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2022.09.16

YOSHIKIが生み出したシャンパーニュ、その味わいは「Forever Love」

あのYOSHIKIが仏名門シャンパーニュメゾン「ポメリー」とタッグを組んでシャンパーニュをプロデュース。初回ロット1万本はすでにソールドアウト、オンライン分は10分で即完売したという注目のシャンパーニュについて、単独インタビューを敢行しました。

CREDIT :

文/柳 忠之 撮影/有高唯之

▲ 今まで飲んだシャンパーニュのなかでも一番美味しいものができました、とYOSHIKIさん。
「X JAPAN」のリーダーであり、ピアノとドラムを担当するミュージシャンのYOSHIKIさん。元旦恒例のテレビ番組『芸能人格付けチェック』(テレビ朝日系列)でも毎回高級ワインをズバズバ当てるほどのワイン通として知られ、ここ10年は米カリフォルニアでロブ・モンダヴィJr.と組み、自身のワインブランド「Y by YOSHIKI」をプロデュース。ワイン造りでもその才能を開花させています。

そして今回、YOSHIKIさんが挑んだのはスパークリングワインの最高峰、シャンパーニュのクリエーション。歴史あるメゾン「ポメリー」とのコラボレーションによる新ブランド「Y by YOSHIKI CHAMPAGNE POMMERY」は、初回ロット1万本がすでにソールドアウト。オンライン分はわずか10分で即完売してしまったとか。いったいどんなシャンパーニュ? 気になる味わいと秘めた想いを、YOSHIKIさんに単独インタビューで聞きました。
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「人は生きているだけで祝福に値する」

YOSHIKI
▲  「こだわったのはエレガンスと飲みやすさ」とYOSHIKIさん。
—— カリフォルニアワインに続き、シャンパーニュをプロデュースされたYOSHIKIさんですが、ご自身はどういう時にシャンパーニュを開けられますか?

YOSHIKI(以下Y) ふだんは食事の前にアペリティフとして、あるいは何かのお祝いの席でですかね。自分自身を祝福する時に開けてもよいと思います。ぼくは日頃から生きていることに感謝したいという気持ちがあって、最近はコロナ禍や母の死*などを経験するうちにその気持ちが段々と強まりました。人は生まれて来たこと自体が奇跡で、祝福に値すると思うんですね。だから何か特別な時に限らず、今日もこの世に生きていることに感謝して、1本のシャンパーニュを開けるのも素敵なことだと思います。
*YOSHIKIさんのお母さまは22年5月に逝去が伝えられた。
YOSHIKI
▲ モノトーンな装いに、ゴールドのタイがアクセントになっているYOSHIKIさん。
—— YOSHIKIさんは毎日シャンパーニュを飲んでいそうなイメージでした。いままで飲んだシャンパーニュのなかで忘れられない思い出はありますか?

YOSHIKI 「X JAPAN」の初めての武道館公演の時ですね。某高級シャンパーニュを「記念に開けるぞ!」と、F1のように振りながら栓を抜いたら、振りすぎて中身が全部出ちゃった(笑)。
YOSHIKI
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—— 通常のワインと比べて、シャンパーニュだからこそのプロデュースの難しさはありましたか?

YOSHIKI シャンパーニュは、仏シャンパーニュ地方で造られたスパークリングワインしか名乗ることができません。他の土地で造ると、どんなにシャンパーニュを真似ても、それはスパークリングワインなんですね。伝統ある土地を背負っている重みを感じ、いい加減なものは造れないというプレッシャーが常にありました。
YOSHIKI
—— 今回、コラボレーションを組んだ「ポメリー」というメゾンはどんな造り手なのでしょうか?

YOSHIKI シャンパーニュ地方ランスのサン・ニケーズの丘に、エリザベス王朝様式の館をもつ老舗メゾンで、その地下には総延長18キロにもおよぶ白亜のセラーがあります。また、メゾンを発展させたマダム・ポメリーはブリュット(辛口)の先駆者。とくに最高級キュヴェの「ルイーズ」は素晴らしい。ぼくは先入観を持たないよう、必ずブラインドでテイスティング(銘柄を伏せての試飲)をします。何種類も並ぶ中で、非常に心を打たれたシャンパーニュがひとつありました。それがルイーズでした。
YOSHIKI
▲ 筆者はYOSHIKIさんと乾杯! させてもらった。

「モーツァルトの作ったワインはどんな味か? 飲んでみたいでしょう?」

—— どのようなプロセスを経て、今回の「Y by YOSHIKI CHAMPAGNE POMMERY Brut」は完成したのでしょうか?

YOSHIKI ポメリーのアイテムをすべて試飲し、こういうタイプ、こういうスタイルが僕の好みだと、ポメリーの醸造チームに伝えたうえで、ロサンゼルスに試飲サンプルを次々と送ってもらいました。カリフォルニアでワインを造った時もそうですが、シャンパーニュにとって最も大切なプロセスはアッサンブラージュ(ブレンド)です。飲んでいただくとすぐおわかりになると思いますが、とても飲みやすいシャンパーニュに仕上がっています。

—— YOSHIKIさんにとって“飲みやすい”シャンパーニュとはどんなものでしょう?

YOSHIKI ひと言でいえばエレガントさ。さまざまなトップレベルのシャンパーニュを飲んできて、どこにも引っかかりのない滑らかさこそ、シャンパーニュにとって究極のエレガンスだと思いました。ですから今回のプロジェクトでも、アッサンブラージュではエレガントさにこだわりましたね。

YOSHIKI
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—— ボトルのデザインもユニークですね。ゴールドがとってもゴージャス!

YOSHIKI そう、ボトルにも時間をかけました。実を言うと、このゴールドはフィルムではなくペイントなんです。ロゴもデザイナーと相談しながら、何回も試行錯誤を繰り返しました。このブランドは今回のアイテムが最初で最後ではなく、カリフォルニアワインの「Y by YOSHIKI」同様、さらなる発展が構想にあります。まずはスタンダードなシグネチャーラインにゴールドをまとわせました。次は……、おっと、これはまだ言っちゃいけないのかな(笑)。

—— あ、次はロゼとか考えてらっしゃるのでしょうか?

YOSHIKI ……(無言だけれどサングラスの奥の瞳が少し微笑んだような??)

—— えっと……YOSHIKIさんは最近、『ニューズウィーク日本版』で「世界に挑戦する日本人20」のひとりとして取り上げられました。発表会で、「ロサンゼルスに30年住み、世界に挑戦しているが、世界の壁は決して低くないし薄くもない。しかし、その壁を打ち壊せるところまで近づいている」と語られていましたが、今回はワインのプロデューサーとしても世界に挑むということですか?

YOSHIKI もちろん、そう考えています。だからこその全世界発売(日本では先行販売)です。ミュージシャンでもファッションブランドをプロデュースされてる方がいたり、ある種、そうした活動も含めてアートだと思っています。ですから、ワインもシャンパーニュも生活の中にあるアートの一部で、それを極めたいと考えるのはクリエイターとして当然のことでしょう。もしもモーツァルトが自分でワインを造っていたら、飲んでみたくなりませんか? こういう曲を作る人のワインはどんな味がするのかなって。
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—— するとYOSHIKIさんも、今回のシャンパーニュをプロデュースするにあたり、ご自身の楽曲を思い浮かべながら?

YOSHIKI う~ん(少し考え込んで)、イメージしたのはやっぱり「Forever Love」かな。世界中の人々から永遠に愛されるようなシャンパーニュを目指したいですね。

Y by YOSHIKI × Champagne POMMERY Brut

希望望小売価格/1万6500円(税別)、ギフトボックス入り2万円(税別)
Y by YOSHIKI × Champagne POMMERY公式サイト:https://www.yoshiki-pommery.com

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