2020.06.28
全方位にこだわりアリ。噂の新ホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」に泊まってみた!
2020年4月27日、竹芝のウォーターフロントに「メズム東京、オートグラフ コレクション」がオープンしました。これまでの東京のラグジュアリーホテルとは明らかに違う“こだわり”の裏に潜むストーリーとは?
- CREDIT :
写真・文/古関千恵子 写真協力/メズム東京、オートグラフ コレクション

竹芝のウォーターフロントに立つこちらは、これまでの東京のラグジュアリーホテルとは、明らかに“何か”が違います。その“何か”は、言葉にするのがちょっと難しい。視線を投げた先のあらゆるものに込められた、裏ストーリー的こだわりを、ひとつひとつ紐解くうちに、じんわりと効いてくるものなのです。
竹芝に誕生した、JR東日本グループとマリオットがタッグを組んだ新ホテル
場所は新しく竹芝に誕生した複合施設「WATERS takeshiba(ウォーターズ竹芝)」のタワー棟の高層階(16~26階)になります。
このシチュエーションをN.Y.のセントラルパーク近くのホテルに例える声にうなずきつつも、浜離宮は生粋の和情緒。いわば、お江戸とスカイツリーきらめく21世紀の東京が、ガチャン!と一体になっているのです。しかも、浅草や台場、羽田空港などを結ぶ水上バス停も整備。アクセスの利便性のみならず、東京を海からも満喫できるのです。
竹芝ウォーターフロント開発計画の一環として誕生した、「メズム東京、オートグラフ コレクション」。
浜離宮恩賜庭園の緑と東京湾のウォーターフロントの景色に癒されます。
客室の眺めのいいテラスで、ルームサービスの朝食をいただくのもおすすめです
橋を渡る車や川を進む船を、ぼーっと眺める贅沢な時間。新しく誕生した「竹芝地区船着場」からは水上バス停を利用することもできます(2020年6月下旬より)。
竹芝ウォーターフロント開発計画の一環として誕生した、「メズム東京、オートグラフ コレクション」。
浜離宮恩賜庭園の緑と東京湾のウォーターフロントの景色に癒されます。
客室の眺めのいいテラスで、ルームサービスの朝食をいただくのもおすすめです
橋を渡る車や川を進む船を、ぼーっと眺める贅沢な時間。新しく誕生した「竹芝地区船着場」からは水上バス停を利用することもできます(2020年6月下旬より)。
メズム東京へ潜入! 数々のこだわりは1度のステイで網羅するのは至難⁉
「東京をとりまく空気感、人々の流れ、伝統と革新の融合、新しい価値基準など、変化する東京の“今”に根ざしたサービスやコンテンツを展開することにより、ゲストに新たな発見を提供する、次世代に向けたラグジュアリーなホテル」を目指しています。
うん、わかったような、わからないような……? それが、実際に訪れて、マクロからミクロの目線に切り替えてみると、五感を魅了する、こだわりやアイデアが、てんこ盛りになっているのがわかります。
エレベーターホールに一歩出て、ロビー方面へ向くと、窓の向こうにそびえるスカイツリーがスコープを覗くように視界に入ってきます。
1階のエントランス。カーペットの波紋のモチーフはコンセプトの「TOKYO WAVES」を彷彿させます。
16階のエレベーターホールから見る、スカイツリー。デザインの妙で近くに感じられます。
ロビーラウンジ。流れる音楽はBGMではなく、FGM。ゾーンや時間帯ごとに雰囲気に合わせた選曲になっています。
16階のバー&ラウンジ「ウィスク」。2フロア分の大きな窓からパノラマビューが広がります。
1階のエントランス。カーペットの波紋のモチーフはコンセプトの「TOKYO WAVES」を彷彿させます。
16階のエレベーターホールから見る、スカイツリー。デザインの妙で近くに感じられます。
ロビーラウンジ。流れる音楽はBGMではなく、FGM。ゾーンや時間帯ごとに雰囲気に合わせた選曲になっています。
16階のバー&ラウンジ「ウィスク」。2フロア分の大きな窓からパノラマビューが広がります。
そしてロビーの一角に置かれている荷物を運ぶカートがさり気なく、すごいのです。シグネチャーカラーのミッドナイトブルーに合わせたコッパー(銅)や人工大理石、レザーなどを使い、アールヌーボーをベースとしたデザインになっています。透かし彫りや車輪を目隠しするなど、実は職人技も結集されています。
ロビーやバー&ラウンジは音響にこだわり、見た目にジャマにならず、高音質を実現したスピーカー&パワーアンプやマトリクスプロセッサーを導入しています。そして終日、「TOKYO WAVES」をイメージした音楽が、BGM(バックグラウンドミュージック)ではなく、FGM(フォアグラウンドミュージック)として流れています。
ファッションも、東京の“今”を伝える重要なファクター。オリジナル・ユニフォームは、モードなヨウジヤマモト社「Y’s BANG ON!」とコラボし、足元はドクター・マーチンのワークブーツ。黒でまとめたシャープな印象です。
ゲスト一人ひとりへのパーソナルな「スターサービス」
このホテルにおいてスタッフはゲストと共に体験を作っていく、キャストのような存在。ならば、スターのように輝いていてほしい。また、古来より北極星が道しるべになったように、ゲストを導けるようにと、対面での接客サービスを行う部署を「スターサービス」と呼んでいます。
また、メズム東京では「ワンストップサービス」という、どのスターサービスクルーも宿泊やフード&ビバレッジなどの垣根なく対応できる、スキルを備えています。担当を探す必要がなく、すぐにリクエストに応じてもらえます。
ヨウジヤマモト社の「Y’s BANG ON!」とコラボしたオリジナル・ユニフォーム。胸に手をあてる独自のグリーティングスタイルで迎えてくれます。
「スターサービス」とは、ゲストの要望に応える、いわゆるコンシェルジュ。シンボルロゴは、人々を導く五芒星、羅針盤、波をイメージ。
「スターサービス」のデスク。東京の“今”を感じるオススメをご案内。
ヨウジヤマモト社の「Y’s BANG ON!」とコラボしたオリジナル・ユニフォーム。胸に手をあてる独自のグリーティングスタイルで迎えてくれます。
「スターサービス」とは、ゲストの要望に応える、いわゆるコンシェルジュ。シンボルロゴは、人々を導く五芒星、羅針盤、波をイメージ。
「スターサービス」のデスク。東京の“今”を感じるオススメをご案内。
絶景バー&ラウンジの独創的なカクテルは全制覇したくなる!
18種のオリジナル・カクテルは、誰もが知る名画からインスパイアを受けたユニークなもの。たとえば、「ヴィーナス」は木箱のフタを開けると、スモークとアロマの中に貝殻に乗ったグラスが登場。エルダーフラワーをベースにしたテイストも女性ウケしそうです。どれもクラフトマンシップを感じる“作品”のようなカクテルである上に、メニューからしてアートブックのよう。ゴッホの「ひまわり」や、ムンクの「叫び」、北斎など、ジャンルも発想も多彩です。
また、コンセントがあちこちにあり、Wi-Fiも飛んでいるので、ちょっとした仕事もこなせるソーシャルな場でもあります。カバーチャージなく利用できるのも、ポイントです。
マスターミクソロジストの長塩隆司さんが生み出すカクテルはどれも個性的。
「ウィスク」のカクテルメニューは、まるでアートブックのよう。
スモークの中から現れる、カクテルの「ヴィーナス」。
おだんごもカクテルに添えてしまう斬新さ!
建築家アントニン・レーモンドがデザインしたグランドピアノ。生ピアノの音色が空間を満たす時間帯も。
マスターミクソロジストの長塩隆司さんが生み出すカクテルはどれも個性的。
「ウィスク」のカクテルメニューは、まるでアートブックのよう。
スモークの中から現れる、カクテルの「ヴィーナス」。
おだんごもカクテルに添えてしまう斬新さ!
建築家アントニン・レーモンドがデザインしたグランドピアノ。生ピアノの音色が空間を満たす時間帯も。
「原価、大丈夫?」とお客もたずねる、1コース限定ディナー「シェフズ・シアター」
総料理長の隈元香己さんは、フランス料理界の権威あるコンクール「第64回プロスペール・モンタニェ国際料理コンクール」にて、日本人として二人目、日本在住の日本人シェフとしては初の優勝を飾った方。
ディナーコースは9000円。丁寧な仕事ぶりにゲストから「値段、大丈夫?」との声も出るとか。それも、1コース限定ゆえに食材のロスが少なく、手間のかけ方も集中できるわけです。
ソムリエはあえて置かず、美味しいことを前提にしたラインナップ。ジャケ買いのように、エチケットのデザインでチョイスするのもアリです。
浜離宮の心休まる景色も、料理の美味しさを増幅。
オープンキッチンから活気が伝わってきます。
まるでアート作品のようなアミューズブッシュ。
薄いキャンディーディスクのパリパリ、メレンゲのサクサク、セロリのシャキシャキとした触感が楽しいデザート。
世界各国から揃えたワイン。気になるエチケットがたくさん。
飲んだ後に雑味が残らない、ブリューティー。
浜離宮の心休まる景色も、料理の美味しさを増幅。
オープンキッチンから活気が伝わってきます。
まるでアート作品のようなアミューズブッシュ。
薄いキャンディーディスクのパリパリ、メレンゲのサクサク、セロリのシャキシャキとした触感が楽しいデザート。
世界各国から揃えたワイン。気になるエチケットがたくさん。
飲んだ後に雑味が残らない、ブリューティー。
広さ40平方メートル以上、こだわりを詰め込んだ全265室
「チャプター1」は基本のエントリークラス。「チャプター2」は真ん中にシンクを置く、ユニークな間取りと、景色が楽しい角部屋の2タイプ。全部で7部屋ある「チャプター3 スイート」は95平方メートルのバルコニー付きスイートルーム。最上階に1室のみの「チャプター4 スイート リュクス」は広さ180平方メートル(バルコニーの60平方メートルを合わせると240平方メートル)!
客室の中にも、こだわりはたっぷり。
入口で迎えてくれるベアブリックのアートは、特殊なニンジャインクが使用され、フラッシュを焚いて撮影すると、“笑顔のだるま”が浮かびあがります。ベアが乗っているのは床の間用のタタミで、この職人さんは日本に4人しかいないのだとか。
ステイを人生の一幕になぞらえ、客室カテゴリーを“チャプター”で表します。こちらは「チャプター3 スイート」。
大理石のぜいたくなバスルーム(「チャプター4 スイート リュクス」)。アメニティボックスが遊び心効いています。
マットな黒電話や筆ペンなど、ノスタルジックな小物も。
ライトやエアコン、電話などはタブレットで操作。館内情報や人気雑誌、珈琲の淹れ方やピアノの弾き方が学べる動画などもこちらのタブレット一台に。
東京湾と浜離宮を眺めながら、テラスで朝食を。
浜離宮を愛でながら、抹茶を一服。
ステイを人生の一幕になぞらえ、客室カテゴリーを“チャプター”で表します。こちらは「チャプター3 スイート」。
大理石のぜいたくなバスルーム(「チャプター4 スイート リュクス」)。アメニティボックスが遊び心効いています。
マットな黒電話や筆ペンなど、ノスタルジックな小物も。
ライトやエアコン、電話などはタブレットで操作。館内情報や人気雑誌、珈琲の淹れ方やピアノの弾き方が学べる動画などもこちらのタブレット一台に。
東京湾と浜離宮を眺めながら、テラスで朝食を。
浜離宮を愛でながら、抹茶を一服。
24~26階のゲストルームにお泊りの方は、25階にあるラウンジルームへアクセスできます。ここのデッキテラスからの開放感あふれる眺望も爽快です。
これだけホテルの細部まで思い入れを詰め込むことができたのも、クリエイティブディレクターの小泉堅太郎さんが、総支配人の生沼久さんの直属にいたおかげ。生沼さんの思いつくアイデアやイメージを、小泉さんが具体的に形にする工程がスピーディなのです。

メズム東京、オートグラフ コレクション
住所/東京都港区海岸1丁目10番30号
HP/https://www.mesm.jp/
●ホテルで巣ごもりができるプライベート宿泊プラン
https://www.marriott.co.jp/hotels/hotel-deals/details/tyoam-mesm-tokyo-autograph-collection/1354490
●料金/7万1346円~(1泊1室2名、税・サ込、朝食込)