2018.12.15
最初からは口説かない。うまく惚れさせるのが恋愛の醍醐味
平成のご意見番として炎上を恐れぬ本音コメントが人気の梅沢富美男さん。プレイボーイを自認する梅沢さんは今どきのオトコたちの恋愛作法にも一家言あるようで……。梅沢流の粋な男の遊び方をズバズバ語っていただく連載です。
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構成/紺野美紀 写真/内田裕介
気になる女性が出来たら、惚れてもらうように努力するの。うまく惚れさせることが出来たなと思ったら、攻撃スタート(笑)。ただ、待っていても全然ダメだったこともありますよ。読み間違い。単なる自意識過剰だったってことだよね(笑)。そういう時はスパッと諦める。
初めて会った人を食事に誘うことはありません。もちろん、最初の食事でいきなりホテルへ誘うこともありません。そして、帰り際はスマートにサラッとね。「今度はいつ誘ってくれるのかしら」と思ってもらえるようにしないと。
ふたりで食事に行くんだから、もちろん下心はありますよ。でも、隠すんです。最初からオオカミになっちゃダメ。男は最初は無臭でないとね。
会話が大事なのは言うまでもないよね。「役者は見てきたように嘘をつき」と言うくらいだからね。相手の女性が「パリが好きです」って言ったら、「パリは綺麗な街ですよね」と続ける。たとえ行ったことなくてもね(笑)。
こういったことを言うと、「それは“駆け引き”ですよね」って言うヤツがいるけど、恋愛なんて駆け引きするに決まってるじゃないか。俺の『夢芝居』にもあるだろう!? 「男と女~ あやつりつられ♪」って。恋をするって、そういうことでしょう。駆け引きも何もかもひっくるめて楽しいもんなんですよ、恋愛は。
花柳界のお姉さんたちが女性のすべてを教えてくれた
俺は芝居も巧かったし、見た目も良かったし、若かったし……、そりゃモテたよね(笑)。それで、そんなお姉さんたちが女性に関するすべてを教えてくれたんだ。文字通り、すべてだよ。
「女性と初めて話す時はこうしなさい」「食事のマナーはこうしてちょうだい」「女性を大事に扱いなさい」「セックスは自分だけが快楽を得るだけじゃダメよ」とか。単なるマニュアルじゃなくて、女性たちの意見だから凄い具体的。それに、実践しながらだもん、そりゃ、身に付くよな(笑)。いい時代。
女性を大事に扱うのは当たり前のことだけど、色んなタイプがいるからね、そこは見極めないと。女性だって十人十色。デートだって色んなタイプの女性に合わせられるように手数は揃えた方がいい(笑)。
だって、実際に付き合ってみなくちゃ分からないことはいっぱいあるでしょ。昔から「当てごととふんどしは向こうから外れる」って言ってね。「こうなんじゃないか」と思っていても、違うことなんていっぱいあるんです。だから、自分本位で勝手に決めつけるんじゃなくて、きちんと相手の気持ちをくまないとダメだよってこと。
というわけで、今日はここまで。また来週!
梅沢富美男(うめざわ・とみお)
1950年11月9日、福島県福島市生まれ。血液型B型。俳優・歌手・タレント。剣劇一座「梅沢劇団」の創設者で大衆演劇のスターだった梅沢清と娘歌舞伎出身の竹沢龍千代の5男として生まれ、1歳5か月で初舞台。15歳で本格的に役者の道へ。1976年、女形に転向し「下町の玉三郎」として大ブレイク。1982年には『夢芝居』で歌手デビューし50万枚を超えるヒットに。現在は「梅沢劇団」三代目座長として年間180日舞台に立つ傍ら、テレビにも数多く出演。バラエティや情報番組での歯に衣着せぬ直言コメントで人気を得ている。