2020.03.17

親近感を高める小さな楽しみの数々。“当たり前”を忘れる旅が楽しめる「星のや軽井沢」

極上の休息を求めて人々が集う山あいの宿、「星のや軽井沢」。自然の緑や満天の星等、四季折々の風景を愛でられるのはもちろん、ゆったりとした時間の流れは心も身体も癒してくれ、ふたりの親密度も高まります。

CREDIT :: 文／いとうゆうじ

今回、ご紹介するのは、「星のや軽井沢」。女性から絶大な人気を誇る宿としてもおなじみですが、もちろん男性にとっても極上の休息のためのおもてなしの空間です。

そのために効果的な演出が、“当たり前”からの脱却です。到着したゲストがまずするのは、レセプションで一度、愛車とお別れすること。そう、クルマがあるという当たり前から一旦、離れるのですね。その後は宿のクルマで客室などがある集落へと移動する、という仕組みです。

自然と一体感を感じられる客室や温泉・スパで、心も身体もリフレッシュ

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客室は全77室。「水波」「山露地」「庭露地」の3タイプの部屋がある。写真は木々に囲まれた「山露地」の部屋。
客室の屋根には「風楼」という小屋根があり、部屋に風を通す工夫がなされている。これにより、夏の室温を2度ぼどさげることができるのだとか。奥に見える森は「軽井沢野鳥の森」。
谷状の地形を生かして設計された棚田に面した「棚田テラス」では、五感すべてで自然を感じることができる。
館内のあちこちに、リラックスできるスペースが設けられている。写真は大きなソファーで本を読みながら寛げる「ライブラリーラウンジ」。

客室は全77室。「水波」「山露地」「庭露地」の3タイプの部屋がある。写真は木々に囲まれた「山露地」の部屋。
客室の屋根には「風楼」という小屋根があり、部屋に風を通す工夫がなされている。これにより、夏の室温を2度ぼどさげることができるのだとか。奥に見える森は「軽井沢野鳥の森」。
谷状の地形を生かして設計された棚田に面した「棚田テラス」では、五感すべてで自然を感じることができる。
館内のあちこちに、リラックスできるスペースが設けられている。写真は大きなソファーで本を読みながら寛げる「ライブラリーラウンジ」。

客室へと足を踏み入れると、そこにはテレビも時計もありません。これも当たり前を削ぎ落とし日常を忘れるための演出のひとつ。そんなの不安？　大丈夫です。それを補って余りある客室からの眺望があります。

谷の地形を活かし、敷地内に川を引き込んだ集落は、せせらぎが聞こえ、川面を撫でる風が吹き抜ける心地よい空間。この“山あいの理想郷”は、どこか懐かしくもあり、かといって日常からかけ離れすぎているわけでもなく、ふたりが休息を得るのにふさわしい絶妙なゆったり感に満ちています。

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スパでは、オイルトリートメントや指圧、鍼、灸など、１時間程度のメニューが豊富。
「スパ棟」は、水辺に面しており、川面を渡る風を感じながらの施術は、まさに極楽の心地。
「星野温泉トンボの湯」には、檜の内風呂と野趣あふれる露天の岩風呂がある。特に朝風呂がおすすめ。

スパでは、オイルトリートメントや指圧、鍼、灸など、１時間程度のメニューが豊富。
「スパ棟」は、水辺に面しており、川面を渡る風を感じながらの施術は、まさに極楽の心地。
「星野温泉トンボの湯」には、檜の内風呂と野趣あふれる露天の岩風呂がある。特に朝風呂がおすすめ。

川面に行灯が浮かぶ薄暮も最高。毎夕、スタッフが手漕ぎのボートで川面に浮かぶ行灯のろうそくに火を付けて行くと、時が止まったかのような贅沢な静寂に包まれます。

さらに、集落のなかにある「メディテイションバス」では、大正時代から続く温泉も楽しめます。朝の「星野温泉トンボの湯」の野趣あふれる岩風呂では、鳥のさえずりと朝日に包まれながら湯浴み。スパも併設されているのでカップルでどうぞ。静かな部屋で受ける専任の指圧師による施術は、カラダのすみずみまでリフレッシュしきっているのを感じられるはずです。

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ゆっくりするための自由な旅を満喫。自分で選ぶという自由が癒しの秘訣なのです

さて、食事です。一般的な旅館では、夕食や朝食の時間を決められており、それによって行動が制限されてしまう、なんてことがありますよね。その不便さから解放してくれるのも、「星のや軽井沢」の特長。

自分のスケジュールに合わせて、「山の懐石」と題した日本料理やしゃぶしゃぶが楽しめるメインダイニング、あるいはお部屋での夕食、近隣のレストランを自由に選べばよいのです。近隣のレストラン選びにしても日本料理あり、イタリアンあり、中華、ベーカリーとバリエーションが豊富。

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「日本料理嘉助」では、信州の旬の味覚が味わえる「山の懐石」がいただける（要予約）。
「山の朝食」と題された朝食膳。数種の野菜を丸ごと用いた野菜出汁をベースにした料理は、体にも心にも優しい。
メインダイニング「日本料理嘉助」は、通路は川、客席は川床をイメージして設計されている。

「日本料理嘉助」では、信州の旬の味覚が味わえる「山の懐石」がいただける（要予約）。
「山の朝食」と題された朝食膳。数種の野菜を丸ごと用いた野菜出汁をベースにした料理は、体にも心にも優しい。
メインダイニング「日本料理嘉助」は、通路は川、客席は川床をイメージして設計されている。

このため連泊しても飽きることがありません。この充実した食事に加え、ゆっくりするための旅を提供したいという思いから、２泊以上の宿泊を優待というサービスも行っているので、ぜひ、ご利用を。

ちなみに、なぜ「星のや軽井沢」は女性ウケが良いのかを考えてみると、独立したひとつの集落のような世界観をもっているから。そこに地域に根ざした美食や温泉、体験を楽しめるというということがプラスされ、人気を不動のものとしているのです。

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自然がたっぷりの敷地内ケラ池に佇む「森のcbfe＆bar」。ホットワインを楽しみながら夜空を眺めるのもいい。
高原での乗馬体験などアクティビティが豊富。冬には屋外スケートリンクなども楽しめる。

自然がたっぷりの敷地内ケラ池に佇む「森のcbfe＆bar」。ホットワインを楽しみながら夜空を眺めるのもいい。
高原での乗馬体験などアクティビティが豊富。冬には屋外スケートリンクなども楽しめる。

取材で訪れたのは紅葉の美しいタイミングでしたが、雪に包まれる冬、新緑のまぶしい春、溢れんばかりの自然の中で快適な涼しさの夏も魅力的なのだとか。ことに、あまり知られていないのですが、寒い時季ならではの体験が大充実。夜には宿泊者専用の「森のほとりcafe&bar」がオープンし、ホットワインを飲めたり、マシュマロを暖炉の火で炙ったり、澄んだ星空を見上げるなど、特別なことではないけれど日常に忘れてしまいがちな小さな楽しみを味わえ、おすすめですよ。