいいかなって(笑)」
── 帰るのが面倒くさくなっちゃうんですね。
「はい。もう寝させてもらった方がいいかなって(笑)。だから男性陣は、意中の女性を食事に誘う時は自宅の近くがいいんじゃないですか? ふふふ(笑)」
── それはいいこと聞いちゃいました! 参考になります(笑)。
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【林さんから〆のひと言】
★この連載では登場していただける女性を募集しています
林さんに自分の恋愛観・恋愛体験をぜひ語ってみたいというアナタ。簡単な自己紹介文と写真、どんなことを話したいかを添えて下記までメールでご応募くださいませ。お願いするかたには担当よりご連絡させていただきます。
メール宛先/s1209@mb.shufu.co.jp
件名は「美人はスーパーカーである募集」でお願いいたします。
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BAR BOSSA(バール ボッサ)
ワインを中心に手料理のおいしいおつまみや季節のチーズなどを取り揃えたバー。 BGMは静かなボサノヴァ。
住所/東京都渋谷区宇田川町 41-23 第2大久保ビル1F
営業時間 / 月~土 19:00~24:00
定休日 / 日・祝
問い合わせ/☎ 03-5458-4185
林伸次(はやし・しんじ)
1969年徳島県生まれ。早稲田大学中退。レコード屋、ブラジル料理屋、バー勤務を経て、1997年渋谷に「bar bossa」をオープン。2001年、ネット上でBOSSA RECORDSを開業。選曲CD、CD ライナー執筆等多数。cakesで連載中のエッセー「ワイングラスのむこう側」が大人気となりバーのマスターと作家の二足のわらじ生活に。初の小説『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる』(幻冬舎)も話題。