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2022.09.05

営業は辛くて大変、そんな時代に終止符を!

暑い夏も、スーツに身を包みひたすら営業周り。それで契約が取れるならまだしも、一日歩き回って契約ゼロなんてことも。そうして疲弊する営業マンを救いたいという思いから、株式会社スマスマを立ち上げた平沼さん。営業しない営業って、どういうことですか?

CREDIT :

写真/トヨダリョウ スタイリング/小野塚雅之 ヘアメイク/勝間亮平 文/安岡将文 取材協力/漆畑慶将

平沼 海統/株式会社スマスマ 代表取締役CEO
営業なんて一生したくない! 自身の過酷な営業経験が、今の会社設立のきっかけとなったと語る平沼さん。目指すは営業をしない営業。その実現のために必要だったのは、徹底した事前の情報収集でした。

営業は、効率的にやれば面白い仕事なんです

── まずは、平沼さんが経営されている株式会社スマスマについて教えてください。

平沼 弊社はSalesTech領域である顧客データプラットフォームを提供する会社になります。一般的にセールスは、足を使って泥臭く何社も周ったり、一日中ひたすら電話をかけまくる、いわば絨毯爆撃的なイメージが強いと思います。弊社は、そのセールス手法を根本から変えるサービスを提供しています。

── 確かに営業という職種には、辛くて大変という印象があります。そんな状況を変えるサービスとは、具体的にどんな内容なのでしょう。

平沼 簡単に言うと、セールスをする前段階でいかに価値の高い顧客データを揃えるかということです。インターネットが発達した今、インターネット上に掲載されている情報を活用して営業を行うことはスタンダードになりました。インターネットのない時代にあった闇雲な営業は、かなり減ったと思います。

ただ、それだけでは不十分。インターネット上にある情報は誰でも見られますから、営業における有益性は微々たるものです。そこで弊社は、それら情報に加えて、インターネットで検索しても出てこない価値の高い情報をプラットフォームを通じてお客様に提供しています。
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── 一般に公開されていない価値の高い情報は、どのようにして集めるのでしょう。

平沼 弊社が所有するコールセンターや、データパートナー企業様との連携などからです。その他にも情報源がいくつかあるのですが、詳細は企業秘密ということで(笑)。とにかく、巨大なエコシステムを創りあげています。

── それにより、営業はどう変わるのでしょう。

平沼 弊社が考える営業とは、営業をかける前段階こそが勝負所と考えています。100社すべてに当たって砕けろじゃなく、その100社から優先順位や、温度感の高い営業先を絞ることで、効率的に営業をかけられます。つまりは、需要のある企業に必要なタイミングで届けるというイメージです。

── なるほど。合コンだって、事前に相手女性の情報がわかっていれば、話は盛り上がりますからね(笑)。

平沼 その通りです(笑)。いわば営業のカンニングとも言えますね。

── ただ、成約率を上げるための前準備というのは、さほど目新しいものではないように思えます。なぜ、多くの会社はそれが出来ていないのでしょう。

平沼 おっしゃる通り、営業のために事前にデータを収集すること自体は珍しくありませんが、インターネット上では知れない膨大なクローズドデータを収集し、更にリアルタイムでアップデイトし続けるということはかなり大変なんです。そこに力とお金と人材を注ぐとなると、そこまで頑張れない会社がほとんどです。

ただし、蓄積されたデータにはとんでもない価値があります。今後AIなどを活用すれば、さらに有効な活用が可能になってきます。弊社は現在既に多くのデータを収集していますので、処理能力をより高めてゆけば今後その価値にはレバレッジがかかっていくと思います。
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大嫌いになったから、直すべきところが見えた

ジャケット5万8300円、パンツ3万6300円/ともにジャンネット、ニットTシャツ4万700円/ラルディーニ(すべてトヨダトレーディング プレスルーム)
▲ ジャケット5万8300円、パンツ3万6300円/ともにジャンネット、ニットTシャツ4万700円/ラルディーニ(すべてトヨダトレーディング
プレスルーム)
── そもそも、なぜこのような事業を思いついたのですか。

平沼 僕も以前営業を経験しているんですが、自身も含め営業担当者の疲弊ぶりに愕然としました。みなさん、体力的にも精神的にもとても追い込まれているんです。昨今は働き方改革が進んでいると言われていますが、営業職においてはいまだネガティブな印象は強く、新社会人においても営業への配置は嫌われています。

でも、営業という職種自体が悪いわけじゃないんです。無駄な労力や心労を強いられる営業が悪いのであって、達成感を多く得ることができれば営業ってとても楽しい職種なんです。そう気付いた時、この事業を思いつきました。

── それに気付いた具体的なきっかけは。

平沼 営業職を経験した結果営業が大嫌いになったので、起業した際に絶対に営業はしないと心に決めたんです。その結果、見事に失敗。当然ですよね、何も実績がない会社なんですから。その頃、上場企業の社長の方々と会食の機会があり、そこで皆さん商談機会の取りづらさに悩んでいるとおっしゃられていたんです。当時何も上手くいっていなかった僕は、営業嫌いを一度忘れ、代行を買って出たんです。

そうして営業代行事業がはじまったのですが、3年ほど行うなかでアポイントの取得率が一般的に1〜2%なのに対して、弊社は平均7〜10%という非常に高い数字を出すことができました。そこで、向き合い方を変えるだけで営業ってこんなに面白いんだなと気づきました。営業が嫌いだったんじゃなくて、営業のやり方が嫌いだったんだなと。
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── 効率を高めるという意味で、今後はAIの重要度は高くなりますね。

平沼 AIの存在感は増すばかりでしょう。ビッグデータもただ持っているだけでは意味がないです。その点において、AIによる予測分析は不可欠なものとなるでしょう。

それらの活用が進めば、営業は商談という最もコアな販売活動に労力を注ぎ込めます。現状は、その前段階での労力が多すぎて、商談には30%程度しか労力を注ぎ込めていないというデータが出ているくらいです。

── とどのつまり、商談さえも自動化される時代がくるのでは。

平沼 いえ、すべての人間がロボットにでも置き換わらない限り、それはないでしょう。弊社は、最終的には人のためになりたいと考えています。ビッグデータとAIを駆使することで、営業マンが本来力を発揮したい場に早く辿り着かせてあげたいのです。

ビジネスは突き詰めてゆくと、最終的には人と人との関係で成り立っています。データからだけでは判断できない要素が、沢山ありますから。問題は、良好な、そしてスムーズな人付き合いを、無駄な労力が妨げていること。データというツールを正しく活用し心とスケジュールに余裕が生まれれば、接待だって楽しくなると思いますよ。

そもそも、弊社のサービスを活用すれば、営業をかける以前に需要と供給がマッチしているのですから、過剰にゴマスリをする必要もありません。そんな環境になれば、圧倒的に高い営業職の離職率も下がるはず。そして、未来ある若手もどんどん入ってきてくれるようになると思います。

── 起業する前は、どんな仕事をなさっていましたか。

平沼 まずは様々な肉体労働系のお仕事です。いわゆる労働収益業ですね。そこから、何か大きなことをやりたいと、コールセンターの営業職へ。その頃は社会をまだ俯瞰で見ることができず、本当に何もありませんでした。年齢も20歳そこそこでしたから。

その後起業したんですが、実は当時何をするかも具体的に決めていませんでした。とりあえず会社を作れば銀行がお金を貸してくれて、それで何かできるだろうと(笑)。当然銀行からは相手にされませんでしたけどね。
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── 向こう見ずってやつですね(笑)。子どもの頃から、そういう性格だったんですか。

平沼 そうでしたね。学生の頃から、トライ&エラーを繰り返してきました。なんでもいいから、とにかく走り出さないと気が済まないんです。しかも、トライ&エラーの回転数がとてつもなく多い。

すなわち失敗が多いわけですが、そもそも失敗前提で走り出しているので、落ち込むこともありません。むしろ、失敗のデータが蓄積されてラッキーぐらいに考えていました。

── プライベートは、どんなライフスタイルを。

平沼 プライベートかぁ……、僕24時間365日仕事人間なんです。息抜きとか必要と思わないですし、遊びに行きたいとか、趣味を楽しみたいって欲求もまるでないんですよね。

── ストイックですね。

平沼 それが、ストイックとはまた違うんです。ほとんど会社に泊まり込んで仕事していますが、楽しくて仕方がないんです。毎日データを見て、戦略を立てている時間が好きなんです。大手の決算説明会資料とか見ながら「おっ! ここはウチが持ってるデータをきっと欲しがるはずだ!」なんて見つけた日には、楽しくて楽しくて(笑)。ある種のゲーム感覚なんです。だから、ストイックではないんです。

── 御社のサービスから言えば、見つけた時点で既にマッチングが成功しているようなものですから、それは楽しいですよね。絶対に盛り上がる合コンメンバーを見つけたようなものですから(笑)。

平沼 そうです(笑)。それを楽しいと思わない人って、いないんじゃないですか。

── LEON読者向けに、そういうサービスってできませんか(笑)。

平沼 う〜ん、いずれ作ってみましょうか(笑)。ただ、真面目な話をすると、個人情報が絡みますし、データ的にマッチするだけでは人は繋がりませんからね。
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チャレンジは一生! 見据える先は既に世界

平沼 海統/株式会社スマスマ 代表取締役CEO
── 失礼しました(笑)。話を元に戻して、平沼さんは今後どのような未来を見据えていますか。

平沼 志は常に高くもっています。起業当初から、国内最速で営業利益1兆円達成を実現することを目標にしています。そうすると、売上的には6〜7兆円が必要になります。となると、日本だけに収まっていては実現できません。

弊社がベンチマークしているアメリカの同業種企業は、2020年に上場した結果2〜3兆円の価値を認められています。可能性は十分にあると考えています。

現状、弊社のジャンルにおいてはマーケットリーダーと自負しています。これからもしっかりリードしつつ、現在の高い成長率をより高め、もっと広く認知していただけるように精進したいです。

── その実現のために、他の業種へ打って出る考えは。

平沼 現状のサービスを活かせば、リクルーティングサービスの展開にも可能性を感じています。昨今、優秀なエンジニアの採用が困難ですが、そうした職種においては能力を数値化しやすいので。

── 確かに、可能性はまだまだ広がっていますね。平沼さんの個人的な未来は?

平沼 年齢関係なく、学びへの欲求は持ち続けていきたいですね。何がどこに繋がるかなんて、わかりませんから。あっ、コロナ禍が過ぎたらアメリカに旅行に行ってみたいですね。まだ行ったことがなくて。

そして、久しぶりにベロンベロンになるまで飲んでみたいですね。今の自分には必要ありませんが、それはそれで何か面白いことが見つかるかもしれませんし。

── では最後に、平沼さんの座右の銘を教えてください。

平沼 先ほども申し上げた、「一生勉強」という考えも大事にしていますが。加えて、「神様は乗り越えられる試練しか与えない」という言葉も好きです。その言葉を心に留めておくと、大きな壁が立ちはだかった時に、この先にチャンスがあると思えて頑張れますから。
平沼 海統/株式会社スマスマ 代表取締役CEO

● 平沼 海統/株式会社スマスマ 代表取締役CEO

2018年に営業代行会社に入社。アウトバウンドのコールセンターでトップの成績を収め、営業効率の重要性を実感。この経験をきっかけに 2018年7月株式会社スマスマを設立。

※掲載商品はすべて税込み価格です

■ お問い合わせ

トヨダトレーディング プレスルーム  03-5350-5567

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