2018.10.17
Interview 【vol.3】
葉加瀬太郎が男の着こなしを本気で学びたいと思った瞬間とは?
LEONはお陰様でこの秋に創刊17周年を迎えました。これを記念して各界で活躍する皆さんに「アナタにとってLEONってなんですか?」と尋ねてみました。第3回はヴァイオリニストの葉加瀬太郎さんです。
- CREDIT :
文/持田慎司 写真/斉藤翔平 ヘアメイク/藤川美紗
世界で仕事をして着こなしの基本を学ぶ必要性を感じた
セリーヌ・ディオンと仕事をしたり、いろんな人に会うなかで、男性の着こなしの基本を学ぶ必要性を感じたからです。だからLEONでも連載をしていた落合正勝さんの本を読み漁って、ブリティッシュ、アメリカン、イタリアンやフレンチといった、世界各国のスーツを着てみたんです。
3年くらい経ってなんとなくスーツの着方のようなものを掴みかけてきた頃に、LEONが創刊されました。それは衝撃でしたよね。デニムにエナメルのシューズを合わせるなんて、当時のファッション誌ではどこも紹介していませんでしたから。特に感心するのは、当時の感動を17年経ったいまでも色褪せることなく、自分も含めた読者に届け続けていることじゃないでしょうか。
LEONとは“い・け・な・い教科書(ルールブック)”
僕もそのひとりで、実際に誌面を見て直接ブティックに電話をして、商品を取り寄せることも何度もありましたよ。教科書という視点で言えば、マネージャーにも「LEONを読みなさい」とよく言っているんです。
もともと舞台の制作スタッフだったから、スーツとかジャケパンの着こなしはてんでダメだったんですが、毎月LEONを読んで、僕がロンドンから帰るたびにネクタイを一本ずつプレゼントしたり、パリでシャルベのシャツを仕立ててあげたりするうちに、すごくお洒落になりました。
いまでは誌面からそのまま飛び出してきたくらい。そこまで人に影響を与えてくれる雑誌って、なかなかないですよね?
そうそう、“い・け・な・い教科書(ルールブック)”という点でもうひとつ。
自宅でLEONを読んでいると、よく妻に「そんなにモテたいの?」と言われます。
もちろん、そのたびに「モテたいよ!」と応えるんですけど(笑)。
■ 取材班は見た!
麻布十番 あべちゃんにて……
MEMO:麻布十番が誇る焼きとん・焼き鳥の老舗あべちゃんにて、LEONを熟読していたとの目撃情報が。それ以外にも移動中の車中や新幹線の中でも、創刊当初から毎月欠かさず誌面をチェックしているとのこと。
● 葉加瀬太郎 (はかせ・たろう)
ヴァイオリニスト。1990年『KRYZLER & KOMPANY』のヴァイオリニストとしてデビュー。セリーヌ・ディオンとの共演で世界的な名声を獲得。96年バンド解散後、ソロ活動を開始する。50歳を迎えた今年、ヴァイオリニストとしてのキャリアのなかから選りすぐった、初のオールタイムベストをリリース。
● Information
50歳を記念して、去る8月1日に自身初となるオールタイムベストを発売。3枚組のローソンHMV盤には、50歳にちなみバンド時代から現在にいたるまでに手がけた選りすぐりの全50曲が収録される。そのアルバムを引っさげて9月11日(火)を皮切りに全国ツアーを開催する。自身が考案した本コンサートの全体のテーマは“音楽の世界旅行”。