2024.06.09
バリ島ウブドの「リッツ・カールトン・リザーブ」は、最高峰のオトナの遊び場だった!
忙しない日常を飛び出してバカンスに行くなら、とことん心身をリフレッシュできる場所がいい。そこでおすすめするのが、バリ島ウブドの「マンダパ・リッツ・カールトン・リザーブ」。深い森に囲まれた楽園が、大人に無垢な時間を与えてくれます。
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文/大石智子 写真/松川真介
超高級リゾートで童心に帰る
大人だって、水遊びとかお絵描きとかピクニックをすると、自然と笑顔になる。たまにはブランコだって乗りたい。でも、都会で大人が子供みたいに遊べる場所を見つけるのは難しい。だから、お金をかけてちょっと遠くへ。
無邪気に遊ぶことが最高のリフレッシュだと教えてくれたのは、バリのウブドにある「マンダパ・リッツ・カールトン・リザーブ」(以下マンダパ)でした。
“リザーブ”の名がつくのは「リッツ・カールトン」の最上級ラインの証であり、世界にまだ6軒しか存在しません。行く前から上質さへの安心感を抱かせてくれるブランドです。
第一印象が“桃源郷”
全ゲストにバトラーが付き、私はマデさんという名のバトラーにお世話になりました。広報担当者に、どのような人がバトラーに配属されるか聞いたところ、「カルチャーが深いウブドにあるホテルなので、バリの文化や習慣に対する感受性の高い人。地元の伝統や規範を理解し、尊重していれば、ゲストの体験をより豊かに出来るはずだからです」との返答で納得。
郷土愛が人材として高く評価されるのは、日本の地方創生にも通ずるでしょう。マデさんも、聞く前から古いお寺について丁寧に教えてくれて、そういうコミュニケーションが旅人はうれしいのです。
ヴィラは緑に囲まれた快適空間
今回は、そのなかでも入口に花が咲き乱れるヴィラ「25」に宿泊。インフルエンサーたちがこのヴィラの前で写真を撮るほど綺麗なフラワーゲートがありました。
プールの縁まで歩くと10mほど下に川が流れ、たまにボートが通りますが、外から覗かれることは決してありません。裸でプールに入っても大丈夫(プールの縁に上がるなどしない限り!)。童心に帰り、時間を忘れて好き勝手できます。
お洒落なデザインホテルはいくらでもありますが、「リッツ・カールトン」はいつも幅広い年代にとって優しく、落ち着く造り。心ゆるんで寝落ちするような客室であり、朝起きれば、鳥の声と川からの風を感じて歯磨きするだけで幸せを感じました。
“完全オフ”になるウェルネスプログラムに注目
内容は、サウンドセラピーやアートセラピー、アクアティックセラピー、女性限定のヒーリングセラピーなどで、5種以上は試してみたい。このプログラムを満喫しようと思ったら、正直、2泊では足りなかった!
試したなかで印象に残っているのは、曼荼羅を描くアートセラピーでした。要は塗り絵で、最初に絵柄を渡された時は、「うわっ、細かくて面倒臭そう…」と思った筆者。しかし、いざ色を落とし始めると、ゴールが見えなかった迷路を攻略するような面白さがあり、細かく色分けしている自分がいた。色の世界に入り込み、無心に。7割塗り終わった頃にはペインティング・ハイとなり、終了したら達成感で自己肯定感が上がりました。
ひとつ悔やんでいるのが、日程の都合でサウンドセラピーを受けられなかったこと。サウンドセラピーとは、チベット仏教のサウンドボウルやゴングの周波数に身を委ね、心のスイッチをオフにするもの。以前、香港で受けたことがあり、最初はワケが分からず寝ていただけだったのが、気づけば音が心身に浸透して、邪念が吹っ飛び、毒素がするする抜けていく感覚。音による心のマッサージかと思いました。終われば不思議と腕もよく回るようになっていた。
特別な体験として記憶に残っていたので、「マンダパ」みたいな大自然で受けたらどれだけ最高か気になります。ここでやっていない私が言うのもなんですが、騙されたと思って受けてみてください。サウンドセラピーも無料なんて信じられないです。
川くだりまでラグジュアリー
ワイルドな冒険も、前後がラグジュアリーだと女性と一緒でも安心。リゾートが手配するガイドさんが写真も撮ってくれるので、なるべく携帯オフでお楽しみくださいませ。
サンセット・カクテルもお忘れなく
さらにBGMはジャズの生演奏で、アペなのにずっと続いてほしい感情に陥ってしまう。フードも多数用意するので、ひと晩はここで時間を忘れて夜を過ごすのもひとつの選択肢と思います。
ジャワ流に煮込んでから揚げたジューシーな鴨に、タマリンドとパームシュガーのソースを添えた一品です。そこに提案されたのは、バリの土着品種で作った赤ワインで、スパイシーさが鴨によく合ったのでした。
料理はハンバーガーとポテト、イカフライをオーダー。プールサイドで食べる揚げものはなぜ異様に美味しいのか? 「このために来た」といった感情まで湧いてきた。
食後にフルーツを食べながら「マンゴスチンが大好き」と話していたら、日本語だったのにマンゴスチンのお代わりが来たことも印象的。もてなすことに喜びを感じるスタッフのレベルの高さよ。お代わりマンゴスチンの味は忘れられません。アイスを配るために周っていたスタッフの笑顔も素敵でした。
大人が無邪気に遊ぶなら、「マンダパ」のようなラグジュアリーで包容力のある場所に身を委ねるのが間違いないからです。彼らは、心のこもったもてなしと工夫溢れるプログラムで、オフの時間を与えるプロ集団。都会で忙しなく過ごす人にこそ、行って欲しいリゾートなのでした。
「Mandapa, a Ritz Carlton Reserve」
1泊約23万6700円〜(編集部調べ)
HP/https://www.ritzcarlton.com/ja/hotels/dpsub-mandapa-a-ritz-carlton-reserve/overview/