2020.02.19
【第3回ゲスト】山之内すず(モデル)
ティーンが熱烈支持!の山之内すずにオヤジがTikTokを教わった!
世のオヤジを代表して作家の樋口毅宏さんが今どきの才能溢れる美人に接近遭遇!その素顔に舌鋒鋭く迫る連載。第3回目のゲストは、モデルの山之内すずさん。SNS投稿をきっかけに芸能界にスカウトされたという、まさに新時代のアイドルなのです。
- CREDIT :
写真/トヨダリョウ 文/井上真規子 スタイリスト/伊藤良輔 ヘア&メイク/榎本愛子
第3回のゲストは、モデルの山之内すずさん。高校2年生の頃、ショートムービープラットフォームアプリ「TikTok」にアップした投稿ムービーが注目を集め、若者たちの間でブレイク。
その後、インスタグラムの投稿写真をきっかけに芸能界にスカウトされ、2019年に上京。その愛らしい容姿と関西人ならではのユーモアセンスで、今やティーンに大人気の次世代モデル&アイドルとして頭角を現しています。
若干18歳の現役スター女子高生にいまどきの若者事情を伝授してもらうべく、対談はスタートです。
「はじめTikTokって名前見た時、チクタクって読んじゃいましたよ」(樋口)
(30歳も年下の、もはや親子ほどの年齢差にビビりまくり、スタートから挙動不審)
は、初めまして、樋口と申します。あの~……、何でそんなに顔が小さいんですか? 誰かに殴られたんですか?(渾身のつかみのギャグ)
山之内すず(以下:すず)
「キャハ(笑) 殴られてたらマズいっす(笑)」
樋口 「(笑ってくれた。なんていい子なんだ……)僕みたいに顔が大きい人間と、同じ生き物と思えないんですけど……」
すず 「やめてください〜(笑)」
樋口 「現在、18歳ということですが、つまり21世紀生まれ? 隔世の感がすごい!今日はジェネレーションギャップを楽しみたいと思います。よろしくお願いします!」
すず 「はい、よろしくお願いします!」
すず 「スカウトのきっかけは、インスタグラムに投稿した写真。2018年の春から地元の神戸でサロンモデルをしていて、その時に撮った写真を投稿したら事務所の目に止まったんです」
樋口 「うわぁ~! もう、そこからしてイマドキですねー!! そして、おじさん世代は全然わかってないんですが、TikTok(ティックトック)というアプリでティーンにブレイクしたんですよね。はじめにTikTokって名前見た時、チクタクって読んじゃいましたよ(照)」
すず 「キャハ! TikTokは、音楽や台詞に合わせて振り付けや口パクで撮影をして、それをスローモーションや切り替えなどで編集して作る動画アプリです。はじめは友達同士の遊びで作った面白系のムービーを間違えて公開してしまって。そしたら『いいね!』がすごく付いて、調子に乗って今に至ってます(笑)」
すず 「案外、簡単なんです! TikTokってユーザーは、小学生から大学生までが多いですけど、大人でもやっている方はたくさんいますよ~。ちょっとやってみます?」
と、ここで、すずさんが樋口さんと一緒にTikTokを撮ることに!
こうして、こうして、こうやって、と慣れた調子でポーズを決めていくすずさん。
樋口 「お~っ、すごいな。迷いがない(笑)」
すず 「次、樋口さんと一緒に」
樋口 「え⁉ まったく何をどうしたら良いかわからない! どうすればいいんですか?(パニック) すず先生、教えてください!」
すず 「樋口さんはとりあえずそのままニコニコしててください! じゃ、いきますね〜。せーの、はい笑って〜! 驚いて〜! これで、アップにしたり、スローにしたり……」
樋口 「わ〜、片手で全操作!? す、すごい、器用すぎる!」
すず 「できた〜! めっちゃいい感じですよ!」(大笑)
樋口 「お~、TikTokデビューしてしまったぁ!」
すず 「デビューのお手伝いできてうれしいです!」
「運命ってどこでどう変わるかわからないものですね〜」(樋口)
すず 「はい。去年の8月には事務所に所属することになって。それからすぐにAbemaTVの『白雪ちゃんとおおかみには騙されない』という恋愛ドキュメンタリー番組への出演が決まったので、それならもう上京して仕事を力に入れようと」
樋口 「は~、運命ってどこでどう変わるかわからないものですね。この世界に入るまで、テレビとかはよく見てましたか?」
すず 「小学生、中学生の頃はずっとテレビっ子で朝学校行く前とか、夜もバラエティは絶対見てました。『さんま御殿』、『行列のできる法律相談所』、『しゃべくり7』とかは大好きでしたね。
樋口 「やっぱり番組もイマドキですね~。その頃は、テレビに出てみたいなとか思ったりしました? 友達に『すず、かわいいから応募してみなよ~』とか言われてたでしょう?」
すず 「テレビの中の人に会いたいとは思ってたけど、自分が出る側になるとかは全然思っていなかったです。神戸の田舎で育って、毎日木に登ったり、走り回ったりする野生児だったんで、芸能界なんて夢のまた夢、現実味のない世界でした」
樋口 「これだけ可愛かったらそんなことないでしょ〜」
すず 「お母さんはずっと応募しなさいって言ってたけど、友達からは謎に『すずは黒ギャルになる』とか言われてて(笑)」
樋口 「黒ギャル(笑)。じゃあすずさん的には、青天の霹靂だったわけですね。
もし、SNSでスカウトされていなかったら今頃、すずさんは何をされていたんでしょうね。小さい頃からの夢は?」
すず 「芸能界に入ることは考えてなかったので、普通に高校を卒業して、大学に進学してたんかな~って。母親が介護士をしていたこともあって、中学生の頃までは保育士や介護士とか、福祉系の仕事に就きたくて。国際関係の仕事にも興味があって、高校では国際コミュニケーションや英語、多文化交流に力を入れている学校へ通ってました」
すず 「いえいえいえ(笑)。でも高校生になって、実際にお給料のことや労働にどれだけ力を入れるべきか考えるうちに、将来安定して生活できるのか不安になって。どうしたらいいやろって、迷ってました。だからこのお仕事をさせてもらえることになってすごくありがたいなって思ってるんです」
樋口 「ちょっと、高校生なのに、地に足つきすぎです……! でも、このお仕事も人気商売だし、不安とかもあります?」
すず 「もちろん安定した仕事じゃないから、不安を感じることはありますけど、最終的にはなんとかなるっしょ~!って(笑)。上京した時に決めたことだし、行けるとこまで行ってみるつもりですね」
「節約せなって、タクシーとウーバーイーツは禁止してます」(すず)
すず 「はい」
樋口 「あの番組は出演者もオヤジ世代が多いじゃないですか。でも、すずさんからは大人に対するバリアみたいなものが全然感じられない。すごく自然にオヤジたちを相手にしてて。僕なんかは若い頃、大人への嫌悪感で溢れてたんだけど、すずさんは大人に騙されたり、嫌な思いしたりってことはなかったんですか?」
すず 「あ~、そうですね。上京前は学校の先生が嫌いとか、親が嫌いと思っていた時期も全然ありました。大人になりたくないとも思ってた。でもお仕事を始めて年上の方から学ぶ機会が増えて、大人へのイメージは変わりましたね。嫌悪感がなくなった」
樋口 「というと?」
樋口 「日々、大人の階段登ってるんだな~(お父さん目線)。本当にしっかりされてますね。上京でお母さんと別れるのはさみしくなかったですか?」
すず 「それがお互い、そうでもなくて。上京が決まったのも急で、『何日後かに東京行くから』『あ、そう』みたいな感じでした。友達と離れるのは寂しかったけど。帰れば会うし、電話すればええやんって」
樋口 「今はひとり人暮らしをされてるそうですけど、不安とかはないですか?」
すず 「最近やっと落ち着いてきて。家具を揃えたり、部屋を可愛くするのが楽しいです。でも、休みの日は誰とも喋らへんから、それは寂しい。大抵、地元の友達とテレビ電話してます(笑)」
すず 「私、一人で外に出かけるのが超苦手で、コンビニすら行きたくないんです。だからできる限り外に出ないで、ず~っと家にいます」
樋口 「そうなんですか! イメージと違いますね(笑)。それは神戸時代から?」
すず 「はい、昔から一人で買い物するのが苦手でいつも友達と一緒でした。だから家具買うのも全部ネット。一人暮らしで家具買って運ぶのも無理だし、届けてもらえるから楽ちんなんです」
樋口 「やっぱり今の人ですね! 料理はされますか?」
すず 「一人暮らし始めて、最初の1週間は楽しいやん!って思ってやってたんですけど、洗い物がすっご~く嫌いで(笑)。無理やわ~って思って、一旦やめて。半年経って、鍋くらいはやるようになりました。今は鍋とおでんだけ(笑)」
樋口 「最近はウーバーイーツとかもあるじゃないですか」
すず 「ちょっと前は使ってましたけど、何せ送料が高い! 節約せなって思って、タクシーとウーバーイーツは禁止にしてます(笑)」
樋口 「やっぱり地に足ついてる〜(お父さん目線)」
「人としてちゃんとしていて、その上で面白い人がええなって」(すず)
すず 「ハハハ。恋愛も結婚も全然したいです!! うちの事務所は恋愛禁止じゃないんで。ただ、今は……お仕事で同世代の方と一緒になることもあるけど、みんな遊び盛りの年頃だから、それが嫌なんです。だから、すごいガード固めてますよ(笑)」
樋口 「そうなんだ~。えっ、理想の男性像なんてあります?」
すず 「自分より大人な考えをもっている人が第一条件。あとは、ゴミをポイ捨てしないとか、店員さんにきちんと敬語を使えるとか、いただきます、ありがとう、ごちそうさまとか当たり前のことが言える人がいいです」
樋口 「古風というか、ちゃんとした人が好きなんですねぇ」
すず 「ですねぇ。一緒にいて恥ずかしくなる人は嫌だなって。私、バカで面白い人が好きなんですけど、それと礼儀がなってないのは全然違う。人としてちゃんとしていて、その上で面白い人がええなって。欲を言えば、関西人がいいです!」
樋口 「やっぱり、そうなんだ! 関西のノリが大切なのか!」
樋口 「確かに、東京の人ってあんまり最初から本音言わない。関西の人の方が、裏表ない感じがしますね……」
すず 「あまり気を遣いたくないんで、初めからブッこんでくれる人の方がいいんですよ。それが空気読めないとか、気遣えないとかになるのかも知れへんけど、変に気を遣われるんやったら、自分のできひんこととか、ダメなとことかいじってくれた方が楽やし。やっぱり私はいつでも笑っていたいんで」
すず 「ん~確かにそんな気遣う話ではないって感覚ですね」
樋口 「そうでしょ。その時はドキッとして、やっぱり感覚が違うんだな~って。彼氏にするならやっぱりその辺の感覚は近い方が楽ですよね。でもこの世界は、出会いそのものが少ないですよね~。やっぱりこの世界の人の方が事情もわかってくれるし、楽かもしれない」
すず 「自分がもう少し大人にならんと。だから年上の人がいい。精神的に大人な方やったら同級生や年下でも大丈夫やけど」
樋口 「ちなみに、いくつ上ぐらいまでOKですか?」
すず 「自分の中でも一応10歳上まではありと思うんですけど、何せまだ高校生なんで……。自分が10歳上の人を好きになるのは全然あり得ることやし、普通と思うけど、10歳上の人が女子高生を好きになるのはちょっと危ないなと(笑)」
樋口 「ロリコンだめ絶対! 通報してください!」
すず 「キャハハ! だからリアルなところを言うと、2~3歳上が理想かなって思います」
樋口 「確かに10代の頃、2~3歳上なだけで随分大人ですよね。でもすずさん自身が精神年齢がかなり上だと思うので、当分現れないかなぁ」
すず 「はい、今はとにかく仕事頑張ろうと思って。あ~悲しい~(笑)。東京ってどこも街がすんごいキラキラしているんですよ。だから一人で歩いていて、寂しくなって写真撮ったりしてます」
樋口 「大丈夫です、街がキラキラしても、すずさんの方がもっとキラキラしてますから!!」
すず 「キャッハ~!」
【対談を終えて】
● 山之内すず
2001年10月3日、兵庫県生まれ。身長163cm。SNSに投稿したサロンモデルの写真が事務所の目にとまり芸能界入り。すぐに恋愛ドキュメンタリー番組『白雪とオオカミくんには騙されない』(AbemaTV)に出演し、中高生の間で大きな支持を集める。以降、「林先生の初耳学」、「しくじり先生 俺みたいになるな!!」、「サンデージャポン」など数々のテレビ番組やCMに出演。TikTokフォロワー51万5000人、Instagramフォロワー 21.62万人と、圧倒的な人気を誇り、令和の新JKアイコンとして10代のトレンドを牽引。
Instagram/https://www.instagram.com/suzu____chan/?hl=ja
Tiktok/https://www.tiktok.com/@suzu____chan
● 樋口毅宏 (ひぐち・たけひろ)
1971年、東京都豊島区雑司が谷生まれ。出版社勤務の後、2009年『さらば雑司ケ谷』で作家デビュー。11年『民宿雪国』で第24回山本周五郎賞候補および第2回山田風太郎賞候補、12年『テロルのすべて』で第14回大藪春彦賞候補に。著書に『日本のセックス』『二十五の瞳』『愛される資格』『アクシデント・レポート』など。妻は弁護士でタレントの三輪記子さん。最新作は育児を通して知り合ったパパ友同士の禁断の恋を描いた『東京パパ友ラブストーリー』。
公式twitter https://mobile.twitter.com/byezoushigaya/
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