2022.08.21
ただ美味しいマグロを食べに行く。あとは何もしない
駿河湾に浮かぶ美しい月を愛で、最上級のマグロをたらふく食べる。ただそれだけのために作られたのが焼津にある「月と鮪 石上」という宿。大人の旅はシンプル・イズ・ベストなのですぞ。
- CREDIT :
文/只野仁志
焼津は高級魚として知られるミナミマグロの水揚げ量日本一を誇る街。その外れ、海と山に挟まれた小さな集落にひっそりと建つ「月と鮪 石上」は、美味しいマグロを余すところなく食べつくし、あとはのんびりと何もしない時間を楽しんでいただきたいという宿。これぞひとつの理想的な大人の旅のあり方かも。
駿河湾に浮かぶ「月」と焼津漁港で獲れる「鮪」がテーマ
「月と鮪」とは不思議な名前に思えますが、それがこの宿のコンセプト。駿河湾に浮かぶ「月」と焼津漁港で獲れる「鮪」をテーマに、宿と料理を再編集したのです。
そんな絶景を眺めながら焼津漁港で獲れる最上級のミナミマグロを心ゆくまで堪能できるのがこの宿の魅力なのです。
ゆっくりと快適に過ごすためのさまざまな工夫
例えば共有スペース「山月のラウンジ」。海に面した「満月のダイニング」とは反対の山側に面した16畳ほどのスペースには、座り心地の良い椅子やソファが置かれ、お茶やコーヒーが自由に飲めるセットも用意されています。またライブラリーには家具や建築に関する興味深い本がセレクトされ並んでいます。
▲ 料理旅館の時からの檜の廊下は磨き抜かれて美しく飴色に光っている。常連客の希望もあって残したのだそう。
▲ 1階の玄関脇にもソファが置かれ脇には雑誌や本も揃っている。モノを少なくして広々としたスペースを確保。
▲ こちらは個室で食事をしたい方のための部屋。
▲ 奥が「満月のダイニング」。元は部屋だった所をダイニングに変更した。
▲ 料理旅館の時からの檜の廊下は磨き抜かれて美しく飴色に光っている。常連客の希望もあって残したのだそう。
▲ 1階の玄関脇にもソファが置かれ脇には雑誌や本も揃っている。モノを少なくして広々としたスペースを確保。
▲ こちらは個室で食事をしたい方のための部屋。
▲ 奥が「満月のダイニング」。元は部屋だった所をダイニングに変更した。
マグロのさまざまな部位を楽しめる「鮪尽くし」のコース
▲ この日おろしたミナミマグロの刺身。希少部位の天身と血合い下(腹と背の身の間にある赤黒い身)、大トロ。
▲ 最初に供されるの鮪節と一夜干ししたマイタケのスープ。力強く峻烈な味わい。
▲ 最中の下にマグロのづけ。上にビーツの酢漬けを載せ、そこに黄身酢をかけた。マカロンのようにふたを閉めていただく。
▲ 中トロのひと口握り。岩塩をひとつまみ振っていただく。自家製のガリも添えて。
▲ 中トロの網焼き。上に煮切り醤油をかけて、スダチを絞って。
▲ マグロのほほ肉と黒米をケールで包んで蒸した。
▲ 手前がカマのお煮つけ。奥が血合い。代々受け継いだタレに漬け込んで。
▲ この日おろしたミナミマグロの刺身。希少部位の天身と血合い下(腹と背の身の間にある赤黒い身)、大トロ。
▲ 最初に供されるの鮪節と一夜干ししたマイタケのスープ。力強く峻烈な味わい。
▲ 最中の下にマグロのづけ。上にビーツの酢漬けを載せ、そこに黄身酢をかけた。マカロンのようにふたを閉めていただく。
▲ 中トロのひと口握り。岩塩をひとつまみ振っていただく。自家製のガリも添えて。
▲ 中トロの網焼き。上に煮切り醤油をかけて、スダチを絞って。
▲ マグロのほほ肉と黒米をケールで包んで蒸した。
▲ 手前がカマのお煮つけ。奥が血合い。代々受け継いだタレに漬け込んで。
▲ 柔らかく蒸したアワビはマグロの出汁とアワビの肝ソースを絡めて。
▲ マグロの皮肌をそいだ剥き身と、卵黄の醤油漬けでべっ甲玉を作り「鮪と月」を表現。岩海苔と有機のスリゴマ、わさびと一緒に混ぜていただく。
▲ 前出のマグロの剥き身と卵黄のべっ甲玉など全部を白いご飯の上に載せて。
▲ 食事の最後にはその場で点てていただくお抹茶と自家製の和菓子が。この日はライチの種を取って白あんを詰めたものを牛皮で包んだ菓子が。
▲ 手前のシェフズテーブルに釜を置いてお抹茶を点てておもてなしを。女将さんと二人の息子さんも皆、お茶の免状をもっているそう。
▲ 翌朝の朝食も豪華。マグロのハラモを中心にハスのきんぴらや卵焼き、用宗のシラス、マグロの剥き身、漬物に大根と厚揚げの味噌汁など。お米は契約農家で作られた「縁結び」という銘柄。
▲ 柔らかく蒸したアワビはマグロの出汁とアワビの肝ソースを絡めて。
▲ マグロの皮肌をそいだ剥き身と、卵黄の醤油漬けでべっ甲玉を作り「鮪と月」を表現。岩海苔と有機のスリゴマ、わさびと一緒に混ぜていただく。
▲ 前出のマグロの剥き身と卵黄のべっ甲玉など全部を白いご飯の上に載せて。
▲ 食事の最後にはその場で点てていただくお抹茶と自家製の和菓子が。この日はライチの種を取って白あんを詰めたものを牛皮で包んだ菓子が。
▲ 手前のシェフズテーブルに釜を置いてお抹茶を点てておもてなしを。女将さんと二人の息子さんも皆、お茶の免状をもっているそう。
▲ 翌朝の朝食も豪華。マグロのハラモを中心にハスのきんぴらや卵焼き、用宗のシラス、マグロの剥き身、漬物に大根と厚揚げの味噌汁など。お米は契約農家で作られた「縁結び」という銘柄。
余計なものを削ぎ落すことで生まれた居心地の良い空間
月と鮪 石上
住所/静岡県焼津市小浜 1047番地
焼津駅 (東海道線)よりタクシーで10分ほど
料金/3万円~(1名1泊2食付き・税別)
予約は2名~。一棟貸切りプランもあり。
HP/【公式HP】月と鮪 石上
TEL/054-627-1636